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ぷろろーぐ
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~とある現代日本の女子高生~
なんの趣味も無く、恋人を作ることも無く、なぁなぁと目的を持たずに生きている。
周りは充実した青春を送っていることだろう。
家庭も普通、友人関係もそこそこ、勉強もまぁ中の上くらいにはできている。
今日はそんな平凡な私の平凡な1日…になるはずだった。
休日の夜中、ベッドに横たわりショート動画を見続けていた。
そんな時、とある動画が流れてきた。
「ん?何この動画?」
真っ白な部屋の中にこの世の者とは思えない程綺麗な、中性的な人?が赤い椅子に座っている。
服装は黒のローブで、最近流行りのファンタジー系の物語に出てきそうな印象だった。
そしていつの間にか私に異常なことが身に起こったことに気づいた。
この動画が流れてから瞬きもできず、息もできない。それどころか世界の時間が止まったかのようだ。
身動きが取れない私は焦っていると、動画の人が立ち上がってこちらに歩いてくる。
その顔はニヤニヤと、まるで新しいオモチャを獲たかのような、人を人と思っていないような…。
そんな異常な事象を体験した私の心はもたなかったようで、気を失い目の前を真っ暗にした。
「…ッ!」
…あれはなんだったんだろう。
悪い夢?を見た私は勢いよく起きた。
冷や汗がすごい…。気持ち悪いな。
お風呂でも入ろう。
そうしてベッドを降りようとする。
…が、そこで異変に気づいた。
なんと手足が小さくなっている。
髪も白髪、いやもっと透き通った綺麗な長髪だ。
私は瞬時に理解した。
混乱した頭でもこれが転生であることだけは分かる。
…まじか。
そんなこんな考え事をしていると頭に声が響いてきた。
(ようやくお目覚めか?)
とても幼い感じだが、しっかりと理性がある、そんな感じの声だ。
(どうやらお前は私と同じ体に転生し、その主人格のようだな)
…なんとなく理解できたが一体誰なんだ?
(私は前世で何者だったか覚えていないのだ。知識や人格だけは受け継げられたようだが…)
思考を読めるの!?ってそりゃそうか。
同じ体だもんね。
(お前は自分が何者か覚えているのか?)
私は…あれ、思い出せない。
(やはりか…。とりあえず今やるべきことは現状把握、これから何をするべきかを決めることだな)
うん、確かにこの体の事も何も分からない状態は危ないと思う。
そう思い鏡を探す。
部屋を見回して見つけたのは、素朴な立て鏡。少女はベッドから起き上がり少々ふらつきながらも鏡の前へ立つ。
年齢はだいたい5歳ほど、容姿は幼いながらも美しい。
服装はRPGの村人が着ているような、しかししっかりしているものだった。
そしてしばらく自分の姿を確認していると、もう1人の人格?が突然言う。
(私はもう既に今生の生き方は決めている。それは何事も楽しむということだ。)
何事も楽しむ。その言葉は何故か胸を熱くし、私を駆り立てるような感覚を覚えた。
賛成!私もこの人生を楽しい物にしたい!だからこれからよろしくね!私のことはレイって呼んでね!
(あぁ、よろしく頼む。私は…アプだ。)
そしてなんやかんや仲良くなり、この世界を知り、成長していくのだった。
なんの趣味も無く、恋人を作ることも無く、なぁなぁと目的を持たずに生きている。
周りは充実した青春を送っていることだろう。
家庭も普通、友人関係もそこそこ、勉強もまぁ中の上くらいにはできている。
今日はそんな平凡な私の平凡な1日…になるはずだった。
休日の夜中、ベッドに横たわりショート動画を見続けていた。
そんな時、とある動画が流れてきた。
「ん?何この動画?」
真っ白な部屋の中にこの世の者とは思えない程綺麗な、中性的な人?が赤い椅子に座っている。
服装は黒のローブで、最近流行りのファンタジー系の物語に出てきそうな印象だった。
そしていつの間にか私に異常なことが身に起こったことに気づいた。
この動画が流れてから瞬きもできず、息もできない。それどころか世界の時間が止まったかのようだ。
身動きが取れない私は焦っていると、動画の人が立ち上がってこちらに歩いてくる。
その顔はニヤニヤと、まるで新しいオモチャを獲たかのような、人を人と思っていないような…。
そんな異常な事象を体験した私の心はもたなかったようで、気を失い目の前を真っ暗にした。
「…ッ!」
…あれはなんだったんだろう。
悪い夢?を見た私は勢いよく起きた。
冷や汗がすごい…。気持ち悪いな。
お風呂でも入ろう。
そうしてベッドを降りようとする。
…が、そこで異変に気づいた。
なんと手足が小さくなっている。
髪も白髪、いやもっと透き通った綺麗な長髪だ。
私は瞬時に理解した。
混乱した頭でもこれが転生であることだけは分かる。
…まじか。
そんなこんな考え事をしていると頭に声が響いてきた。
(ようやくお目覚めか?)
とても幼い感じだが、しっかりと理性がある、そんな感じの声だ。
(どうやらお前は私と同じ体に転生し、その主人格のようだな)
…なんとなく理解できたが一体誰なんだ?
(私は前世で何者だったか覚えていないのだ。知識や人格だけは受け継げられたようだが…)
思考を読めるの!?ってそりゃそうか。
同じ体だもんね。
(お前は自分が何者か覚えているのか?)
私は…あれ、思い出せない。
(やはりか…。とりあえず今やるべきことは現状把握、これから何をするべきかを決めることだな)
うん、確かにこの体の事も何も分からない状態は危ないと思う。
そう思い鏡を探す。
部屋を見回して見つけたのは、素朴な立て鏡。少女はベッドから起き上がり少々ふらつきながらも鏡の前へ立つ。
年齢はだいたい5歳ほど、容姿は幼いながらも美しい。
服装はRPGの村人が着ているような、しかししっかりしているものだった。
そしてしばらく自分の姿を確認していると、もう1人の人格?が突然言う。
(私はもう既に今生の生き方は決めている。それは何事も楽しむということだ。)
何事も楽しむ。その言葉は何故か胸を熱くし、私を駆り立てるような感覚を覚えた。
賛成!私もこの人生を楽しい物にしたい!だからこれからよろしくね!私のことはレイって呼んでね!
(あぁ、よろしく頼む。私は…アプだ。)
そしてなんやかんや仲良くなり、この世界を知り、成長していくのだった。
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