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虫の知らせ
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さて、今日も本当にあった不思議な体験をお話しさせていただきます。
私には大好きな祖父がおりました。
無条件に私を愛し、見守ってくれた
大変慈悲深い祖父でした。
祖父は私が幼い頃よく言っていたことがありました。
それは、
「じいちゃんが死んだら必ず〇〇ちゃんに会いに行くからね。」
幼い私は祖父が亡くなるなど想像もしたくなかったので、いつも聞き流していたように記憶します。
そんな祖父の言葉が蘇って来た日の話しを致します。
あれは私が大学生の時でした。
私は実家や祖父宅から離れた遠方の大学で学生生活を送っていました。
祖父は幼い頃から月に一度近況報告を綴った手紙を私に送ってくれました。
それは大学時代にも続いていましたし、
あの不思議な体験をした月にも既に元気だというお手紙を受け取っていました。
しかし手紙を受け取った数日後から3日間祖父は私の夢に現れて可笑しな事を言い出したのです。
「〇〇ちゃん、もう良いかい?」
私は夢の中で答えました。
「まーだだよ」
翌日も同じ夢を見ました。
幼い頃に隠れん坊をしたから、
その楽しかった時の記憶が夢になったのだろうと、あまり深く考えずにいました。
そして3日目の夜になりました。
再び祖父は夢に現れ、その日は疲れた顔で言いました。
「〇〇ちゃん、もう良いかい?」
私はふと思ったのでした。
何だかおじいちゃんが疲れている。
もうこの遊びをやめてあげないと、と。
「じいちゃん、もう良いよ」
おじいちゃんは暖かな笑みを浮かべて言いました。
「〇〇ちゃんや、ありがとう」
そして、翌日、
私は大学のセミナーが午後からだったので朝は覚えたての油絵を描いてのんびりと過ごしていました。
すると
「トントン」
私の部屋の扉を誰かがノックしました。
私は油絵の筆を直ぐには置けなかったので
ノックした相手に部屋から言いました。
「どちらさまですか?ちょっと待ってて下さい」
しかし再びノックする音が響きました。
「トントン」
私は直ぐに扉まで近寄り
「どちら様ですか?」と聞きました。
寮内は不審な人物はいないという確信があったので、私は扉をゆっくりと開けました。
そこには、、、
誰もいませんでした。
踊り場は静まり返っていました。
人の気配は全くなく、
階段を引き返そうとする足音もしませんでした。
その時は訳も分からずに、ただ首を傾げて再び油絵に戻りました。
それから数時間後、お昼過ぎだったように記憶しています、母から一本の電話をもらったのです。
「じいちゃんが亡くなったって」
「元気だったじゃん?」
「あんたが心配するから言わなかったんだけど、かなり前から体調悪かったんだよ。
でもまさか亡くなるなんて。
震える手で手紙は書いてたみたい。それをばあちゃんが郵便局まで投函しに行ってたんだよ。」
祖父の死の知らせを聞き、点と点が繋がり幼い時の約束や、数日間見ていた夢が一本の線になりました。
祖父は幼い頃に私とした約束を守り会いに来てくれたに違いありません。
その時確信しました、人間は肉体を失っても魂は残り続けるのだと。
魂は永遠なのだと。
私には大好きな祖父がおりました。
無条件に私を愛し、見守ってくれた
大変慈悲深い祖父でした。
祖父は私が幼い頃よく言っていたことがありました。
それは、
「じいちゃんが死んだら必ず〇〇ちゃんに会いに行くからね。」
幼い私は祖父が亡くなるなど想像もしたくなかったので、いつも聞き流していたように記憶します。
そんな祖父の言葉が蘇って来た日の話しを致します。
あれは私が大学生の時でした。
私は実家や祖父宅から離れた遠方の大学で学生生活を送っていました。
祖父は幼い頃から月に一度近況報告を綴った手紙を私に送ってくれました。
それは大学時代にも続いていましたし、
あの不思議な体験をした月にも既に元気だというお手紙を受け取っていました。
しかし手紙を受け取った数日後から3日間祖父は私の夢に現れて可笑しな事を言い出したのです。
「〇〇ちゃん、もう良いかい?」
私は夢の中で答えました。
「まーだだよ」
翌日も同じ夢を見ました。
幼い頃に隠れん坊をしたから、
その楽しかった時の記憶が夢になったのだろうと、あまり深く考えずにいました。
そして3日目の夜になりました。
再び祖父は夢に現れ、その日は疲れた顔で言いました。
「〇〇ちゃん、もう良いかい?」
私はふと思ったのでした。
何だかおじいちゃんが疲れている。
もうこの遊びをやめてあげないと、と。
「じいちゃん、もう良いよ」
おじいちゃんは暖かな笑みを浮かべて言いました。
「〇〇ちゃんや、ありがとう」
そして、翌日、
私は大学のセミナーが午後からだったので朝は覚えたての油絵を描いてのんびりと過ごしていました。
すると
「トントン」
私の部屋の扉を誰かがノックしました。
私は油絵の筆を直ぐには置けなかったので
ノックした相手に部屋から言いました。
「どちらさまですか?ちょっと待ってて下さい」
しかし再びノックする音が響きました。
「トントン」
私は直ぐに扉まで近寄り
「どちら様ですか?」と聞きました。
寮内は不審な人物はいないという確信があったので、私は扉をゆっくりと開けました。
そこには、、、
誰もいませんでした。
踊り場は静まり返っていました。
人の気配は全くなく、
階段を引き返そうとする足音もしませんでした。
その時は訳も分からずに、ただ首を傾げて再び油絵に戻りました。
それから数時間後、お昼過ぎだったように記憶しています、母から一本の電話をもらったのです。
「じいちゃんが亡くなったって」
「元気だったじゃん?」
「あんたが心配するから言わなかったんだけど、かなり前から体調悪かったんだよ。
でもまさか亡くなるなんて。
震える手で手紙は書いてたみたい。それをばあちゃんが郵便局まで投函しに行ってたんだよ。」
祖父の死の知らせを聞き、点と点が繋がり幼い時の約束や、数日間見ていた夢が一本の線になりました。
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