この大きな空の下で [無知奮闘編]

K.A

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人材派遣との出会い

いろいろ出会うまで

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思えばいい加減なのは昔からだったなぁ.....
最近つくづくそう思う。
高校は覚えたての麻雀が原因で一年で辞め、それから土木関係やらスーパーのバイトやら自分で食いつないで来たは来たが、いかんせんネクタイを締める仕事に就いたことがない。
未だに憧れ(のまま)である。
憧れと言えば語弊があるかもしれないが、当時の年齢からしたらカッコよく見えたのだろう。
ネクタイ締めてスーツ来て颯爽と出社する様はやはり憧れという言葉が合うのかもしれない。
でも毎日電車に揺られノルマを課せられたり残業を強いられたり飲みたくもない酒を飲まなきゃならなくなる様ないわばデメリットを思うと、どの仕事も大変なんだなぁとは思う。
そんな思いを胸に秘め、私は雀荘従業員、パチンコ店員、結局食うに困らない程度の収入が得られる(しかも楽そうな)職を転々とし、いつの間にか歳も25を迎えた。
ここで不思議な転機が訪れる。
結婚を意識した女性の登場、まさに[青天の霹靂]。
同じパチンコ店に勤務していた女性だが、段々距離が近づき、食事から付き合うに至る。
恋は盲目とはよく言ったもので、隣にいるだけでも幸せだったし、仕事に対しても熱が入るようになった。
某ネズミがキャラクターの夢の国でデートなんて柄にもない事も。
いざ入籍の話になった時、まだ早いよお金をいくらかでも貯めなきゃと言ったんだが、結局押しきられる形で籍を入れた。
生活自体は裕福ではなかったが不満は一切なく毎日が楽しいものであった。
特に朝起きておはようを言ってくれる存在がいる、それだけでも充分幸せを感じる事が出来た。
まずは生活の基盤を作らなきゃねと夫婦でパチンコ店で働く事に。
当時のパチンコ店はカップル入寮OKの就業が可能だったし、同シフトも可能だったので、仕事、プライベート一緒というのはほんとに楽しかった。
何年続いただろうか、妻の妊娠という形でとうとうパチンコ業界を一旦去る決意をした。
結局、今までの無理がたたったのか流産してしまう訳だが、頑張って前を向いてこれからの二人の生活に対しての定収入を求め、当時から時給のよかった人材派遣に身を投じる。
思えばこれが不運(と呼べるかはわからないが)の始まりだという事に全く気づかず新たな生活が始まった。
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