選択肢

るの

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プロローグ

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今、私は新社会人として人生を歩んでいる。
最近、すれ違った『家族』を目で追ってしまう。
目で追っては、羨ましいだの、可哀想だ…なんて思う。
なんでとか思うかもしれないけど、それは後ほどわかるだろう。

賑わう商店街を小さな子供が泣きながら両親の後を追っている。
昔の自分と似ているような気がして、懐かしいな…なんて思ったりもする。
そう…あのときの私と似ている。
一見、どこにでも見られる光景だが、全く違う。
両親の目は子供なんてどうでもいいと思っているような目で平気な顔して子供を置いていくんだ…。
子供が必死に呼び掛けているのにも応えず、只々前を歩いてく。そんな両親を見て、私は殺意が湧いた。

今からから話すのは私の長い長い闘い。
私と母の物語といえば正しいのかな。
私と同じように…私以上に苦しんでいる子供達、そして我が子に暴言や暴力をふるう大人たちへ向けて。
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