終わりなき進化の果てに──魔物っ娘と歩む異世界冒険紀行──

淡雪融

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第四部

第五章

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 ギルド内だというのに、冒険者の集まるフロントとは正反対的で、優雅な朝を遅れそうなほどにカフェは静かだった。
 多くの冒険者はこの時間帯はフロントにいるか、街で装備やアイテムを調えるか、あるいは既に依頼をこなそうとしているかで、朝っぱらからカフェで時間を潰す人など大抵は既に余裕のある高ランク冒険者くらいしかいない。

「……どういう意味なのか、わたくしには全くわかりませんでしたわ」
「もーっ、レンばっかりずるいっ!」

 先ほどのレヴィーとの会話は、事情をよく知らない人から見れば、意味のはっきりしないものだっただろう。
 現にフロラとヴェルも、俺を見つめるその瞳には嫉妬が見て取れた。

 俺は辺りを見渡して、ここならば話しても問題ないか、と判断する。
 フロントには余りにも人が多すぎて、貴族に関して余計な話をすれば、どこから当貴族に話が漏れるかわかったものではないのだ。

「まあ……俺も一応貴族としての教育は一通り叩き込まれたからな。今は七月──もう夏真っ盛りの季節だ。王都ヴェリアからハーガニーに行くには、普通はコーデポート経由で大河ハーグを遡上するんだ。だが、今回ご依頼主がアークラネースにいるということは、迷宮都市ネルゲンリッツを経由してきたんだろうな」

 俺は世界地図を取り出して、それぞれの都市を指さしながら説明を加える。
 ハーガニーから東にコーデポート、そしてコーデポートの南にヴェリアが位置する。

 この国の形はイタリアに比較的似ている。
 イタリアのように北側の内陸部と南側の半島部に区別することができ、ハーガニーは内陸部の西、コーデポートは内陸部の東、そしてヴェリアは半島部の東海岸に面している、と考えればわかりやすいだろうか。
 そして、半島部の西側を南端から大陸部へ至るまで、地球でいえばアンデス山脈のように山々が連なっているのだ。
 迷宮都市ネルゲンリッツはその山脈の西に広がる大砂漠の西に広がる大海に浮かぶ巨大な島で発展している、と俺は地図上で指をすべらせた。

「へぇー……なるほどなるほどっ」
「ってヴェル……お前も俺のように一通り基本的な知識は叩き込まれただろうが……」
「ぎくっ。ネ、ネルゲンリッツや世界中のダンジョンの場所は全部覚えてるよっ!」

 えっへん、と胸を張る目の前の少女。
 彼女はこう見えて俺と同じくらいに冒険者としての基質を帯びている。
 所謂現在のこの世界でいう、モンスター討伐や盗賊の捕縛、レア素材の採集、果てには下水道のヘドロ掻き、行方不明の猫の捜索など、もはや何でも屋と変わらない冒険者ではなく、本来の未知の世界を求めてまだ見ぬダンジョンや遺跡や深淵の森の奥、海の遥か先を探求して止まない冒険者としての基質である。
 それは世界中を見て回るのだという野望を持つ俺の側で、生まれてからの時間の殆どを費やしてきたから、という影響だろう。

 だが、俺は知っている。
 冒険者ならば世界地図など頭にインプットされているのが普通なのに、ヴェルの脳内の地図にはネルゲンリッツとダンジョンしか書き込まれていないその理由を。

「それはダンジョンの魔力が濃いから、だろう……」

 てへへ、と舌を出して自分自身の頭をコツン、と軽くぶつヴェルに、もう……と脱力してしまう。
 さりげなく見せるヴェルの美貌に適う奴がおるか!
 こういう可愛らしい仕草や表情を見せてくれるなら、むしろ大歓迎なのであった。

 ところで魔物、とくにスライムは空気中の魔力を糧にして生きる。
 だから魔力濃度の高いと言われるダンジョンは、ヴェルにとっては高級レストランと同じようなものなのだ。
 魔物のレベルアップも当然魔力濃度の高い場所の方がサクサク上がるはず。
 世界中を旅するには、自分もそうだが何よりパートナーとなる魔物の強化は必至。

 そう考えると、早い内にダンジョンに篭るのは必至なのか。
 となれば、今回の騒動が収まったら、ひとまずの目標は迷宮都市ネルゲンリッツだな、と方針を固定した。

 閑話休題。

 ハーガニー、アークラネースや、その他主要都市の地理のおさらいをしたところで、ヴェルとフロラの疑問を氷解させるとしようじゃないか。
……まあ、大々的に言ったけれども、そんなに難しい話ではない。

 俺の、視察? というふとした違和感に、レヴィーが鋭い、と言ったその理由だ。

「ま、話を戻すぞ。今は七月、七月の中旬だ。その依頼主がネルゲンリッツから船で来たとなると、少なくとも六月中旬には王都ヴェリアを出ているはずだ」

 この世界、地球よりは確かに科学技術は遅れているが、だからといって舐めてはいけない。
 充分発達した魔法は地球における電車や船、飛行船の代替になり得る乗り物を発展させることに成功しているのだ。
 よくある異世界ファンタジー小説にあるような中世の世界観ではなく、あくまでもMMORPGに似た世界観だと考えれば飲み込みやすいかもしれない。
 だから、地図上では王都ヴェリアとアークラネースは離れているが、実際に魔法技術の最先端を駆使すれば、その片道は一ヶ月程度かそれ以下で済む。
 依頼主は伯爵という大貴族の息子なのだから、それ位の出費など懐に痛くもなんともないだろう。

「六月……そういえば、アルフォンソお兄様が結婚したのも、丁度その時くらいだったっ!」
「それはほぼ限りなく正解、だな」

 褒美の意を込めて髪を撫でてやると、ヴェルはエヘヘとはにかんだ。

 ジューンブライド。
 この世界でなお、その習慣は根付いているらしいのだ。
 その由来は浮気性の多い最高神の名前なのだが、元々は農家事情に遡ると言われている。
 農家は三月から五月にかけて特に多忙な時期であり、六月になるまで結婚しても幸せに満ちた夜を過ごせなかったから、というのがジューンブライドの嚆矢であった。

「要は六月は貴族が結婚相手を見つける、見極めるためのパーティーが数々王都で開催されるんだ。フレイザー男爵は独身だから、おそらくそれに出席したんだろうな」

 なるほど~、と頷くヴェル。
 フロラも人間の世界はどういう風に回っているのか鋭利勉強中らしく、真剣に俺の話に耳を傾けてくれていた。

 俺が冒険者として生きることを選ばなかったら、俺もそのパーティーに参加するはずだったのだろう。
 だが、貴族の令嬢は選り取り見取りなんて、一端の辺境伯家の次男坊には叶わぬことであって、食指が乗らなかったというのは正直な気持ちである。
 冒険もそうだが、そもそも彼女を作る、薔薇色の人生を送るということは前世からの悲願であって、それならば冒険者になって名を立てればいいのだ、という不純な考えも冒険者を志望したきっかけの一つであった。

 既に両手に花だなと苦笑していると、丁度馬車が発つ頃合かな、とカフェを出る。
 依頼を受注する際に料金を支払って馬車というサービスを受けることが可能なのだ。
 まだ人間の身体に慣れていないフロラがアークラネースまで徒歩で向かうのは流石に大変だ。
 アークラネース程度の距離ならば馬車でも一日もあれば到着できる。
 幸い依頼主はすぐにアークラネースを出発するわけではないから、ならばという選択だ。
 キルケのことを考えるならばさっさと済ませたいもの。
 いっそアークラネースまで疾駆すれば、と脳裏を掠めたが、俺が急(せ)いたってフレイザー男爵の予定は変わりはしないのだ。
 溜め息を吐きながらギルドの脇の厩舎に向かうと、やはり馬車の準備ができた頃であった。

「おう、アンタかい、馬車を利用したいってえのは?」

 その声に顔を向けると、御者らしき男が馬を撫でていた。
 その顔の彫りは平坦で、この国では珍しい東方の民族のようである。
 日本人にも近い相貌に懐かしさを覚えながら会釈した。

「はい、よろしくお願いします」
「任せとけ。料金は前払いだ」

 ぐい、と差し出された手に慌てて銅貨を置くと、満足したように御者は頷いてすぐに御者台に登った。
 多少強引な様子に、流石に気質は日本人とは凡そ異なっているようで少し失望感を覚えてしまう。

(まあ、全員がそうじゃないだろうが)

 しかし、東方はなんとも冒険心を擽られる響きか。
 いつか東方の国に行くことを固く決心しつつ、俺は馬車の足継ぎに足を乗せるのであった。


◆◆◆


 アークラネース平原南部。

 ハーガニーとアークラネースを結ぶ街道はその平原を通り抜けて走っている。
 以前アイスガルーダを討伐したアークラネース大峡谷は北部にあり、大峡谷の橋を渡り、しばし馬車に揺れること数時間。

「わぁーっ……!」
「これは……なんとも素敵な眺めですわ……」

 美少女二人が揃って歓声を挙げる傍ら、俺もまた感嘆に打ち震えていた。

 眼下に広がるのは青と白のコントラスト。
 夏真っ盛りらしく、太陽の光を反射して輝く水浅葱色と、その中に淡い白色の線が連なりあって、絶景を生み出している。
 紺碧の空に浮かぶ白色の積雲もまた、この自然の対比に加わっているのだ。

「あれが、海なんだねぇっ!」

 一層感情を昂らせたヴェルの声に、俺も強く頷く。
 微かに香る磯の匂いは日本の汚れた海で嗅いだような匂いとは全く異なっていた。
 この世界で初めて見た海は、記憶にあるものより、遥かに美しく、雄大であった。

「おや、お客さん、海を見るのは初めてか? どうだ、海はいい所だろう」

 振り向いた御者の言葉に応えると、彼はどこか遠くを眺めるように目を細めた。

「お客さん、海はいい所でなあ、俺の故郷じゃ母なる海なんて言葉があるくらいでよ。この御者なんて簡単に言えば底辺の職業だ。今じゃ冒険者ギルド専属にまで登りつめたがな、若い頃は泥を啜って生きてきたんだが、そんな鬱々した気分も海を見れば晴れちまうのさ……」

 確かに広大な海を見ていると、ありふれた言葉で言うならば、自分の存在がこの世界に比べたらなんてちっぽけなんだろう、と感じるのだ。
 その度に今抱えている悩みが、この世界にとっては微々たるものにすぎないのだと気付かされるのだ。

「さてと、そろそろ到着だ。魔物も盗賊もなく、予定より早く着いたぞ。いやはや、ギルドの名は御者には嬉しいねえ」

 御者の指さす先には、湾に面した白亜の街。

 あれが、アークラネース。
 段差に建てられた石灰の家々が湾を百八十度囲って、まるでギリシャのミコノス島のように海に臨んでいる。
 全ての家から海を一望できる街はアークラネースしかない、と 俺の愛書“ S級冒険者、ギルバートの苦難”にも記されているのだ。
 なるほど、最初はどういうことなのだろうと思ったものだが、一見してみれば至極簡単な理由であった。

 そもそもアークラネース平原自体、標高が高い所にあるのだ。
 アークラネース平原の途中にある大峡谷の底がかなり深い時点で、アークラネースという都市がどのようなものなのか容易に推測はできたはずなのだが。
 すなわちアークラネースという都市は、いわば普通の都市のような平地で興った都市とは全く異なっており、海のすぐ近くで標高が急激に下がる海岸段丘が嚆矢なのである。

「さてと、まずは冒険者ギルドに向かわないとな……ふうむ、あれかな?」

 ほぼ全ての建物がどこからでも確認出来てしまうこの都市では迷子になる要素は皆無に近い。
 ハーガニー支部によく似た外観を認めると、俺は足を一歩踏み出した。

「思ったよりおっきい都市なんだねえっ」

 ヴェルのその言葉はおそらく、アークラネースには冒険者ギルドの支部がない事実から来ているのだろう。
 いや、アークラネースは固有の冒険者ギルドの支部を持たない、と言うべきか。
 アークラネースの冒険者ギルドはハーガニーの冒険者に属している、いわば冒険者ギルドハーガニー支部の更にアークラネース支部みたいなものだ。
 これはアークラネースとハーガニーを結ぶ街道が、ガルーダの出没する大峡谷以外安全極まりない道だからに他ならない。
 大峡谷はどっちかといえばハーガニー寄りだから、結局ハーガニーの支部だけで事足りてしまう。
 今回の依頼にわざわざハーガニーから冒険者を寄越したのは、こういう訳である。

「海も近くて、建物も綺麗、魔物も稀。最高の立地じゃないか?」
「……潮風が少し肌に染みるという点を除けば、ですけれど」

 夕方になって少しずつ海からの風が強くなり始めていた。
 フロラは少し顔を歪ませて、身を守るように腕を抱える。
 潮風が染みる……? 彼女は肌が弱いのか? 
 露出の大きいドレスにしたのは間違いだったか……?

「……レン様。疾くお気づきになられてこそ、このわたくしを従えるのに相応しい御方になられるというものですわ」
「うっ」

 彼女の忠告に、背中に一筋の汗が垂れる。
 彼女がそう言うのだから、ヒントは充分あるはずなのだ。
 潮風か……。
 不意にアークラネースの街並みに植えられた木々が目に入った。

(オリーブかあ……。オリーブってなんだっけ、地中海性気候とかそういうの微かに記憶があるな。耐潮性があるんだっけか…………あぁっ!)

「フロラ! ごめん、申し訳ないっ。この外套を。そうだった、植物は塩に弱いんだったな……」

 慌てて俺の纏っていた外套をフロラに渡すと、彼女は口元を喜びに緩めて、くすくすと微笑んだ。

「そういうことですわ。とはいえ、さして弱ってしまうほど柔なわけではありませんけれど……。ふふ、とまれ有り難くお受け取り致しますわ、レン様」
「あっ、ずるーいっ! 私もレンの上着とか着たいなぁっ……」
「うふふ、これは勝負なのですわ、ヴェル。わざわざ勝ちを譲るほどわたくしはやさしくなくてよ?」
「むうーっ」

(ひええ……)

 簡単にやり込められるヴェルもそうだが、勝負の世界とは、女は魔物だろうが怖いものだとしみじみと実感するのであった。
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