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連続強姦魔
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「続いてのニュースです。再び、犯行が行われました。今朝、東京都武蔵野市の路上で女性の遺体が発見されました。被害にあったのは高橋みなみさん、32歳、会社員。鑑識によりますと、高橋みなみさんは強姦された上、腹を切り裂かれていたようです。妊娠中であったたそうです。昨今同様の手口の犯罪が続いており、被害にあったのは村田貴子さん、関口智香さんに続く三人目です。一週間以内に三人もの方が犠牲になっています。」
真剣な顔で話す男性アナウンサー。
「えぇ、スタジオでは犯罪心理学に詳しい、村上銀次教授にお越しいただいております。銀次さん、どう思われますか?」
落ち着いたトーンで隣のアナウンサーも話します。クラスメートが死んだ後の学級会のような表情です。
「いやあ、凄惨な事件が続きますね。また同じ手口。警察は頑張って捜査する必要があると思いますよ。」
もっともらしく話す中年の男。
「はい、その警察なのですが捜査体制を強化するそうです。1万人増員の2万人。2万人という体制をとるそうです。捜査内容としては2万人で徹底的に街頭インタビューを行うそう。全国各地で行うそうです。具体的には、『現在巷を賑わせている連続強姦魔はあなたですか?』という質問を手当たり次第に行うということです。正直に答えて欲しい、とのことです。」
「はい、是非頑張って欲しいですね。テレビの前の皆さんには正直に答えて頂きたいところです。」
「本当ですよね。正直に答えてもらえなかったらこの捜査はそもそも成立しませんから。皆さんも、正直に答えましょう。」
強い目でこちらを見つめる男性アナウンサー。教師のような眼差しだ。一瞬の間。
「頑張れ!!警察!!」
『頑張れ!!警察!!』
男性アナウンサーに続き、スタジオの皆で復唱。力強い声。
「はい、それでは、次のニュースです。先日のWHOの会見によりますと~.....。」
~翌日~
「またも、悲劇が繰り返されました。本日未明、東京都板橋区の路上で女性の遺体が発見されました。田中麗奈さん、25歳、美容師だそうです。鑑識によりますと、田中麗奈さんは強姦された上、腹を切り裂かれていたようです。同様の手口ですね。」
「本当、悲惨ですね。市民からは警察にも疑問の声が上がっているようです。2万人での街頭インタビューに意味はあるのか、街灯の人々は正直なのか、など非難の声が上がっているようです。」
「これに対し警察は今朝の記者会見で『悪いのは犯人であり私たちではない。』と述べました。確かにその通りですね。みなさんはパニックにならないよう落ち着いて生活しましょう。警察はさらに捜査体制を拡大し、3万人での街頭インタビューを行なっていくそうです。」
完
真剣な顔で話す男性アナウンサー。
「えぇ、スタジオでは犯罪心理学に詳しい、村上銀次教授にお越しいただいております。銀次さん、どう思われますか?」
落ち着いたトーンで隣のアナウンサーも話します。クラスメートが死んだ後の学級会のような表情です。
「いやあ、凄惨な事件が続きますね。また同じ手口。警察は頑張って捜査する必要があると思いますよ。」
もっともらしく話す中年の男。
「はい、その警察なのですが捜査体制を強化するそうです。1万人増員の2万人。2万人という体制をとるそうです。捜査内容としては2万人で徹底的に街頭インタビューを行うそう。全国各地で行うそうです。具体的には、『現在巷を賑わせている連続強姦魔はあなたですか?』という質問を手当たり次第に行うということです。正直に答えて欲しい、とのことです。」
「はい、是非頑張って欲しいですね。テレビの前の皆さんには正直に答えて頂きたいところです。」
「本当ですよね。正直に答えてもらえなかったらこの捜査はそもそも成立しませんから。皆さんも、正直に答えましょう。」
強い目でこちらを見つめる男性アナウンサー。教師のような眼差しだ。一瞬の間。
「頑張れ!!警察!!」
『頑張れ!!警察!!』
男性アナウンサーに続き、スタジオの皆で復唱。力強い声。
「はい、それでは、次のニュースです。先日のWHOの会見によりますと~.....。」
~翌日~
「またも、悲劇が繰り返されました。本日未明、東京都板橋区の路上で女性の遺体が発見されました。田中麗奈さん、25歳、美容師だそうです。鑑識によりますと、田中麗奈さんは強姦された上、腹を切り裂かれていたようです。同様の手口ですね。」
「本当、悲惨ですね。市民からは警察にも疑問の声が上がっているようです。2万人での街頭インタビューに意味はあるのか、街灯の人々は正直なのか、など非難の声が上がっているようです。」
「これに対し警察は今朝の記者会見で『悪いのは犯人であり私たちではない。』と述べました。確かにその通りですね。みなさんはパニックにならないよう落ち着いて生活しましょう。警察はさらに捜査体制を拡大し、3万人での街頭インタビューを行なっていくそうです。」
完
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