だうんこ

salmon mama

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だうんこ

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「パンデミックの影響で連日乱降下している株価。さて、今晩のダウの動きはどう考えられますでしょうか?高橋教授。」

「はい。今晩のダウは脱糞するでしょう。」

 四角い眼鏡をグイッとあげながら細い顔をした教授が言った。

「はい。ダウンコということですね。それでは皆さん。ご機嫌よう。」

「ご機嫌よう。」

 タータラッタッタッタッタッタ~

 画面に向かって頭を下げる教授とアナウンサー。カメラが引いていき、やがてCMに変わった。

 ~その夜、証券取引所にて~

 眼鏡をかけた男と金髪で短髪マンが話をしています。

「おいおい、今夜のダウは脱糞するってよ。ジャパニーズドクターが言ってたらしい。やばいな、はははは。」

 眼鏡男がいいます。

「ほんと、やばいな。脱糞だってよ、やばすぎ。マジで言ってるらしいぜ。ダウンコだってよ、ハハハハハ。」

 金髪男ものりました。二人でニヤニヤ馬鹿にしているようです。いやな笑いですね。そうこうしているうちに、取引開始の時間です。画面にダウの値動きが表示されます。

「おい、始まったぜ。ダウの脱糞、ダウンコ。ぷっ、見れっかなw。」

「さあ、どうだろうな?見れんのかな?はははは。」

 ピピピピピピピピ、ピピピピピピピピ

 ダウは非常に細かく上下しています。細かい、細かいです。

「おお、細えなあ。ダウンコがでる前兆だぜ!!」

「はははははは!!」

 ピピピピピピピピ、ピピピピピピピピ

 ピオーーーーーン!!ピオーーーーーン!!

 突然、どこからともなくサイレンが鳴り始めました。

 ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!

 画面が赤く点滅し始めました。

 ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!

「おい!!なんだこれ!!なんだこれ!!」

「なんだなんだ!!誰か、誰か!!」

 動揺する二人。

『だうんこがでます。だうんこがでます。
 だうんこがでます。だうんこがでます。』

 どこからともなく、女の声が。機械のような声です。

「おい!!どういうことだよ!!おい!!おい!!」

「助けてくれー!!誰かー!!誰か助けてくれー!!」

 ブォーーーーーーーーーーン!!

 ダウーーーン!!ダウーーーン!!

 ボトボトボトボト!!ボトボトボトボト!!

 ダウーーーン!!ダウーーーン!!

 ボトボトボトボト!!ボトボトボトボト!!

 ついに出てきました。ダウを表示しているモニターから。たくさんの茶色いうんこが出てきます。

「ひやあぁあぁあああぁぁ!!」

「助けてくれーーーーー!!」

 ダウーーーン!!ダウーーーン!!

 ボトボトボトボト!!ボトボトボトボト!!

 ダウーーーン!!ダウーーーン!!

 ボトボトボトボト!!ボトボトボトボト!!

「と、とめろーー!!止めてくれー!!」

「止めろー!!止めろー!!」

 ブチッ!!

 画面が真っ暗になります。同時に、ダウンコも止まりました。しかし男たちの目の前にはだうんこの山が。

「な、なんだってんだいったい。なんだってんだ。」

「全く、いやな夢を見てるみたいだぜ。」

 短く刈った金髪の男が額を拭います。目の前のダウンコを眺めながら。

「おい。どうすりゃいんだこれ、取り敢えず止まったからいいけどよ。」

「ほんとによ。どうすりゃいいんだ。」

 立ちすくむ男たち。その時です。

「だうんこんにちは。」

 だうんこ1がいいました。

「だうんこんにちは。」

「だうんこんにちは。」

 広がっていくだうんこんにちは。

「なんだなんだ、、、。」

「なんなんだいったい、、。」

 だうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちなだうんこんにちはだうんこんにちはだうんこんにちは

 も、もう止められません。指数関数的に伸びる、だうんこんにちは。

「た、助けてくれ~!!」

「だ、誰か~!!」

 タタタタタタタターッ!!

 二人は逃げていきました。

 ~次の日~

「高橋教授の予想通り、昨日のダウは脱糞しましたね。これからはどうなっていくと思いますか?」

 アナウンサーが質問します。

「はい。株価が脱糞する時代です。これこらは様々な物が脱糞するでしょう。棚や、ピアノ、ビー玉など。脱糞時代の到来です。みなさん、脱糞時代に備えてたくさんトイレを買いましょう。」

 わあーーーーーーっ!!

 人々はトイレ売り場に殺到。飛ぶようにトイレが売れ、景気は回復しました。この日から一物一便器時代(one object one toiret era)が始まったのでした。

 完
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