音楽に愛されたかった少女

あみ

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新しい世界

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小学校4年生から、私の学校ではクラブ活動というものがあった。
部活とは違い、毎週木曜日の授業時間を使って行われていた。
私は迷いなく音楽クラブに入ったが、他には科学クラブや季節のスポーツクラブというのもあった気がする。
音楽クラブでは、打楽器や箏、アコーディオンなどを弾くことができた。
音楽が好きだった私はそれがとても楽しかったが、その反面物足りなさも感じていた。
もっと専門的に音楽をやることができると期待していたからである。
リコーダーも上手ければピアノも弾くことができて、そして成績がよかった。
テストでは常に100点をとるような人だった。
特に熱心に勉強していた訳ではなく、やらなくてもできたのだ。
その頃の私はまだ幼かった。
これまでに上げた特徴を見る限り、私が自分の能力を過信してしまうのは想像がつくだろう。
実際、この過信は高校まで続いた。
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