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 子供達の叛逆

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「はい?」

「だからさ。聡子が叔父さんに抱いて欲しいってさ」

 起き抜け一番に何事か。

 中学生の詰襟に欲情し、ただいまイチャイチャしている最中の爆弾発言。青天の霹靂。

 人にキスしながら言うことかなぁ? それ?

「あのねぇ.....」

 呆れ顔で説教をかまそうと口を開いた瞬間、睦月は目の前がグラリと大きく揺れた。
 ガタンっと膝をつく睦月を見て、賢の瞳が炯眼に光る。

「やっと効いてきたね。ごめんね、叔父さん」

 そう言うと賢は睦月の腕を肩に回して腰を掴み、そのまま地下へと連れていく。
 酷い前後不覚だが頭はハッキリしている睦月。

「おま.....っ、え。なにした?」

「ちょいと平衡感覚を狂わせる薬。すぐに切れるよ」

 一服盛ったてかーっ!

 フラフラする足取りを賢に支えられつつ、睦月は自分と然程身長差のない賢の力強さに驚いていた。
 今の賢は中学二年生。
 二人とも自転車で元気に街の学校に通っている。
 大きくなったんだなぁと感慨に浸る間もなく、地下に連れ込まれた睦月は、聡子が裸で立っているのに倍驚く。
 うっすらと膨らんだ胸に、括れ際立つ細い肢体。
 あどけない顔は、本来の睦月の嗜好にドストライクだが、今の聡子にそういった感情は湧かない。

 あれから七年。睦月は愛する賢を得て、ペドフィリアから卒業しかかっていた。

「叔父さん、大丈夫?」

「心配げなのはいいが、服をきろーっ!!」

 すでに娘同然な聡子の裸など見たくもない。
 はしたないと怒鳴り付けたい睦月である。
 叫ぶ睦月に、賢が呆れたような眼差しで聡子を見た。

「な?」

「お兄ちゃんの予想どおりかー」

 賢は睦月を調教用の椅子へ運ぶと、手足を拘束して服を寛げる。
 動けなくされた睦月は、慌てて身を捩った。

「おまっ! なにしてっ」

「聡子の初めてを貰ってやってよ。拒絶するだろうと思ったから薬つかわせてもらったんだ」

 賢が睦月の一物を引きずりだし、ソコへ聡子が口を寄せる。
 瞬間、睦月の顔が青ざめたのを賢と聡子は気づかない。

「コレ欲しかったのぉ。ずっと見てただけで。嬉しいーっ」

 はぁはぁと息を荒らげで舌を這わす少女。
 艶かしいその嬌態だが、何故か睦月の陽根は勃ちあがらなかった。

「あれぇ? なんで?」

「叔父さん? 聡子ならまだストライクゾーンだろ?」

 問いかける賢が眼にしたモノは、眼を見開いてガクガクと小刻みに震える叔父の姿。

 拘束され、服をはだけられ、全裸の女が彼の一物にしがみつくシチュエーション。

 これは睦月の心の奥深くから、地獄の記憶を呼び覚ました。



『なんで勃たないのよっ、この役立たずっ!』

 そう喚きたてて、縛り上げた睦月のモノを、バシバシっと叩いた遥。

 激痛に悶絶する睦月の脚を割り、そのアナルをバイブで無理やり抉じ開けた遥。

 激しく出し入れしながら、起き上がった一物を楽しそうに呑み込み、せせら笑った遥

 さらにバイブを動かし、身も世もなく佳がり狂わせ、睦月を果てさせた遥。

 代わる代わる男達に陵辱され、あの狂った女と男どもが容赦なく睦月の身体を暴き、凄まじい調教をされた数ヶ月。

 身体の内側から睦月を撫でた、あの女の手。

 凄絶な悪夢が睦月の脳裏に甦る。



「叔父さん? ねぇ? どうしたの?」

「お兄ちゃん、叔父さん、変じゃない?」

 心配げな聡子を余所に、賢は机からハサミを持ち出し、炯眼に眼をすがめた。
 硬直したままの睦月を訝しげに見下ろしながら、賢はハサミで睦月の服を切り裂き、全て取り去る。

「この手は二度通じない。やるなら今しかないよ? 聡子」

 賢は色々な道具を持ち出し、睦月を愛撫する。
 全身をローションで滑らせ、丁寧に首筋から臍まで指を這わせ、その乳首を口に含み舐め転がす。
 そして、その肌の柔らかさと身体の細さに驚いた。
 こんなに細い人だったんだ。すごく大きく逞しい人だと思っていたのに。

 過去の小さな賢にとっては、とても頼もしい大人だった叔父。

 だが実際の睦月は、文系で、たおやかな男性である。
 むしろ今の賢の方が筋肉もあり、逞しかった。
 変なところに感動しつつ、賢は睦月の全てを愛撫する。
 しかし、睦月は硬直したまま反応しない。業を煮やした賢は、直接的な行動に出た。

「ごめんね、叔父さん」

 小さく呟くと、彼は睦月のお尻を割り、狭い窄みにローションを滴らせ指を入れる。
 ぬちゅりと根本まで入れたとき、睦月の身体がビクンッと大きく震えた。
 二本、三本と指を増やすと、全く無反応だった睦月の一物が熱を帯び、しだいに起き上がりはじめる。

「.....んっ、んっぅっ」

 艶かしい喘ぎ声がまろび、睦月の唇が小刻みに震えた。
 捕らえた獲物の力ない反応が賢の雄をこれでもかと刺激する。
 苦しそうに眉を寄せる睦月の色香に固唾を呑み、賢は夢中になって指を動かした。

「ああ、叔父さん。素敵だよ、堪らないよっ、俺、もうっ」

 ぐちゅぐちゅと睦月の中を掻き回すと、熱く火照った睦月の身体が愉悦をしめす。
 その艶かしい扇情的な姿に大きく喉を鳴らし、賢は指を引き抜いて己の猛る陽根を睦月のお尻に捩じ込んだ。
 成長した賢の一物は、すでに睦月と変わらないほどに大きい。
 ぎちぎち音をたてながら睦月のアナルを抉じ開け、賢は、あまりの快感に脳天がクラクラする。

「ーーーーーっっ! ひっ、ぁぁあああっ!!」

 ほとばしる睦月の絶叫、そそりたつその一物。
 ソレを見て、賢は慌てては聡子に叫んだ。

「今だ、のれっ!」

 聡子は恐る恐る睦月に跨がり、二人の行為を見ていてぬるぬるな秘処をあてがう。
 そして、そっと腰を沈めつつも、そのあまりな大きさと熱さに怖じ気づいた。

「おっきぃよ、お兄ちゃんっ、怖いぃぃっ!」

「分かってたことだろう? ほらっ!!」

 怖じけて引いた腰を掴み、賢は容赦なく睦月の一物を呑み込ませた。
 ぎちゅっと音をたてて捩じ込まれた睦月のモノが、男を知らぬ聡子の肉襞を限界まで押し広げていく。

 ミチミチと貫いていく熱い一物。

 聡子は声を上擦らせて悲鳴をあげた。

「ひぎっ?! っっやぁぁあっ!!」

 ぐちゅぐちゅと上下に揺らしながら、賢は聡子の腰を無理やり沈めていく。
 抗う聡子の膝を抱えて持ち上げ、ゆるゆるとその腰を振らせた。

 ブチブチと何かが失われ、聡子は激痛に身を捩る。

「痛っ、あっ、ひいぃぃっ!?」

「我慢しろ、じきに悦くなる。ほら、おまえ、奥が好きだろう?」

 そう言うと、賢は仰け反る聡子を胸で支えながら、何度も深く睦月を呑み込ませた。

「ひうっ、ひいっ、ぁ? ぁっ、ぁあっ?!」

 ガンガン奥を突かれ、聡子の声に愉悦が混じり始める。
 それにニタリとほくそ笑み、賢は聡子を前倒しにして手を着かせた。

「あとはイケるな? 自分で好いとこ探せよ」

 熱く蕩けて喘ぐ睦月。その嬌態が堪らず、賢も限界だったのだ。
 もどかしげに、ぬちゅぬちゅと腰を動かす聡子。
 その眼は愉悦に溺れ、幼い身体では呑み込み切れない睦月の一物を奥に当てて佳がっていた。
 夢にまで見た叔父の一物だ。挿入時の痛みも薄れ、兄に調教されていた事もあり、聡子は貪欲に睦月のモノを締め付けた。

「お兄ちゃぁぁん、いいっ、すごいよぅぅっ!!」

 イったらしい聡子がブルブルと震え、それでも腰を揺らめかす。

 だが賢に聡子の声は聞こえない。

 ねっとりと絡み付く睦月の中に夢中だった。

「悦いっ、ふぁぁぁっ! 叔父さんっ、すっげぇぇ悦いぃっっ!!」

 賢の一物が一際激しく突き上げ、大きくなった瞬間、睦月のモノが爆発した。
 激しく脈動し、びゅるびゅると熱いモノが噴き出した刺激で聡子も背を仰け反らせてイく。
 そして、悶絶する二人をうっとりと眺めながら、賢も睦月の最奥で爆発した。
 はぁはぁと荒く息をつき、最後の一滴まで全て吐き出すと、賢はズルリと己の一物を引きずり出す。

 はあっと大きく息をはいた賢は、苦悶の涙にけぶる睦月の唇にキスをした。
 何度も舌で唇をなぞり、その歯列を割って、ぬるりと舌を潜り込ませる。
 熱く蕩けた舌を絡みつけ、執拗に強い吸い上げると、睦月の眼が胡乱げに開いた。

「も.....っ、やめっ、遥ぁ」

 グスグスと泣きじゃくる睦月。彼は今、悪夢の中にいる。

 尋常でないその様子。

「叔父さん? ねぇ? どうしちゃったの?」

 硬直してからこちら、まるで人形のように虚ろな眼差しの睦月。
 そんな彼を深く暴いて反応を無理やり引き出したが、その反応も、どこかおかしい。

 しかし、心配する聡子を余所に、賢は腹の底から沸き上がる憤怒に驚いていた。

 そしておもむろにピンチを取り出すと、睦月の小さな乳首を勢いよく挟む。

「ひっ?! 痛っ! え?」

 ばちんっと音が鳴るほどの勢いで挟まれ、睦月の頭が覚醒した。
 そして己の置かれている現状に眼を見張る。

「え? つっっ! なに?」

 痛みに呻く睦月の眼に映ったのは、怒りに我を忘れたかのような大魔人様。
 思わず戦く睦月を睨めつけ、賢は地を這うような厳めしい声で呟いた。

「はるかって誰?」

「え? は?」

「はるかって誰だよっ! 睦月!!」

 睦月の頭の左右に、だんっと両手をつき、賢は剣呑な眼差しで獲物を見据えた。
 その眼はギラギラと輝き、いつもの可愛らしい甥のモノとは思えない。
 絶句する睦月を余所に、賢は炯眼な光を眼に浮かべ、忌々しそうに呟いた。 

「言えないの?」

「あ.....っ、そのっ」

 悪夢のトラウマ相手である。そんなことは、正直、口にもしたくはない。

 だが、なぜ賢が遥を知っているのか。

「ふぅん。言えないんだ?」

「え.....?」

 鼻先が触れるほど顔を睦月に近づけ、賢は振り返りもせずに聡子へ声をかけた。

「聡子。上にいけ。俺らが上がるまで下にはくるなよ?」

 底冷えのする凄みを含んだその声に、聡子は高速で頷くと扉を閉めて階段を上がっていく。
 それを確認して、賢は淫猥な道具の並ぶ棚を物色した。
 ガラガラと音をたてて出されたのは、今まで賢に使われてきたオモチャの数々。

「言えないなら、言いたくなるようにしてあげるよ? 睦月」

 いつの間にか呼び方が変わった事にも気づかず、睦月は豹変した賢から眼が離せない。

 ここに、逆転した二人の新たな物語が始まる。
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