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第2章

いよいよ本当に始まりました。

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「じゃあ、まずスカートをコレに着替えて?」
「えっと……」

 もはやスカートでもない気がした。履く意味がないくらいに。
 多分歩くたびに下着がチラチラと見えることだろう。

「あ、勿論ここでね」
「そ、そんな!」

 いくら下着を見られたとはいえ、丸々見せたくは無いのだが……。

「クビに……」
「分かり、ました」

 国王様の発言と言い、この国では男尊女卑が激しいのだろう。この国で私が身一つで出て行ってどうなるかは想像に難くない。

「うぅ……」

 私はセパレートになっているメイド服のスカートとエプロンのみを脱ぎ始める。
 私の純白レースにフリルが付いているショーツが丸見えになる。

「可愛い下着履いてるねぇ?」
「し、指摘しないでください!」

 私は真っ赤になって反論するが、下半身はショーツ一枚だ。
 その姿を見て滑稽だと言わんばかりにアスタ様がクククと嗤う。
 私は急いでマイクロミニスカート履き、エプロンを付ける。

「そんな直立不動じゃなくても良いんじゃない?」
「動いたら見えてしまうじゃないですか!」

 私が一ミリ動こうものなら、ショーツが一ミリ見える。
 もうフリルなどは若干見えてしまっているかもしれない。

「じゃあ、散歩に行こっか?」

 さわやかな笑顔でアスタ様は言い放った。
 ……。
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