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番外編「早すぎる倦怠期?」3
ーーーー…
「って、わけなんだが……ここまでで藍時から嫌がられる要素ってあるか?」
「ありよ。大ありじゃないの。逆に何で嫌がられない自信があんのよ」
「L’oiseau」へ着くなり、熊田ことクマへ藍時の様子について話すと、これでもかと言うほどの長いため息を吐かれた。
注文しておいたホールのショートケーキには、「HAPPY BIRTHDAY」と書かれたチョコレートのプレートが乗っており、中身の確認を済ませた後、クマはオレの前でビシッと人差し指を向けた。
「まず子どもの前でそっち方面の話すんのをやめてあげなさいよ。いくらヒナちゃんの反応が可愛くて楽しいからって言ってもね!」
「つっても、ヒート中の方がどえらいことやってんだけどなぁ」
「どえらいか、どえらくないかの話じゃないわよ。……で? ちょっとその辺、詳しく」
いや、話さねえけど。目でそう言うと、「冗談よ」とクマは返して、風呂敷に包んだおせちを差し出した。
「ま、アンタみたいな体力お化けの相手をするってんだから、ヒート中ならまだしも普段はヒナちゃんの体力が持たないわよ。可愛いからって押し倒したくなる気持ちはわからんでもないけれど、せっかくのお誕生日とお正月なんだから。ここはぐっと我慢して、普段から頑張ってる奥さんを労ってあげなさい」
言っていることは正論だ。やましいことを隠しているでなし。藍時がオレを許せる時まで待つしかない。
パートナーと年越しを楽しむというクマに、シッシッと追い払われるように店を出たオレは、おせちとケーキを手にして二人が待つマンションへ帰った。
「ただいま~」
扉を開けて挨拶を口にすると、風呂場の方から「おかえりなさい」と高い声が返ってきた。
今では当たり前のようになった、誰かが自分を出迎えてくれるという日常に、いまだに感動を覚えてしまう。出てこなくてもいいのに、掃除をしていただろう手を止めて、わざわざ玄関まで藍時はやって来る。
「荷物、持ちますね」
タレ目の目元をさらに細めて、両手を差し出す藍時の顔を見た瞬間、クマに刺された釘はスポン、と抜けてしまった。
手にした荷物を床に置くと、藍時の手を取り自身へと引き寄せ、この腕の中に閉じ込める。
「し、秀一さんっ?」
「純は昼寝か?」
「は……はい。もうぐっすりで……」
「大掃除頑張ったもんなぁ」
戸惑う藍時の耳元で囁くように尋ねると、声を上擦らせながらもこちらへ答えてくる。抵抗はない。触れられることが嫌でたまらない、というわけではないらしい。
やや緊張気味の背中をあやすように擦ってやると、ホッとしたのか藍時はそっと、こちらの腰に両手を回した。
一週間ぶりの抱擁に、オレの中の理性が吹っ飛びそうになる。ヒート中でも、ましてや童貞でもないというのに、藍時が相手だとどうしようもなくなってしまう。なぜ、いちいち余裕がなくなってしまうのか。しかしこの感情が、不思議と悪くない。
「あの……」
「我慢しろって言われたばかりなんだけどなぁ……」
「……っん」
チョーカーのない、白い首筋に唇を寄せて、チュ、チュ、と音を立ててキスを落とすと、藍時がその薄い唇から甘みを乗せた声を漏らし始めた。
「はぁ……しゅ、ぃち……んっ……はぁ……」
「藍時……」
顔を上げ、藍時の唇にそっと自身のそれを重ねる。酷く柔らかい唇は何度重ねても、飽きることがない。角度を変えて啄むようにキスを落とした後、うっすらと開いたそこに舌を挿し込んだ。
「ん……んんぅ……」
奥に潜む舌を引っ張り出すように自身のそれを絡ませると、一層甘みを帯びた嬌声を上げた。
ああ、可愛いな。オレは背中を擦っていた手をゆっくりと、藍時の腰へ下ろした。
しかし。
「……っ、だ、だめっ!」
「えっ?」
藍時の腰にオレの手が触れた途端、彼は強い抵抗を見せた。オレの顔からベリッと剥がれるように自分の顔を離したかと思うと、両腕を解いてオレから半歩離れた。
まさかの抵抗に驚いたオレは、ポカンと呆けたように口を開いて、自分の腰を庇うように腕で隠す藍時を見下ろした。
「藍時……?」
声掛けにハッとした彼は、申し訳無さそうに俯いた。
「あ……ご、ごめんなさい……その……」
「そんなに嫌……か?」
「いえ、ちが……ぁ、はい。嫌……です」
嫌、とはっきり耳にして、身体が硬直する。おまけにヒビまで入ったようだ。
マジか。そんなにか。そんなにオレのことを……
静かにショックを受けていると、藍時は恥ずかしそうに頬を染めながら腰を擦って、
「あの、今は…………今は、だめ、なんです」
なぜか「今は」を二度ほど繰り返された。ん? どういうことだ? この言い方だと、「今」じゃなければいい、とも取れないか?
オレは藍時の顔を覗き込んだ。
「何で今は駄目なんだ?」
「だ、だって……まだ……」
藍時はさらに、カアッと顔を赤らめながら、自分の腰を見下ろして、
「ふ、太っ……たまま、だから……」
と、消え入るような声でそう言った。
「………………は?」
一瞬、思考が停止する。聞き間違えか? 太った? 太ったって言ったのか? 藍時が?
「お正月までに少しでも落とそうとしたんですけれど……でも、体重……なかなか、落ちなくて……」
「ちょ、ちょい待ち、藍時。体重? お前、体重なんか気にしてんのか?」
「だって……秀一さん、クリスマスの夜に、し……した時……!」
・・・
『お?』
『ん……な……ん、ですか?』
『ここ、前は骨ばってたのに、肉がついたなぁ』
『え、肉……?』
『おー、プニプニだな』
『ぷにぷに……』
『餅みたいだ』
『お餅……』
・・・
オレは自分の額に手を当て、項垂れた。
言った。確かに言った。餅みたいだって。ほっせぇ腰を擦りながら。そこにちょこっとついた肉を摘みながら。
藍時は今にも泣き出しそうな顔をしながら、必死に声を振り絞り、
「だから……だから、秀一さんに嫌われないように……少しでも……も、戻そうと思って……それで……俺……」
「だから今日の天ぷらも食わなかったのか」
「ぅ……」
「あ~……お前、ほんと何で……」
オレは再び、そして今度は強く、藍時を抱き締めた。
「えっ、秀一さんっ?」
「逆だ、逆。嬉しかったんだよ。最近は眠剤なしでも眠れるようになったし、食事もしっかり摂れている。その証拠がちゃんと身になってんだって思ったらついな……とはいえ、言い方が悪かった」
「こ、好みじゃないって、意味じゃなくて……?」
「むしろメロメロだっての」
オレの為に健気に密かにダイエットを頑張っていたのかと思うと、目の前のΩがより一層愛しくなった。とはいえ、その間、無理をさせていたのかと思うと心苦しくもなった。
オレは藍時の顎を持ち上げると、噛みつくようなキスをする。この数日、我慢していた分を取り戻すように、藍時のすべてを奪うような激しいキスを。
「ん、んんぅっ……はぁ……」
「藍時……」
うっすらと瞳に涙を浮かべ、ペリドットのような鮮やかな緑色の瞳をオレの黒色のそれに重ねる妻に、愛の言葉を紡いだ。
「誕生日おめでとう、藍時。オレと出会ってくれて、ありがとうな。愛してる」
END.
「って、わけなんだが……ここまでで藍時から嫌がられる要素ってあるか?」
「ありよ。大ありじゃないの。逆に何で嫌がられない自信があんのよ」
「L’oiseau」へ着くなり、熊田ことクマへ藍時の様子について話すと、これでもかと言うほどの長いため息を吐かれた。
注文しておいたホールのショートケーキには、「HAPPY BIRTHDAY」と書かれたチョコレートのプレートが乗っており、中身の確認を済ませた後、クマはオレの前でビシッと人差し指を向けた。
「まず子どもの前でそっち方面の話すんのをやめてあげなさいよ。いくらヒナちゃんの反応が可愛くて楽しいからって言ってもね!」
「つっても、ヒート中の方がどえらいことやってんだけどなぁ」
「どえらいか、どえらくないかの話じゃないわよ。……で? ちょっとその辺、詳しく」
いや、話さねえけど。目でそう言うと、「冗談よ」とクマは返して、風呂敷に包んだおせちを差し出した。
「ま、アンタみたいな体力お化けの相手をするってんだから、ヒート中ならまだしも普段はヒナちゃんの体力が持たないわよ。可愛いからって押し倒したくなる気持ちはわからんでもないけれど、せっかくのお誕生日とお正月なんだから。ここはぐっと我慢して、普段から頑張ってる奥さんを労ってあげなさい」
言っていることは正論だ。やましいことを隠しているでなし。藍時がオレを許せる時まで待つしかない。
パートナーと年越しを楽しむというクマに、シッシッと追い払われるように店を出たオレは、おせちとケーキを手にして二人が待つマンションへ帰った。
「ただいま~」
扉を開けて挨拶を口にすると、風呂場の方から「おかえりなさい」と高い声が返ってきた。
今では当たり前のようになった、誰かが自分を出迎えてくれるという日常に、いまだに感動を覚えてしまう。出てこなくてもいいのに、掃除をしていただろう手を止めて、わざわざ玄関まで藍時はやって来る。
「荷物、持ちますね」
タレ目の目元をさらに細めて、両手を差し出す藍時の顔を見た瞬間、クマに刺された釘はスポン、と抜けてしまった。
手にした荷物を床に置くと、藍時の手を取り自身へと引き寄せ、この腕の中に閉じ込める。
「し、秀一さんっ?」
「純は昼寝か?」
「は……はい。もうぐっすりで……」
「大掃除頑張ったもんなぁ」
戸惑う藍時の耳元で囁くように尋ねると、声を上擦らせながらもこちらへ答えてくる。抵抗はない。触れられることが嫌でたまらない、というわけではないらしい。
やや緊張気味の背中をあやすように擦ってやると、ホッとしたのか藍時はそっと、こちらの腰に両手を回した。
一週間ぶりの抱擁に、オレの中の理性が吹っ飛びそうになる。ヒート中でも、ましてや童貞でもないというのに、藍時が相手だとどうしようもなくなってしまう。なぜ、いちいち余裕がなくなってしまうのか。しかしこの感情が、不思議と悪くない。
「あの……」
「我慢しろって言われたばかりなんだけどなぁ……」
「……っん」
チョーカーのない、白い首筋に唇を寄せて、チュ、チュ、と音を立ててキスを落とすと、藍時がその薄い唇から甘みを乗せた声を漏らし始めた。
「はぁ……しゅ、ぃち……んっ……はぁ……」
「藍時……」
顔を上げ、藍時の唇にそっと自身のそれを重ねる。酷く柔らかい唇は何度重ねても、飽きることがない。角度を変えて啄むようにキスを落とした後、うっすらと開いたそこに舌を挿し込んだ。
「ん……んんぅ……」
奥に潜む舌を引っ張り出すように自身のそれを絡ませると、一層甘みを帯びた嬌声を上げた。
ああ、可愛いな。オレは背中を擦っていた手をゆっくりと、藍時の腰へ下ろした。
しかし。
「……っ、だ、だめっ!」
「えっ?」
藍時の腰にオレの手が触れた途端、彼は強い抵抗を見せた。オレの顔からベリッと剥がれるように自分の顔を離したかと思うと、両腕を解いてオレから半歩離れた。
まさかの抵抗に驚いたオレは、ポカンと呆けたように口を開いて、自分の腰を庇うように腕で隠す藍時を見下ろした。
「藍時……?」
声掛けにハッとした彼は、申し訳無さそうに俯いた。
「あ……ご、ごめんなさい……その……」
「そんなに嫌……か?」
「いえ、ちが……ぁ、はい。嫌……です」
嫌、とはっきり耳にして、身体が硬直する。おまけにヒビまで入ったようだ。
マジか。そんなにか。そんなにオレのことを……
静かにショックを受けていると、藍時は恥ずかしそうに頬を染めながら腰を擦って、
「あの、今は…………今は、だめ、なんです」
なぜか「今は」を二度ほど繰り返された。ん? どういうことだ? この言い方だと、「今」じゃなければいい、とも取れないか?
オレは藍時の顔を覗き込んだ。
「何で今は駄目なんだ?」
「だ、だって……まだ……」
藍時はさらに、カアッと顔を赤らめながら、自分の腰を見下ろして、
「ふ、太っ……たまま、だから……」
と、消え入るような声でそう言った。
「………………は?」
一瞬、思考が停止する。聞き間違えか? 太った? 太ったって言ったのか? 藍時が?
「お正月までに少しでも落とそうとしたんですけれど……でも、体重……なかなか、落ちなくて……」
「ちょ、ちょい待ち、藍時。体重? お前、体重なんか気にしてんのか?」
「だって……秀一さん、クリスマスの夜に、し……した時……!」
・・・
『お?』
『ん……な……ん、ですか?』
『ここ、前は骨ばってたのに、肉がついたなぁ』
『え、肉……?』
『おー、プニプニだな』
『ぷにぷに……』
『餅みたいだ』
『お餅……』
・・・
オレは自分の額に手を当て、項垂れた。
言った。確かに言った。餅みたいだって。ほっせぇ腰を擦りながら。そこにちょこっとついた肉を摘みながら。
藍時は今にも泣き出しそうな顔をしながら、必死に声を振り絞り、
「だから……だから、秀一さんに嫌われないように……少しでも……も、戻そうと思って……それで……俺……」
「だから今日の天ぷらも食わなかったのか」
「ぅ……」
「あ~……お前、ほんと何で……」
オレは再び、そして今度は強く、藍時を抱き締めた。
「えっ、秀一さんっ?」
「逆だ、逆。嬉しかったんだよ。最近は眠剤なしでも眠れるようになったし、食事もしっかり摂れている。その証拠がちゃんと身になってんだって思ったらついな……とはいえ、言い方が悪かった」
「こ、好みじゃないって、意味じゃなくて……?」
「むしろメロメロだっての」
オレの為に健気に密かにダイエットを頑張っていたのかと思うと、目の前のΩがより一層愛しくなった。とはいえ、その間、無理をさせていたのかと思うと心苦しくもなった。
オレは藍時の顎を持ち上げると、噛みつくようなキスをする。この数日、我慢していた分を取り戻すように、藍時のすべてを奪うような激しいキスを。
「ん、んんぅっ……はぁ……」
「藍時……」
うっすらと瞳に涙を浮かべ、ペリドットのような鮮やかな緑色の瞳をオレの黒色のそれに重ねる妻に、愛の言葉を紡いだ。
「誕生日おめでとう、藍時。オレと出会ってくれて、ありがとうな。愛してる」
END.
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いつもご感想をくださりありがとうございます(^^)
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謎解き感覚で読めたというのも、してやったり!という感じですε-(´∀`*)ホッ
本当にありがたいお言葉です。読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m
完結おめでとうございます〜!!!!!
素敵な作品をありがとうございました😭😭
藍時君が最後は自分の言葉で話して、伝えれてよかったです😭
いつもご感想をくださりありがとうございます(^^)
最後は絶対にこう!と決めていたので、そう言っていただけてとても嬉しいです!
頂いたご感想にとても励まされました。ありがとうございます。
また番外編等エピソードをちょこちょこ足すかもしれません。その時はお付き合いくださると嬉しいです(*^^*)