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リヒト
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「おはよう、僕のオメガ」
僕の一日は、ユーリ様のその言葉で始まる。
窓からの日射しはやわらかに白い。
物をぼんやりとしか捉えられない僕の視界では、日の光とユーリ様はほとんど溶け合うかのようだ。
目を開けても僕がぼうっとしていたからだろう。ユーリ様が、
「お寝坊さんは誰かな」
と、おでこにキスをくれた。
「おぁようございます」
寝起きで舌が回らない。そんな僕の背をゆっくりと抱き起してくれながら、ユーリ様が今度は唇をちゅっと啄んできた。
「今日も可愛いね、リヒト」
甘い声が、じわりと耳に溶けた。
リヒト、という名前はユーリ様がつけてくれたものだ。
本当の名前がどういうものだったのか、僕は覚えていない。
名前だけじゃない。
僕は、ユーリ様に拾われる以前の記憶を、すっかりと失くしてしまっていた。
僕はいまから十二年前に、山の中で倒れていたところをユーリ様にたすけてもらったらしい。
そしてなんと二年間も眠りっぱなしになっていたみたい。
僕の中にある一番古い記憶は、「僕のオメガ」と呼び掛けてくるユーリ様の声だ。毎日声をかけていたからね、とユーリ様は言っていた。
二年間、毎日、ユーリ様の声を浴びていた僕はしあわせ者だ。
それからさらに十年。やはり毎日のように「僕のオメガ」とユーリ様に呼ばれている僕は、たぶん、この世で一番しあわせなのだと思う。
「起こすよ、いい?」
ユーリ様に問われて頷けば、膝裏に腕が差し込まれて、ベッドからひょいと持ち上げられた。
僕はいつものようにユーリ様の背に手を回してバランスをとる。
部屋の中を、子どものように抱っこされて運ばれるのは、僕が上手く歩けないからだ。
僕は目があまり見えない。
耳もよく聞こえない。
ついでに鼻も利かないし、味もそれほどわからない。熱いとか冷たいとか痛いとか、そういう皮膚感覚にも乏しい。
どうやら生まれつき、五感が弱いみたいだ。
自分が『そう』だということは、ユーリ様に指摘されて初めてわかった。
それまで僕は、僕の世界が『ふつう』で、他のひとと違うなんて思いもしなかった。みんな、僕と同じぼんやりとしたこの世界で生きているのだと思っていた。
だからユーリ様に教えてもらったときはビックリした。
ユーリ様や他のひとたちの世界は、もっとくっきりとしていて、暑かったり寒かったり甘かったり辛かったり、とにかく変化に富んでいるらしい。
僕のように世界がぼやけていて、転んだり物にぶつかったり、音が遠かったり果実水とコーヒーの味の違いがわからなかったり、着替えや食事やお風呂や歩行に世話が必要だったり、そういうことはふつうではないのだと、僕はこの十年で学んだ。
ユーリ様はそんなふうには言わなかったけれど、きっと僕がふつうのひとと違って手がかかるから、山に捨てられしまったのだろう。
僕はユーリ様に連れて行ってもらった洗面所で、ユーリ様に手伝ってもらいながら(水が冷たすぎたりしないか、顔がちゃんと洗えているか、歯がきちんと磨けたか、そういうところをユーリ様が見てくれる)、朝の整容を終え、寝間着からユーリ様の用意してくれた服に着替えた。
前ボタンはすべてユーリ様が留めてくれる。
目が見えにくいし、指先の感覚もわかりにくいだろうから、と言って、ユーリ様は僕を拾ったときからずっと(といっても僕に最初の二年の記憶はないのだけれど)、こんなふうにこまごまと世話をしてくれるのだった。
僕の衣類を整えたあと、最後の仕上げにと、ユーリ様は僕の首にある革の首輪をチェックする。
留め具がゆるんでいないか、皮がすれて僕の皮膚に傷ができていたりはしないか、ひと通り気が済むまで確認してから、
「よし、今日も完璧だ」
と合格が出される。
「ありがとうございます」
僕がお礼を言ったら、返事の代わりにキスが降ってきて、僕はまたしあわせで満たされた。
支度が済んだら、抱っこで食堂へと運ばれる。
いつも僕が洗面所を使っている間に、焼き立てのパンやスープ、新鮮なサラダに果物、蜂蜜入りのホットミルクなどが用意されている。
僕の目は物の輪郭程度しかわからないから、ひとの顔の区別もつかない。だから誰が食事を用意してくれて、誰が片付けてくれて、誰にお礼を言っていいのかもわからない。
そんなのは気にすることじゃないよ、とユーリ様は言ってくれる。
ひとにはそのひとの役割というものがあって、この屋敷の者は皆、その役割を果たしているだけなんだ。
彼らに礼を言うのは、彼らの主人であるこの僕の仕事だよ。
だからリヒトはこまかいことを気にせずに、たくさん食べて大きくなってね。
小さな子どもに言うように、ユーリ様はそう言って、僕の胸のつっかえを取り去ってくれる。
僕はその言葉に甘えて、今日もユーリ様の膝の上に座り、食事を食べさせてもらう。
手でちぎったパンをユーリ様がまず自分の口に運ぶ。
それをこくんと飲み込んでから、
「リヒト、今日のパンは干し葡萄が入ってるよ。甘くて美味しい。はい、食べて」
と、僕に味を教えて、口元までひと口サイズのパンを持って来てくれる。
僕があーんと口を開けると、ユーリ様の指と一緒にパンが入ってくる。
僕がもぐもぐしている間に、ユーリ様はスープを飲む。
僕の口からパンがなくなったタイミングで、
「はい、今日のスープは馬鈴薯だよ。生クリーム入りでトロトロだ。あ、ちょっと待って、熱いかな」
と言ってスプーンに向かってふぅふぅと息を吹きかけてから、それを僕の口に入れてくれる。
そんなふうに食事は進み、僕がデザートの最後のひと口を食べるまで、ユーリ様の介助は続けられる。
食べることは、正直あまり好きじゃない。
匂いも味も僕にはとても遠いから、食事という行為に喜びはなかった。
けれどユーリ様が。
「リヒト、これはとってもふわふわだよ」
とか、
「リヒト、これはすごく甘い。歯が溶けそうだ」
とか言って、笑うから。
とてもとても楽しそうな声で、話しかけてくれるから。
だから僕は、食事の時間がすごく好きだった。
それに、僕が食べるとユーリ様が喜んでくれる。
「今日はたくさん食べれたね、偉いね、リヒト」
そう、惜しみなく僕を褒めて、ぎゅっと抱きしめてくれるから、僕は毎食、頑張って食べられるだけは食べようと思うのだった。
僕の一日は、ユーリ様のその言葉で始まる。
窓からの日射しはやわらかに白い。
物をぼんやりとしか捉えられない僕の視界では、日の光とユーリ様はほとんど溶け合うかのようだ。
目を開けても僕がぼうっとしていたからだろう。ユーリ様が、
「お寝坊さんは誰かな」
と、おでこにキスをくれた。
「おぁようございます」
寝起きで舌が回らない。そんな僕の背をゆっくりと抱き起してくれながら、ユーリ様が今度は唇をちゅっと啄んできた。
「今日も可愛いね、リヒト」
甘い声が、じわりと耳に溶けた。
リヒト、という名前はユーリ様がつけてくれたものだ。
本当の名前がどういうものだったのか、僕は覚えていない。
名前だけじゃない。
僕は、ユーリ様に拾われる以前の記憶を、すっかりと失くしてしまっていた。
僕はいまから十二年前に、山の中で倒れていたところをユーリ様にたすけてもらったらしい。
そしてなんと二年間も眠りっぱなしになっていたみたい。
僕の中にある一番古い記憶は、「僕のオメガ」と呼び掛けてくるユーリ様の声だ。毎日声をかけていたからね、とユーリ様は言っていた。
二年間、毎日、ユーリ様の声を浴びていた僕はしあわせ者だ。
それからさらに十年。やはり毎日のように「僕のオメガ」とユーリ様に呼ばれている僕は、たぶん、この世で一番しあわせなのだと思う。
「起こすよ、いい?」
ユーリ様に問われて頷けば、膝裏に腕が差し込まれて、ベッドからひょいと持ち上げられた。
僕はいつものようにユーリ様の背に手を回してバランスをとる。
部屋の中を、子どものように抱っこされて運ばれるのは、僕が上手く歩けないからだ。
僕は目があまり見えない。
耳もよく聞こえない。
ついでに鼻も利かないし、味もそれほどわからない。熱いとか冷たいとか痛いとか、そういう皮膚感覚にも乏しい。
どうやら生まれつき、五感が弱いみたいだ。
自分が『そう』だということは、ユーリ様に指摘されて初めてわかった。
それまで僕は、僕の世界が『ふつう』で、他のひとと違うなんて思いもしなかった。みんな、僕と同じぼんやりとしたこの世界で生きているのだと思っていた。
だからユーリ様に教えてもらったときはビックリした。
ユーリ様や他のひとたちの世界は、もっとくっきりとしていて、暑かったり寒かったり甘かったり辛かったり、とにかく変化に富んでいるらしい。
僕のように世界がぼやけていて、転んだり物にぶつかったり、音が遠かったり果実水とコーヒーの味の違いがわからなかったり、着替えや食事やお風呂や歩行に世話が必要だったり、そういうことはふつうではないのだと、僕はこの十年で学んだ。
ユーリ様はそんなふうには言わなかったけれど、きっと僕がふつうのひとと違って手がかかるから、山に捨てられしまったのだろう。
僕はユーリ様に連れて行ってもらった洗面所で、ユーリ様に手伝ってもらいながら(水が冷たすぎたりしないか、顔がちゃんと洗えているか、歯がきちんと磨けたか、そういうところをユーリ様が見てくれる)、朝の整容を終え、寝間着からユーリ様の用意してくれた服に着替えた。
前ボタンはすべてユーリ様が留めてくれる。
目が見えにくいし、指先の感覚もわかりにくいだろうから、と言って、ユーリ様は僕を拾ったときからずっと(といっても僕に最初の二年の記憶はないのだけれど)、こんなふうにこまごまと世話をしてくれるのだった。
僕の衣類を整えたあと、最後の仕上げにと、ユーリ様は僕の首にある革の首輪をチェックする。
留め具がゆるんでいないか、皮がすれて僕の皮膚に傷ができていたりはしないか、ひと通り気が済むまで確認してから、
「よし、今日も完璧だ」
と合格が出される。
「ありがとうございます」
僕がお礼を言ったら、返事の代わりにキスが降ってきて、僕はまたしあわせで満たされた。
支度が済んだら、抱っこで食堂へと運ばれる。
いつも僕が洗面所を使っている間に、焼き立てのパンやスープ、新鮮なサラダに果物、蜂蜜入りのホットミルクなどが用意されている。
僕の目は物の輪郭程度しかわからないから、ひとの顔の区別もつかない。だから誰が食事を用意してくれて、誰が片付けてくれて、誰にお礼を言っていいのかもわからない。
そんなのは気にすることじゃないよ、とユーリ様は言ってくれる。
ひとにはそのひとの役割というものがあって、この屋敷の者は皆、その役割を果たしているだけなんだ。
彼らに礼を言うのは、彼らの主人であるこの僕の仕事だよ。
だからリヒトはこまかいことを気にせずに、たくさん食べて大きくなってね。
小さな子どもに言うように、ユーリ様はそう言って、僕の胸のつっかえを取り去ってくれる。
僕はその言葉に甘えて、今日もユーリ様の膝の上に座り、食事を食べさせてもらう。
手でちぎったパンをユーリ様がまず自分の口に運ぶ。
それをこくんと飲み込んでから、
「リヒト、今日のパンは干し葡萄が入ってるよ。甘くて美味しい。はい、食べて」
と、僕に味を教えて、口元までひと口サイズのパンを持って来てくれる。
僕があーんと口を開けると、ユーリ様の指と一緒にパンが入ってくる。
僕がもぐもぐしている間に、ユーリ様はスープを飲む。
僕の口からパンがなくなったタイミングで、
「はい、今日のスープは馬鈴薯だよ。生クリーム入りでトロトロだ。あ、ちょっと待って、熱いかな」
と言ってスプーンに向かってふぅふぅと息を吹きかけてから、それを僕の口に入れてくれる。
そんなふうに食事は進み、僕がデザートの最後のひと口を食べるまで、ユーリ様の介助は続けられる。
食べることは、正直あまり好きじゃない。
匂いも味も僕にはとても遠いから、食事という行為に喜びはなかった。
けれどユーリ様が。
「リヒト、これはとってもふわふわだよ」
とか、
「リヒト、これはすごく甘い。歯が溶けそうだ」
とか言って、笑うから。
とてもとても楽しそうな声で、話しかけてくれるから。
だから僕は、食事の時間がすごく好きだった。
それに、僕が食べるとユーリ様が喜んでくれる。
「今日はたくさん食べれたね、偉いね、リヒト」
そう、惜しみなく僕を褒めて、ぎゅっと抱きしめてくれるから、僕は毎食、頑張って食べられるだけは食べようと思うのだった。
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