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光あれ
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「……と、まぁこういうわけで、僕は教団に乗り込む前から、あそこには新しいハーゼが居るのだろうなと見当がついていました。ハーゼが神の眷属であると信じきっていたゲルトは、かわいそうに、とても驚いてましたけどね」
「事前に説明をしてやればよかったのに、ユーリは女と会ったことをこの私にも報告してこなかったからな」
「言ったところでゲルトは信じなかったでしょう。ああいうものは、自分の目で確認するのが一番手っ取り早い」
ユリウスは小さく鼻を鳴らして、紅茶を口に含んだ。
小休止を挟んで、
「それで、ノルメル村のその女のところに」
と、続きを切り出したユリウスだったが、「ちょっと待て」と長兄の声が割り込んできた。
国王マリウスは鼻筋にしわを寄せ、こみあげる嫌悪感を隠すことなく顔をしかめていた。
「厭な話を聞いてしまった」
低い声でそう呟いた彼は、むっつりと唇を曲げて、
「胸糞が悪いな」
忌憚ない言葉を吐いた。
ユリウスは円卓のほぼ真向かいに位置する長兄へと視線を向け、軽い頷きを返す。
「お耳汚しをしてしまい申し訳ありません。確かに胸糞の悪い話ですし、本筋からも外れますので、省きましょうか」
「ちょっと待ってください。オレは気になります。正直、陛下の言葉の意味もよくわかりません。ユーリ様、理解力のないオレにもわかるように、説明してください」
そう声をあげたのはエミールだった。
理解力がない、と彼は言うが、そんなことはないとユリウスは思う。
エミールと同程度の情報しか持たないテオバルドも困惑した目をしているので、彼の理解も追い付いていないのだろう。
これはただマリウスの、一を聞いて十を知るその洞察力が、優れすぎているだけの話だ。
クラウス、ロンバードの二人はユリウスに同行していたので、元より承知の内容である。
「マリウス兄上、よろしいですか?」
「いい。話せ」
「では、ひとつずつ。ここからは僕の推論も含みます」
面々を見渡して、ユリウスはひとさし指を立てた。
「まずはハーゼの寿命について」
ハーゼは短命、という女の言葉。
「これは恐らく、ハーゼ自身になにかが……たとえば遺伝する病気などがあるわけではない」
短命、というのが具体的に何歳かを知ることはできなかったが、リヒトは十九歳。五感が弱いという以外で、いま現在彼がなんらかの病を患っているという事実はない。
ハーゼの身体に原因がないとするならば、短命となる要因は外的なものになる。
まずは環境。
食事を与えられず、行動も制限され、粗末な部屋でひとり過ごすあの環境。
「デァモント教は、『清貧・勤勉・平等』を信者に浸透させるため、ハーゼという象徴が必要だった。すべての信者を平等に扱うよう五感を奪われ、誰よりも貧しく、そして日々を信者のための祈りに費やすという、ハーゼが。ではなぜ、ハーゼは幼い子どもでなくてはならなかったんでしょう?」
ユリウスはひそめた声で、皆に問いかけた。
自分の背後で眠っているリヒトには、聞かせられない話だ。
たとえ起きていたとしても、ふつうの速さで流れてゆく会話をリヒトが聞き取るのは無理だ。正面から、ゆっくりと発した言葉でなければ聞こえない。
それはよくわかっていたが、聞かせたくないという思いが強いせいで無意識に、つい声のトーンを落としてしまう。
「……生まれ変わりを、信じさせるためじゃないんでしょうか?」
エミールが考えながら口を開いた。つがいの発言に、クラウスがうんうんと頷いている。
「テオ、おまえは?」
ユリウスは沈黙したままの侍従へと水を向けた。
テオバルドはぎょっとしたように目を見開き、恐る恐る国王陛下へと頭を下げ、
「では、畏れながら」
としゃちほこばった顔つきで答えた。
「おれ、あ、私もエミール様と同意見です。生まれ変わりを信じさせるには、幼い子どもの方がいいのでしょう。それに、子どもの方が色々と扱いやすいんじゃないでしょうか。自我が確立する前の方が、教皇たちにとっては都合がいいと思います」
ユリウスは首肯した。その通りだった。だが、それだけではない。
「兄上はどうです」
マリウスに同じ問いを向けると、マリウスは腕を組んで背もたれに深くもたれかかった。
「ふむ。神秘性の問題だな」
他愛もない口調で、中核をあっさりと抉り取る。そんな長兄にユリウスは苦笑いを返した。
「僕もそう思います」
ハーゼの神秘性。
それはまさに、子どもゆえに保たれるものだ。
大人を騙そうなどと考えたことがないような稚い子どもが、先代のハーゼが使っていた枕やカップなどを選び取る、『選定の儀』。
小さな体で、毎日祈りを捧げる、その健気さ。
五感に乏しく、ひとの声ですらろくに聞き取ることができないにも関わらず、神から聞いたという言葉をすらすらと話すハーゼ。
「もしもハーゼが大人であったなら、信者たちは同じように、ハーゼが神の眷属だと信じ込むことができたでしょうか」
ユリウスはそうは思わない。ハーゼが成長すればするほど、彼が告げる言葉から、神秘性は失われていっただろう。
子どもの口から出るからこその託宣なのだ。
子どもがなにを言ったとしても……たとえそれが金銭が絡む預言であったとしても、それは神の言葉となる。
これが大人であったなら、おのれの欲得からの、出鱈目な託宣ではないかと疑われる。
純真無垢な子どもだからこそ、ハーゼはあれほどに信者たちの信仰を集めることができたのだ。
つまりハーゼは、子どもでなくてはならない。
「ハーゼに食事を与えないのは、信者たちが飢えているということだけが理由じゃない。教団はハーゼに、大きくなってほしくないのです。神の眷属のハーゼは、成長してはならない。神秘性を保つために、子どものままでいなくてはならないのです」
「中性的なのもいいんだろう。成長しきってしまえば性が際立つ。男とも女とも知れぬ銀髪のうつくしい子ども。なるほど、神秘的だな」
ユリウスの言葉に続いて、マリウスが痛烈な皮肉を放り投げた。
エミールが口を押さえ、顔色を失くしている。ここまできて彼にも、この話の向かう先が見えたのだ。
ユリウスは気遣わしげにエミールを窺った。彼の横に椅子を寄せて、クラウスが細い肩を抱いた。そうしてエミールを支えながら、クラウスがユリウスへと頷いた。続けてもよいということだ。
ユリウスはひとつ息を吐いて、おのれの推論を結論づけた。
「ハーゼは大人になってはならない。だから成長する前に、ある程度の年齢に達したら処分され、次のハーゼに代わる。これが、ハーゼは短命、という女の言葉の意味だと思います」
この話には続きがある。
続き、というよりは語られることのない舞台裏の話、というべきか。
「これは後ほどきちんと話しますが、僕たちはリゼルという植物を得るため、ノルメル村の女の屋敷をもう一度訪れています。そのときにあの家の住人を確認しました。全員が、銀髪に金の瞳の、女でした」
幼い少女から妙齢の女性まで。十五人は居ただろうか。その全員が女だった。
では、男はどこへ行ったのか。
「女は言っていました。男はハーゼに。女は母胎に。黒髪は信者に。あの屋敷で産まれた子どもはこの三種類に分けられる。つまり、銀髪に金の瞳を持つ男は、ハーゼに。女であれば母胎に。そして黒髪であれば男女問わず信者となるべくデァモントへ預けられる。どの程度の確率で銀髪に金の瞳の子どもが生まれるのかは不明ですが、仮に二分の一として、女が四人産んだならば、二人が銀髪に金の瞳、二人が黒髪になるでしょう。女の手元には銀髪に金の瞳の二人が残る」
その二人ともが女性だったなら、悲劇は起こらない。
しかし、片方が男子であったなら。
当代ハーゼがすでにいる中で、銀髪に金の瞳の男子が誕生したならば。
その子は、どうなってしまうのだろう。
「ハーゼは同時に二人居てはなりません。生まれ変わりの前提が崩れるからです」
ユリウスは話しながら、気鬱に眉間を曇らせた。
しまった、やはりやめておけばよかった、と遅まきながら悔やんだが、一度発した言葉をなかったことにはできない。
エミールが震えていた。その体をクラウスがしっかりと支えている。一対のように寄り添う次兄ふうふを見つめながら、ユリウスはしずかに口を開いた。
「銀髪に金の瞳の男子が生まれたならば、恐らく、売られるか殺されるかしたと思います」
「恐らくは後者だ。ゲルトを考えてみろ。反物の密売のため諸外国へ潜り込んでいただろう。信者もデァモントの敷地を出ることがある。ならば、子どもを売ることにはリスクしかない」
マリウスが天井を睨みながら、吐き捨てるようにそう言った。
うわぁ胸糞……と小さな声が呟いた。国王の御前でも我慢できずに漏らしてしまったのは、テオバルドだった。
ユリウスがテオバルドへ視線を流すと、彼はあわあわと両手で口を塞いだ。
「すっ、すいませんっ」
正直な息子に、ロンバードが片頬で笑い、
「いや俺もそう思います。陛下も最初に仰ってたじゃないですか。胸糞が悪いって」
と畏まった様子もなくいつも通りの口調で発言した。
マリウスが軽く目を開いて、それから首を横に振った。
「いや、俺が言ったのはこのことじゃない。これも充分胸糞が悪いが、その女とやらもデァモント教団も、俺にとってはものすごく気色が悪いぞ。なぁ、ユーリ」
鳥肌が立ったのか両腕をさすったマリウスが、ユリウスに同意を求めてくる。
テオバルドが不思議そうな表情で、ユリウスと国王を交互に窺ってきた。
「事前に説明をしてやればよかったのに、ユーリは女と会ったことをこの私にも報告してこなかったからな」
「言ったところでゲルトは信じなかったでしょう。ああいうものは、自分の目で確認するのが一番手っ取り早い」
ユリウスは小さく鼻を鳴らして、紅茶を口に含んだ。
小休止を挟んで、
「それで、ノルメル村のその女のところに」
と、続きを切り出したユリウスだったが、「ちょっと待て」と長兄の声が割り込んできた。
国王マリウスは鼻筋にしわを寄せ、こみあげる嫌悪感を隠すことなく顔をしかめていた。
「厭な話を聞いてしまった」
低い声でそう呟いた彼は、むっつりと唇を曲げて、
「胸糞が悪いな」
忌憚ない言葉を吐いた。
ユリウスは円卓のほぼ真向かいに位置する長兄へと視線を向け、軽い頷きを返す。
「お耳汚しをしてしまい申し訳ありません。確かに胸糞の悪い話ですし、本筋からも外れますので、省きましょうか」
「ちょっと待ってください。オレは気になります。正直、陛下の言葉の意味もよくわかりません。ユーリ様、理解力のないオレにもわかるように、説明してください」
そう声をあげたのはエミールだった。
理解力がない、と彼は言うが、そんなことはないとユリウスは思う。
エミールと同程度の情報しか持たないテオバルドも困惑した目をしているので、彼の理解も追い付いていないのだろう。
これはただマリウスの、一を聞いて十を知るその洞察力が、優れすぎているだけの話だ。
クラウス、ロンバードの二人はユリウスに同行していたので、元より承知の内容である。
「マリウス兄上、よろしいですか?」
「いい。話せ」
「では、ひとつずつ。ここからは僕の推論も含みます」
面々を見渡して、ユリウスはひとさし指を立てた。
「まずはハーゼの寿命について」
ハーゼは短命、という女の言葉。
「これは恐らく、ハーゼ自身になにかが……たとえば遺伝する病気などがあるわけではない」
短命、というのが具体的に何歳かを知ることはできなかったが、リヒトは十九歳。五感が弱いという以外で、いま現在彼がなんらかの病を患っているという事実はない。
ハーゼの身体に原因がないとするならば、短命となる要因は外的なものになる。
まずは環境。
食事を与えられず、行動も制限され、粗末な部屋でひとり過ごすあの環境。
「デァモント教は、『清貧・勤勉・平等』を信者に浸透させるため、ハーゼという象徴が必要だった。すべての信者を平等に扱うよう五感を奪われ、誰よりも貧しく、そして日々を信者のための祈りに費やすという、ハーゼが。ではなぜ、ハーゼは幼い子どもでなくてはならなかったんでしょう?」
ユリウスはひそめた声で、皆に問いかけた。
自分の背後で眠っているリヒトには、聞かせられない話だ。
たとえ起きていたとしても、ふつうの速さで流れてゆく会話をリヒトが聞き取るのは無理だ。正面から、ゆっくりと発した言葉でなければ聞こえない。
それはよくわかっていたが、聞かせたくないという思いが強いせいで無意識に、つい声のトーンを落としてしまう。
「……生まれ変わりを、信じさせるためじゃないんでしょうか?」
エミールが考えながら口を開いた。つがいの発言に、クラウスがうんうんと頷いている。
「テオ、おまえは?」
ユリウスは沈黙したままの侍従へと水を向けた。
テオバルドはぎょっとしたように目を見開き、恐る恐る国王陛下へと頭を下げ、
「では、畏れながら」
としゃちほこばった顔つきで答えた。
「おれ、あ、私もエミール様と同意見です。生まれ変わりを信じさせるには、幼い子どもの方がいいのでしょう。それに、子どもの方が色々と扱いやすいんじゃないでしょうか。自我が確立する前の方が、教皇たちにとっては都合がいいと思います」
ユリウスは首肯した。その通りだった。だが、それだけではない。
「兄上はどうです」
マリウスに同じ問いを向けると、マリウスは腕を組んで背もたれに深くもたれかかった。
「ふむ。神秘性の問題だな」
他愛もない口調で、中核をあっさりと抉り取る。そんな長兄にユリウスは苦笑いを返した。
「僕もそう思います」
ハーゼの神秘性。
それはまさに、子どもゆえに保たれるものだ。
大人を騙そうなどと考えたことがないような稚い子どもが、先代のハーゼが使っていた枕やカップなどを選び取る、『選定の儀』。
小さな体で、毎日祈りを捧げる、その健気さ。
五感に乏しく、ひとの声ですらろくに聞き取ることができないにも関わらず、神から聞いたという言葉をすらすらと話すハーゼ。
「もしもハーゼが大人であったなら、信者たちは同じように、ハーゼが神の眷属だと信じ込むことができたでしょうか」
ユリウスはそうは思わない。ハーゼが成長すればするほど、彼が告げる言葉から、神秘性は失われていっただろう。
子どもの口から出るからこその託宣なのだ。
子どもがなにを言ったとしても……たとえそれが金銭が絡む預言であったとしても、それは神の言葉となる。
これが大人であったなら、おのれの欲得からの、出鱈目な託宣ではないかと疑われる。
純真無垢な子どもだからこそ、ハーゼはあれほどに信者たちの信仰を集めることができたのだ。
つまりハーゼは、子どもでなくてはならない。
「ハーゼに食事を与えないのは、信者たちが飢えているということだけが理由じゃない。教団はハーゼに、大きくなってほしくないのです。神の眷属のハーゼは、成長してはならない。神秘性を保つために、子どものままでいなくてはならないのです」
「中性的なのもいいんだろう。成長しきってしまえば性が際立つ。男とも女とも知れぬ銀髪のうつくしい子ども。なるほど、神秘的だな」
ユリウスの言葉に続いて、マリウスが痛烈な皮肉を放り投げた。
エミールが口を押さえ、顔色を失くしている。ここまできて彼にも、この話の向かう先が見えたのだ。
ユリウスは気遣わしげにエミールを窺った。彼の横に椅子を寄せて、クラウスが細い肩を抱いた。そうしてエミールを支えながら、クラウスがユリウスへと頷いた。続けてもよいということだ。
ユリウスはひとつ息を吐いて、おのれの推論を結論づけた。
「ハーゼは大人になってはならない。だから成長する前に、ある程度の年齢に達したら処分され、次のハーゼに代わる。これが、ハーゼは短命、という女の言葉の意味だと思います」
この話には続きがある。
続き、というよりは語られることのない舞台裏の話、というべきか。
「これは後ほどきちんと話しますが、僕たちはリゼルという植物を得るため、ノルメル村の女の屋敷をもう一度訪れています。そのときにあの家の住人を確認しました。全員が、銀髪に金の瞳の、女でした」
幼い少女から妙齢の女性まで。十五人は居ただろうか。その全員が女だった。
では、男はどこへ行ったのか。
「女は言っていました。男はハーゼに。女は母胎に。黒髪は信者に。あの屋敷で産まれた子どもはこの三種類に分けられる。つまり、銀髪に金の瞳を持つ男は、ハーゼに。女であれば母胎に。そして黒髪であれば男女問わず信者となるべくデァモントへ預けられる。どの程度の確率で銀髪に金の瞳の子どもが生まれるのかは不明ですが、仮に二分の一として、女が四人産んだならば、二人が銀髪に金の瞳、二人が黒髪になるでしょう。女の手元には銀髪に金の瞳の二人が残る」
その二人ともが女性だったなら、悲劇は起こらない。
しかし、片方が男子であったなら。
当代ハーゼがすでにいる中で、銀髪に金の瞳の男子が誕生したならば。
その子は、どうなってしまうのだろう。
「ハーゼは同時に二人居てはなりません。生まれ変わりの前提が崩れるからです」
ユリウスは話しながら、気鬱に眉間を曇らせた。
しまった、やはりやめておけばよかった、と遅まきながら悔やんだが、一度発した言葉をなかったことにはできない。
エミールが震えていた。その体をクラウスがしっかりと支えている。一対のように寄り添う次兄ふうふを見つめながら、ユリウスはしずかに口を開いた。
「銀髪に金の瞳の男子が生まれたならば、恐らく、売られるか殺されるかしたと思います」
「恐らくは後者だ。ゲルトを考えてみろ。反物の密売のため諸外国へ潜り込んでいただろう。信者もデァモントの敷地を出ることがある。ならば、子どもを売ることにはリスクしかない」
マリウスが天井を睨みながら、吐き捨てるようにそう言った。
うわぁ胸糞……と小さな声が呟いた。国王の御前でも我慢できずに漏らしてしまったのは、テオバルドだった。
ユリウスがテオバルドへ視線を流すと、彼はあわあわと両手で口を塞いだ。
「すっ、すいませんっ」
正直な息子に、ロンバードが片頬で笑い、
「いや俺もそう思います。陛下も最初に仰ってたじゃないですか。胸糞が悪いって」
と畏まった様子もなくいつも通りの口調で発言した。
マリウスが軽く目を開いて、それから首を横に振った。
「いや、俺が言ったのはこのことじゃない。これも充分胸糞が悪いが、その女とやらもデァモント教団も、俺にとってはものすごく気色が悪いぞ。なぁ、ユーリ」
鳥肌が立ったのか両腕をさすったマリウスが、ユリウスに同意を求めてくる。
テオバルドが不思議そうな表情で、ユリウスと国王を交互に窺ってきた。
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