僕はスキルを二つ持っている?!

瑪瑙

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「あんなにいい音たてたんだから痛かっただろう。
ほれ、ちょいと見せてみな」

銀髪の人は手を僕の額へと伸ばす。
僕は思わず彼から一歩遠のいて、体を抱きしめるような体制になる。
銀髪の人を怖いとは感じないのに、どうしてだろう。
触られるのはすごく、怖い。
「あっ!すまない。スキンシップというものを好まない人もいるのだと聞いたことがある。配慮が足りんかったな。悪い」

銀髪の人は困ったように眉をへにゃりとまげて、手を引いた。それから目線を合わせるようにして膝をついた
「私は、ウラク。ここへは旅で来たんだよ。
君の名前を教えてもらってもいいかな?」

「僕…僕は『ルイ』です」

「そうか、ではルイ、この村のことを教えてもらってもいいだろうか。いかんせん私はここに来たばかりでね。何も知らないんだよ。無知であれば先ほどのように人を傷付けてしまうこともあるかもしれない。」

ウラクは膝をついたまま,手を差し出した。
今は先ほどの困ったような顔とは打って変わって、優しい笑みを浮かべている。

僕は自然とウラクさんの手を取っていた。

「…!ありがとう!」

輝くようなウラクの笑みにルイは思わず目を細めた。

「僕なんかで良ければ」

「いや、すごく助かるよ!じゃあまずどのくらいの人がこの村には住んでるんだい?食料は?個々の家やこの宿場なんてどうやって作ったんだい?初めて見るんだ。こんな綺麗な建物!」

「ええっと…」

「それにこの村の名前は?」

僕は思わず目を見開いた。
ウラクさんは、白いシャツに茶色いバンツの上から紺色のローブを羽織っているだけだが、胸には何やらすごそうな刺繍が施されているし、ローブだって僕たちが来ている洋服とは違う上質な物だとわかるほどには艶がある。

ーなのにこの人はこの村を知らない。

先程話をしてくれた男の子は知っている事が当たり前のような話し方だった。

一般常識ではなかったのか。

ウラクさんの問いに首を傾げてしばらく考えた後

「終わりの村」

そう告げると、ウラクさんは、へー、面白い名前なんだね。と、なんてことないように笑った。

次々と飛んでくる質問に答えていると、時間はあっという間に過ぎていった。

「君はよくこの村のことを知ってるんだね。」

最後に満足したようにウラクは息を吐いた。

「僕もまだここには7年しかいないから、分からないこともあります。」

「そうだね、…いい事を思いついた!
じゃあ、明日は君にお礼として私から君の知らない事を教える。どうかな?」

とても魅力的なお誘いに僕は大きく頭を縦に振った。
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