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四章 宇宙人との戦争
37 平和な毎日
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宇宙人の事で最後に話し忘れがあったので、もう数分居残り。二人の刑事は宇宙人になって永遠に暮らせる可能性は低いと落胆した所で、蒼正と純菜は手を繋いで帰って行った。
「あの二人、大丈夫ですかね?」
警察署の玄関まで見送りに出ていた山下は、石坂に心配そうな顔を向ける。
「今の所、宇宙人に対応出来てるみたいだから大丈夫だろ。それより俺達だ。アイツらを助けるには、本体を叩か無いとならないんだぞ」
「ですね。一介の刑事がアメリカを動かすって途方も無い話ですけど……何処から手を付けたらいいんですかね~?」
「とりあえず、JAXAに行くぞ」
「アレ? 今日のノルマは??」
「やってられるか。人類の命運が懸かってんだぞ」
「プッ。石さんから出無い言葉、ナンバーワンが出た。アザース」
こうして石坂と山下は、業務を無視して無理難題に立ち向かうのであった。
警察署を出た純菜と蒼正は、手を繋いだままバス停でバスが来るのを待っていた。
「これからどうする? 何処か寄って行く?」
純菜はせっかく会ったのだから、まだ蒼正と離れたくない様子。
「何処か行きたいのは山々だけど……もう学校が終わってるよね?」
「本当だ……クラスメイトに見られたら、絶対に何か言われる」
でも、イジメられっ子だと思い出させられると暗い顔になった。
「何処かいい所があったら……そうだ。僕の家に来る?」
「い、行っていいの?」
「うん。お母さんも夜まで帰って来ないし……あっ! 違うからね? クラスメイトとかに見られ無い場所を提案しただけだよ? 不安ならそっちの家に行くから!」
「ゴメン。そんな事考えて無かった。蒼君の家に行くの緊張しただけ……うちはママが居るけど大丈夫?」
「あ……挨拶ってどうするんだろ? 緊張して来た!?」
誘っておいて今更あたふたする蒼正。純菜も誘ってみたが、母親に彼氏を会わせるのは恥ずかしいので、今回は蒼正の家に行く。というか、行ってみたいから、楽しみにして向かうのであった。
「わ~。ここが蒼君の部屋……本ばっかりだね」
「漫画とかラノベばっかりだけどね」
純菜は蒼正の部屋に入ると興奮してる。蒼正はお茶を入れて来ると部屋を出て、戻ると純菜が部屋を物色していたので慌てて止めていた。
「そうだ。小学校の卒業アルバム見る? あ、あんまりいい思い出無かったっけ……」
「ううん。見たい。あの頃の蒼君の写真って、二枚ぐらいしか持って無いし」
「そんなに映り良く無いよ?」
純菜に取って蒼正はヒーローなので、辛い思い出も塗り替えられているのか楽しそうにアルバムを捲る。更に遠足の写真や中学校の卒業アルバムも見せて貰ってキュンキュンしていた。
蒼正はいちいちカッコイイとか言われて居たたまれ無い感じ。中学校の写真なんて、イジメ被害真っ只中で暗い顔なのだから見られたくも無いらしい。なんなら、今と大して変わら無いし、三年生なんてほぼ出席して無いから写真も無いからだ。
「あ、もうこんな時間だ……」
ただ写真を見て話をしているだけで、あっという間に夜の六時。蒼正的には何か期待していたのか、残念そうに呟いた。
「あっ! 私もお母さんに起こすように頼まれてたんだった! でも……」
純菜も何か期待していたのか、まだ帰りたく無い気持ちになっている。
「送るよ。続きは歩きながら喋ろう」
「うん……ちょっと待って」
蒼正は紳士的に対応したが、純菜は寂しくなったのか抱き付く。それでスイッチの入った蒼正は、優しく抱き締めてキスをするのであった。
少しだけ甘い一時を過ごした二人は、蒼正の家を出たら純菜の家へ。お互い相手の事しか考えていなかったので、クラスメイトと擦れ違った事すら気付いていなかった。
そのクラスメイトは、蒼正と純菜の姿がいつもと違うから気付きようも無かったらしい。
純菜は家に入ると母親が居なかったので、ちゃんと起きられたのだと安心したのも束の間。買い物に出ていた母親がすぐに入って来て、「さっきの男の子は彼氏!?」とキャーキャー騒がれたそうだ。
蒼正も家に帰ると母親が仁王立ちで待っており、「彼女連れ込んだの?」と尋問されていた。珍しく仕事が早く終わったから見られてしまったらしい。
どちらの母親も圧が強かったので、前回の遊園地デートの写真を提出して、なんとか解放して貰ったんだとか。
それからも家では母親に弄られ、学校はどちらも平和に通っていたら、宇宙人と会ってから一週間が過ぎた。
「今日も来無いのかな~?」
夢の中ではいつも戦い易い草原をイメージして、ピクニック気分で待ち構えていたのだが、あれ以来宇宙人が現れ無いので純菜も緊張が解けている。
「宇宙人は先遣隊とか言ってたから、戦士不足なのかも? そもそも戦う必要の無い攻撃手段だし」
「てことは、本体がやって来ていきなりガブリも有り得るのね……」
「太陽ぐらい大きいって言ってたから、可能性は高いね」
宇宙人は精神エネルギーの集合体なのだから、地球を丸呑みされたら一溜まりも無い。その場合は一気に消化されるかどうか、いつまで意識が残るのかと話し合ってみたけど答えが出る訳が無かった。
「と、ところでだけど……僕達、付き合ってからそろそろ一ヶ月だけど、あの話、する?」
「う、うん……いつ死んじゃうか分から無いし……」
なので、答えがある話に移行。少しは長く付き合っているし切羽詰まっているのも事実だから、純菜も賛成してくれた。
「クハハハハ! お前達がこの星で最強の戦士か!? 我々は前までとは違うぞ! 仲間の仇、討たせて貰う!!」
だがしかし、そんな時に限ってティラノサウルスみたいな宇宙人が乱入。
「はぁ~……そうなるよね……」
「はぁ~……フラグ踏んじゃった……」
やる気満々の宇宙人とは違い、蒼正と純菜はダラダラ立ち上がるのであった。
「あの二人、大丈夫ですかね?」
警察署の玄関まで見送りに出ていた山下は、石坂に心配そうな顔を向ける。
「今の所、宇宙人に対応出来てるみたいだから大丈夫だろ。それより俺達だ。アイツらを助けるには、本体を叩か無いとならないんだぞ」
「ですね。一介の刑事がアメリカを動かすって途方も無い話ですけど……何処から手を付けたらいいんですかね~?」
「とりあえず、JAXAに行くぞ」
「アレ? 今日のノルマは??」
「やってられるか。人類の命運が懸かってんだぞ」
「プッ。石さんから出無い言葉、ナンバーワンが出た。アザース」
こうして石坂と山下は、業務を無視して無理難題に立ち向かうのであった。
警察署を出た純菜と蒼正は、手を繋いだままバス停でバスが来るのを待っていた。
「これからどうする? 何処か寄って行く?」
純菜はせっかく会ったのだから、まだ蒼正と離れたくない様子。
「何処か行きたいのは山々だけど……もう学校が終わってるよね?」
「本当だ……クラスメイトに見られたら、絶対に何か言われる」
でも、イジメられっ子だと思い出させられると暗い顔になった。
「何処かいい所があったら……そうだ。僕の家に来る?」
「い、行っていいの?」
「うん。お母さんも夜まで帰って来ないし……あっ! 違うからね? クラスメイトとかに見られ無い場所を提案しただけだよ? 不安ならそっちの家に行くから!」
「ゴメン。そんな事考えて無かった。蒼君の家に行くの緊張しただけ……うちはママが居るけど大丈夫?」
「あ……挨拶ってどうするんだろ? 緊張して来た!?」
誘っておいて今更あたふたする蒼正。純菜も誘ってみたが、母親に彼氏を会わせるのは恥ずかしいので、今回は蒼正の家に行く。というか、行ってみたいから、楽しみにして向かうのであった。
「わ~。ここが蒼君の部屋……本ばっかりだね」
「漫画とかラノベばっかりだけどね」
純菜は蒼正の部屋に入ると興奮してる。蒼正はお茶を入れて来ると部屋を出て、戻ると純菜が部屋を物色していたので慌てて止めていた。
「そうだ。小学校の卒業アルバム見る? あ、あんまりいい思い出無かったっけ……」
「ううん。見たい。あの頃の蒼君の写真って、二枚ぐらいしか持って無いし」
「そんなに映り良く無いよ?」
純菜に取って蒼正はヒーローなので、辛い思い出も塗り替えられているのか楽しそうにアルバムを捲る。更に遠足の写真や中学校の卒業アルバムも見せて貰ってキュンキュンしていた。
蒼正はいちいちカッコイイとか言われて居たたまれ無い感じ。中学校の写真なんて、イジメ被害真っ只中で暗い顔なのだから見られたくも無いらしい。なんなら、今と大して変わら無いし、三年生なんてほぼ出席して無いから写真も無いからだ。
「あ、もうこんな時間だ……」
ただ写真を見て話をしているだけで、あっという間に夜の六時。蒼正的には何か期待していたのか、残念そうに呟いた。
「あっ! 私もお母さんに起こすように頼まれてたんだった! でも……」
純菜も何か期待していたのか、まだ帰りたく無い気持ちになっている。
「送るよ。続きは歩きながら喋ろう」
「うん……ちょっと待って」
蒼正は紳士的に対応したが、純菜は寂しくなったのか抱き付く。それでスイッチの入った蒼正は、優しく抱き締めてキスをするのであった。
少しだけ甘い一時を過ごした二人は、蒼正の家を出たら純菜の家へ。お互い相手の事しか考えていなかったので、クラスメイトと擦れ違った事すら気付いていなかった。
そのクラスメイトは、蒼正と純菜の姿がいつもと違うから気付きようも無かったらしい。
純菜は家に入ると母親が居なかったので、ちゃんと起きられたのだと安心したのも束の間。買い物に出ていた母親がすぐに入って来て、「さっきの男の子は彼氏!?」とキャーキャー騒がれたそうだ。
蒼正も家に帰ると母親が仁王立ちで待っており、「彼女連れ込んだの?」と尋問されていた。珍しく仕事が早く終わったから見られてしまったらしい。
どちらの母親も圧が強かったので、前回の遊園地デートの写真を提出して、なんとか解放して貰ったんだとか。
それからも家では母親に弄られ、学校はどちらも平和に通っていたら、宇宙人と会ってから一週間が過ぎた。
「今日も来無いのかな~?」
夢の中ではいつも戦い易い草原をイメージして、ピクニック気分で待ち構えていたのだが、あれ以来宇宙人が現れ無いので純菜も緊張が解けている。
「宇宙人は先遣隊とか言ってたから、戦士不足なのかも? そもそも戦う必要の無い攻撃手段だし」
「てことは、本体がやって来ていきなりガブリも有り得るのね……」
「太陽ぐらい大きいって言ってたから、可能性は高いね」
宇宙人は精神エネルギーの集合体なのだから、地球を丸呑みされたら一溜まりも無い。その場合は一気に消化されるかどうか、いつまで意識が残るのかと話し合ってみたけど答えが出る訳が無かった。
「と、ところでだけど……僕達、付き合ってからそろそろ一ヶ月だけど、あの話、する?」
「う、うん……いつ死んじゃうか分から無いし……」
なので、答えがある話に移行。少しは長く付き合っているし切羽詰まっているのも事実だから、純菜も賛成してくれた。
「クハハハハ! お前達がこの星で最強の戦士か!? 我々は前までとは違うぞ! 仲間の仇、討たせて貰う!!」
だがしかし、そんな時に限ってティラノサウルスみたいな宇宙人が乱入。
「はぁ~……そうなるよね……」
「はぁ~……フラグ踏んじゃった……」
やる気満々の宇宙人とは違い、蒼正と純菜はダラダラ立ち上がるのであった。
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