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四章 宇宙人との戦争
47 疲労
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「ま、時間停止バリアは無理か」
宇宙蜘蛛は先の戦闘でバリアの破り方を学んでいたらしいが、真ん中に配置していたバリアだけは溶解液は通じず。一枚目のバリアに穴が開いた事に驚いていた蒼正であったが、すぐに冷静になった。
「一人だし、ちょっとズルするか……」
今は純菜が居ないので、蒼正は一人でも戦い易いように地雷原を増やす。プラス、光の柱が不規則に動くイメージ。
上から降って来たり、地面スレスレに横から振り回されたり、斜めにも動いたりするので抜けるのは困難。小蜘蛛も次々脱落し、宇宙蜘蛛は大きさが仇となって避けられずに体を削られて消滅する。
「かなり楽になったけど、後方部隊がまだまだ居るんだよな~……たまには打って出るか」
これでは時間が掛かり過ぎると、蒼正はペガサスを召喚して跨がる。そしてバリアを出て空を駆け、宇宙蜘蛛の後方部隊に向かった。
前線は地雷原の無差別攻撃のお陰で難無く突破。その後方は大量の宇宙蜘蛛が待ち構えて、ネット状の糸や溶解液を吐き出しているが、蒼正の位置まで全く届か無い。
「ホイホイホイっと」
ペガサスからの無差別爆撃ならぬ、無差別攻撃地雷の投下。地面に接触すると魔法陣が輝き、そこから光の柱がグチャグチャ動くのだから、宇宙蜘蛛は堪った物じゃ無い。
無数に降り注ぐ攻撃地雷によって、隊列は一気に瓦解。触れれば消し飛ぶのだから、宇宙蜘蛛はパニック状態に陥った。
それを見ながら蒼正は空を駆け回り、地雷投下を続けていたが、そうは問屋が卸さない。手綱を引いて急停止した。
「ヤベッ! 合体してる!?」
宇宙蜘蛛が共食いしていたから何をしているのかと思ったら、体がどんどん大きくなっていたのだ。急遽反転した蒼正であったが、気付くのが遅過ぎた。
宇宙蜘蛛は体高百メートルを超えた辺りからは前進し、仲間を吸収しながら追い掛ける。その速度が大きくなるに連れて速くなる物だから、今にも追い付かれそうだ。
「あとちょっと……マズイ!?」
もう間もなくバリアに到着する所で、超巨大宇宙蜘蛛はネット状の糸を吐いて蒼正を捕まえようとした。
「蒼君! 急いで~~~!!」
「純!? 助かった!!」
間一髪。愛の巣から外に出ていた純菜の聖属性光線に助けられた蒼正。光線はネットを突き破ったが、超巨大宇宙蜘蛛の足を止めるには威力が足り無いので純菜は撃ちまくる。
その間に蒼正はバリア内に到着。ペガサスから飛び下りると、純菜に駆け寄った。
「有り難う。もうちょっとで捕まってたよ」
「いいよ。私も協力しなかったのが悪いし。でも、あいつまだまだ大きくなってるけど、どうする?」
「ひとつに纏まってくれるなら楽が出来るかも?」
「確かに……ワラワラ居るより、よっぽど見てられるわ」
大きくなるなんて、それは悪手。的が大きくなるだけなので、蒼正と純菜は聖魔法を発射し続けて、超巨大宇宙蜘蛛を削るのであった。
「ああ~……疲れた」
超巨大蜘蛛の巨大化が止まると縮小に転じたが、それでも完全消滅まで時間が掛かったので蒼正も疲労困憊。その場に座り込んだら純菜が隣に来て、ペットボトルを渡しながら座った。
「お疲れ様」
「うん。有り難う」
「それにしてもペガサスって……蒼君にしては意外だったね。でも、王子様みたいで格好良かったよ」
「いや、アレは……空飛ぶ乗り物が思い付か無くて……急いでたし」
純菜に褒められたけど、蒼正はからかわれているように聞こえたので言い訳。少し前まで純菜の冒険物語を楽しんでいたから、そっちに引っ張られたってのが真相だ。
「てか、またこんなに時間が掛かったな~……毎日これじゃあ、流石にしんどいね」
「本当に……そろそろ諦めて、仲間に入れてくれたらいいのにね」
起床まで残り一時間。せっかく愛を深められる時間があるのに、宇宙人のせいで時間が削られるので、文句ばかりが出る蒼正と純菜であった。
それから二日、蒼正と純菜は日中はどちらかの家で会い、夢の中では襲い来る宇宙人の大群と戦っていたが、三日目に止まった。
ただ、警戒は止められ無いので二人はバリア内で過ごしていたら、朝になる。朝まであんなに愛し合っていたのに、現実で会ってもやる事は一緒。
四日目の夢の中では、二人はモジモジしながら別行動。どうしても死ぬ前に異世界ハーレム物はやりたかったから、宇宙人襲来が途切れた今がチャンスだと思ったらしい。
それでも警戒は怠ら無い。二人は城を覆うバリアだけ張って、離れ過ぎ無いようにしている。
ぶっちゃけ、戦闘とかストーリーはいつもやっていたから、ハーレム展開だけ今日は堪能するらしい……
その日は朝まで二人は夢の中を楽しみ、翌日はどちらもバツの悪そうな顔で蒼正の家で会う。よっぽど、推しのキャラとの情事が楽しかったのだろう。
この件は、聞くのは御法度。暗黙の了解。知りたく無いってのもあるが、向こうの方が良かったなんて言われたく無いので、忘れる事になっている。
そうして罪悪感からか、二人共無言でベッドに入ってお昼過ぎ。この頃にはいつもの雰囲気になっていたが、突如、見ていたテレビ、スマホ、外からも空襲警報に使われる悍ましい警告音が鳴り響くのであった。
グオ~ン、グオ~ン、グオ~ン、グオ~ン……
宇宙蜘蛛は先の戦闘でバリアの破り方を学んでいたらしいが、真ん中に配置していたバリアだけは溶解液は通じず。一枚目のバリアに穴が開いた事に驚いていた蒼正であったが、すぐに冷静になった。
「一人だし、ちょっとズルするか……」
今は純菜が居ないので、蒼正は一人でも戦い易いように地雷原を増やす。プラス、光の柱が不規則に動くイメージ。
上から降って来たり、地面スレスレに横から振り回されたり、斜めにも動いたりするので抜けるのは困難。小蜘蛛も次々脱落し、宇宙蜘蛛は大きさが仇となって避けられずに体を削られて消滅する。
「かなり楽になったけど、後方部隊がまだまだ居るんだよな~……たまには打って出るか」
これでは時間が掛かり過ぎると、蒼正はペガサスを召喚して跨がる。そしてバリアを出て空を駆け、宇宙蜘蛛の後方部隊に向かった。
前線は地雷原の無差別攻撃のお陰で難無く突破。その後方は大量の宇宙蜘蛛が待ち構えて、ネット状の糸や溶解液を吐き出しているが、蒼正の位置まで全く届か無い。
「ホイホイホイっと」
ペガサスからの無差別爆撃ならぬ、無差別攻撃地雷の投下。地面に接触すると魔法陣が輝き、そこから光の柱がグチャグチャ動くのだから、宇宙蜘蛛は堪った物じゃ無い。
無数に降り注ぐ攻撃地雷によって、隊列は一気に瓦解。触れれば消し飛ぶのだから、宇宙蜘蛛はパニック状態に陥った。
それを見ながら蒼正は空を駆け回り、地雷投下を続けていたが、そうは問屋が卸さない。手綱を引いて急停止した。
「ヤベッ! 合体してる!?」
宇宙蜘蛛が共食いしていたから何をしているのかと思ったら、体がどんどん大きくなっていたのだ。急遽反転した蒼正であったが、気付くのが遅過ぎた。
宇宙蜘蛛は体高百メートルを超えた辺りからは前進し、仲間を吸収しながら追い掛ける。その速度が大きくなるに連れて速くなる物だから、今にも追い付かれそうだ。
「あとちょっと……マズイ!?」
もう間もなくバリアに到着する所で、超巨大宇宙蜘蛛はネット状の糸を吐いて蒼正を捕まえようとした。
「蒼君! 急いで~~~!!」
「純!? 助かった!!」
間一髪。愛の巣から外に出ていた純菜の聖属性光線に助けられた蒼正。光線はネットを突き破ったが、超巨大宇宙蜘蛛の足を止めるには威力が足り無いので純菜は撃ちまくる。
その間に蒼正はバリア内に到着。ペガサスから飛び下りると、純菜に駆け寄った。
「有り難う。もうちょっとで捕まってたよ」
「いいよ。私も協力しなかったのが悪いし。でも、あいつまだまだ大きくなってるけど、どうする?」
「ひとつに纏まってくれるなら楽が出来るかも?」
「確かに……ワラワラ居るより、よっぽど見てられるわ」
大きくなるなんて、それは悪手。的が大きくなるだけなので、蒼正と純菜は聖魔法を発射し続けて、超巨大宇宙蜘蛛を削るのであった。
「ああ~……疲れた」
超巨大蜘蛛の巨大化が止まると縮小に転じたが、それでも完全消滅まで時間が掛かったので蒼正も疲労困憊。その場に座り込んだら純菜が隣に来て、ペットボトルを渡しながら座った。
「お疲れ様」
「うん。有り難う」
「それにしてもペガサスって……蒼君にしては意外だったね。でも、王子様みたいで格好良かったよ」
「いや、アレは……空飛ぶ乗り物が思い付か無くて……急いでたし」
純菜に褒められたけど、蒼正はからかわれているように聞こえたので言い訳。少し前まで純菜の冒険物語を楽しんでいたから、そっちに引っ張られたってのが真相だ。
「てか、またこんなに時間が掛かったな~……毎日これじゃあ、流石にしんどいね」
「本当に……そろそろ諦めて、仲間に入れてくれたらいいのにね」
起床まで残り一時間。せっかく愛を深められる時間があるのに、宇宙人のせいで時間が削られるので、文句ばかりが出る蒼正と純菜であった。
それから二日、蒼正と純菜は日中はどちらかの家で会い、夢の中では襲い来る宇宙人の大群と戦っていたが、三日目に止まった。
ただ、警戒は止められ無いので二人はバリア内で過ごしていたら、朝になる。朝まであんなに愛し合っていたのに、現実で会ってもやる事は一緒。
四日目の夢の中では、二人はモジモジしながら別行動。どうしても死ぬ前に異世界ハーレム物はやりたかったから、宇宙人襲来が途切れた今がチャンスだと思ったらしい。
それでも警戒は怠ら無い。二人は城を覆うバリアだけ張って、離れ過ぎ無いようにしている。
ぶっちゃけ、戦闘とかストーリーはいつもやっていたから、ハーレム展開だけ今日は堪能するらしい……
その日は朝まで二人は夢の中を楽しみ、翌日はどちらもバツの悪そうな顔で蒼正の家で会う。よっぽど、推しのキャラとの情事が楽しかったのだろう。
この件は、聞くのは御法度。暗黙の了解。知りたく無いってのもあるが、向こうの方が良かったなんて言われたく無いので、忘れる事になっている。
そうして罪悪感からか、二人共無言でベッドに入ってお昼過ぎ。この頃にはいつもの雰囲気になっていたが、突如、見ていたテレビ、スマホ、外からも空襲警報に使われる悍ましい警告音が鳴り響くのであった。
グオ~ン、グオ~ン、グオ~ン、グオ~ン……
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