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第十六章 日ノ本編其の二 天下分け目の関ケ原にゃ~
454 実戦対決、決着にゃ~
しおりを挟むくっ……なんだというんだ!
家康は、四体の【影人形】、十一体の【土猫】、十体の【風猫】が突如現れて混乱中。【影人形】は一体が刀を使って攻撃をするので、家康は残りの【影人形】の徒手空拳にも同じ対応をしてしまう。
土の塊の猫が足元をチョロチョロし、ヒットアンドアウェイで足を引っ掻くので、こちらにも意識が持っていかれる。
さらには、風の塊の猫がピョンピョン跳ねて引っ掻いて来るので、どの攻撃を優先していいかを考え、極力受けない闘いをしてしまう。
しかし、そんなシラタマの攻撃は、戦国の世を征した家康に、数分後には看破されてしまう。
フッ……落ち着いて考えれば、なんのことはない。風と土の猫の攻撃なんて、儂には効かんのじゃ。放っておいてよい。黒い人形の攻撃も、殴る蹴るはすり抜けるから無視してよい。
ただ、刀を持った奴だけは注意じゃ。秀忠より速い攻撃に、まったく意識の切っ掛けが掴めないから、いつ攻撃して来るのかわからん。それと、腕を切り落としてもすぐに復活するし、他の人形が刀を拾うから、攻撃が止まらん。
じゃが、秀忠に毛が生えた程度じゃ。余裕で対応できる。
家康は、【猫人形】に引っ掛かれても、黒い【影人形】にだけ注意して軍配を振るい、闘いながら考える。
問題は、あの猫の姿が消えている事じゃ。場外は負けになると知っているから、舞台の上に居るのは確実。まず、間違いなく、変化の術で何かに化けているはずじゃ。
候補はみっつ。影人形、風の猫、土の猫。土の猫だけ風の猫より一匹多いところを見ると、これが正解……という罠じゃろう。
ふたつは実態の無い物ばかりだから、一匹足して、わざと引かせようとしているのは見え見えじゃ。風の猫も、全て儂に向かって来て触れたから外せる。
残りは影人形が四体。その中で、上手く立ち回っているようじゃが、儂に近付かない人形が一体ある。儂が気付かないとでも思っておったか?
これで間違いない。あとは、わしが気付いていると悟らせず、どの機会で始末を付けるかじゃ。有無を言わさず、殺す。もしくは、明日の試合に出れないほどの傷を負わす。
一撃で、確実に、軍配を当てる……この軍配にわしの呪力を乗せれば、鉄を斬り裂くぐらい、なんの事はない。それも悟らせない為にも、勝負の瞬間に呪力を乗せる。簡単な作業じゃ。
ひとまず、数を減らして、炙り出してやろうかのう。
ここから家康は、冷静に一匹ずつ【猫人形】を消して行く。【土猫】が足元に来れば踏み潰し、尻尾で叩き潰す。【風猫】が飛び込めば大きな手の平と、太い尻尾で掻き消す。
【影人形】の刀を軍配で受けながら、着実に【猫人形】の数を減らし、半数以下になった瞬間、それは起こる。
ふふん。焦っておるのう。
【影人形】、【風猫】、【土猫】の一斉攻撃。まずは【猫人形】が四方八方から家康に飛び掛かった。
だが、家康はこれを無視。【風猫】がガンガンぶつかり、【土猫】が足をカリカリ引っ掻く中、一直線に縦に並んだ【影人形】を、家康は正面に捉える。
その【影人形】は、刀を持った一体目がジャンプすると、次々に続く。そして、一体目は刀を振りかぶる。
ふんっ! それは囮じゃろう!!
家康は、【影人形A】を無視。すると刀は【影人形A】の手から離れ、後ろの【影人形B】が握る。その【影人形B】も刀を手放し、【影人形C】に。【影人形C】から【影人形D】へとバトンタッチしていく。
来た! 最後はお主が刀を振ると思っておったぞ!!
家康は最初から、今まで近付かなかった【影人形D】を警戒していた。さらには、シラタマから放たれた攻撃の意思を感じ取って、軍配を振りながら呪力を流し、【影人形D】の胴体を真っ二つに斬り裂いたのであった。
「とった!!」
家康の勝利宣言……
「ハズレにゃ~」
それとほぼ同時に、シラタマの暢気な声。
「なっ……ぐわ~~~!!」
そして家康が驚いた瞬間、後ろ向きに放り投げられたのであった。
* * * * * * * * *
時は少し戻り、家康の目の前に塵旋風が発生した直後……
わしは塵旋風に入って姿を隠すと、せっせと魔法を使っていた。まず最初に使った魔法は鉄魔法。戦闘機の修理用に持っていた黒魔鉱を刀の柄に薄く纏わせた。
次に影魔法。わしそっくりの【影人形】を作ると刀を握らせる。皇帝との戦闘で【シャドーマン】なる【影人形】が白魔鉱の武器を握っていたので、黒魔鉱ならいけると思ったが、上手くいったようだ。
その【影人形】は、刀を握ったらすぐに突撃。家康を斬り付けているだろう間に、三体の【影人形】を追加する。
【影人形】に家康が戸惑っている隙に、【土猫】十一体、【風猫】を十体作ると、塵旋風を解除する。そして一声かけてから【影人形】三体を走らせ、そのすぐあとに【風猫】と【土猫】を一斉に走らせる。
【影人形】には複雑な命令を乗せて、猫人形には簡単な命令。おそらく家康は、【影人形】を警戒すると思っての命令だ。
思った通り、家康は猫人形は無視していたから、わしは安全圏で時々命令を上書きしつつ、戦いを見守っていた。
わしはどこに居たのかというと、影の中。服部半荘なる忍者が使っていた呪術が面白そうだったので名前を教えてもらい、魔法書さんで確認。あっさりとヒットしたのでマスターしておいたのだ。
その呪術を使って、最後に走らせた【土猫】の影に潜み、家康の影に重なった瞬間に乗り移って、わしは高みの見物……いや、低みの見物。
影の感じから家康が慌てているのを楽しみ、動きが落ち着いた頃には、わしの罠に嵌まる事をわくわくして待つ。
予想通り、数を減らしに掛かったので、一斉突撃から【影人形】の刀バトンタッチ。最後の一体が攻撃する瞬間に、家康の足をカリカリしている【土猫】にまじって、わしも合わせて攻撃。その意思で、これまた予想通りに家康は動いてくれた。
「とった!!」
家康が勝ち誇った声を出したので、影から這い出して後ろから足を抱いていたわしも乗ってあげる。
「ハズレにゃ~」
「なっ……ぐわ~~~」
そして、投げっぱなしジャーマン。家康は高々と飛んで行き、舞台から出てしまった。
「こ、これしき!」
もちろん、そんな事で、タヌキの化け物は場外負けにはならない。家康は空中で風の呪術を使って舞台に戻ろうとする。
もちろん、わしもそんな事は読み切っている。
「ぐっ……」
放り投げた瞬間に、刀を持った【影人形】を走らせ、場外で浮いている家康に斬り付ける。その攻撃で、家康は軍配で防御して呪術の詠唱が止まり、すぐに詠唱に戻ろうとするが、ちょっと遅い。同時に走らせていた【土猫】二匹が乗っかった。
「こんな物!!」
「ざ~んね~んにゃ~。ニャメて全部壊さなかったのがマズかったにゃ~。終わりにゃ~」
「な、なんじゃと~~~!!」
家康が自分の体に風の呪術を当てるが、もう遅い。重力魔法を使って【土猫】を重くしているからだ。普段は使いにくい重力魔法だが、わしの魔力で作った物に加え、あまり動きの無い現状なので、上手く重さが増えてくれている。
その重たい【土猫】に乗られた家康は一瞬耐えるが、徐々に重力を増やせば、ゆっくりと地面に近付く。もしも呪術ではなく、地面に足をつけていたならば耐えられただろうが、空中では耐えられるわけがない。
家康は顔を真っ赤にしながら【土猫】の重さに耐え兼ね、地面に背中をつける。
「勝者! 猫の~王~。猫の~~王~~~」
嬉しそうな玉藻の勝ち名乗りに、わしは蹲踞。手刀を切って、勝利に応えるのであった。
さすがは五尾の化けタヌキ。重力百倍でも、風魔法でそこそこ耐えたな。ここから強さを逆算すると、白穴熊ぐらいあるかもな。まぁわしの敵ではないけどな。
わしが家康を見つめていると、立ち上がって近付いて来た。
「いい試合じゃった」
握手? 将軍からやり方を聞いておったのかのう……てか、何かやらかしそうじゃな。
わしは少し警戒しながら家康の手を取ると、ギュッと握られてしまった。
「にゃ!? 痛いにゃ~!!」
「おお、すまんすまん。闘いに浮かれて、つい、力が入ってしまったわい」
別に痛くはないけどな。でも、乗ってあげるのが礼儀じゃろう。
家康が手を離すと、わしはフーフー息を吹き掛けて、痛みを減らす演技をする。
「あれほどの式神を使うとは、なかなか面白い呪術じゃったぞ。それに、服部の呪術も盗んだか」
「せっかくにゃんで、さっそく使わせてもらったにゃ。アレが無ければ、ご老公に勝てなかったにゃ~」
「たしかに、すっかり騙されたわい。じゃが、次はそうはいかんぞ。わしも本気を出させてもらうからな」
「それは怖いにゃ~。もっと手を抜いて欲しいにゃ~」
「ぬかせ、このタヌキ」
「猫だにゃ~」
「わはははは」
「にゃはははは」
こうしてわしと家康はにこやかに背中を向け、観客の大歓声を聞きながら、両陣営に戻るのであった。
* * * * * * * * *
五重塔に戻った家康は、怒りの表情。いや、シラタマに背中を向けた瞬間から顔は豹変し、控え席に居た秀忠達の背筋を凍らせた。
その秀忠は家康と共に五重塔に入り、声を掛けられないまま、ずっと土下座をしている。
「あの猫……儂が思っていたより遥かに強いぞ」
家康の発言に、秀忠は少しだけ面を上げる。
「そ、そんなにですか?」
「呪術では、完全に上を行かれた。力はまだわしに足りないじゃろうが、秀忠では届かん。どうりで秀忠が簡単に負けるわけじゃ」
「も、申し訳ありません!」
シラタマの強さを聞いても、秀忠は自分を責めるように謝る。
「その気持ちがあるのなら、次は奴の腕でも足でも捻り潰せ。死ぬ気になれば、それぐらい出来るじゃろう」
「はっ! この秀忠、必ずやあの猫の力を削ぐと誓います!!」
「ふむ、その意気じゃ。最後の人間将棋では、副将が決め手になるはずじゃ」
「副将……」
秀忠は家康の言いたい事を先に予想する。
「あのコリスとかいう女子が、西軍の鍵となりそうですね」
「それだけじゃない。イサベレもおる。いや、綱引きに出ていた二人の女子、呪術対決に出ていた黒猫とオニヒメ。猫の国は、我らと張り合える面々ばかりじゃ」
「たしかに……全員出場するとなると、かなり熾烈な闘いになりそうです……」
「心配するな。わしが王将で出る」
家康の発言に、秀忠は目を輝かせる。
「おお! 父上の采配が拝めるのですか!!」
「くっくっくっ。戦国時代を思い出し、血が沸くのう……」
家康は笑い顔から鋭い目付きに変わると、勢いよく立ち上がる。
「これより軍義を執り行う! 出場者を集めろ!!」
「は、はは~」
こうして徳川陣営では、夜遅くまで軍義が執り行われるのであった。
* * * * * * * * *
一方、オクタゴンに戻ったわしは……
「にゃあにゃあ、シラタマちゃ~ん?」
「にゃあにゃあ、シラタマ~?」
たくさんの猫が舞台を駆け回っていた事で、さっちゃんやワンヂェンに馬鹿にされ、各国の王から笑われていた。
猫が猫を使う事がそんなにおかしいか!? 勝ったんじゃからいいじゃろ! 労いの言葉のひとつでも掛けてくださ~い!!
リータとメイバイ以外、わしを労ってくれないので、笑う皆に「にゃ~にゃ~」罵詈雑言を浴びせ掛けてエスケープ。食堂に逃げ込んだ。
しかし、逃げ込んだ先にも先客がおり、ここでも笑われてしまう。
「ぷっ……あははは。猫が猫を使っておるとは、笑い死ぬところだったぞ! あはははは」
先客とは、ちびっこ天皇。いつの間に来たのか知らないが、玉藻とテーブル席で晩メシを食ってやがった。
「笑うにゃ~! てか、にゃんでわし達を差し置いて、勝手に食ってるんにゃ~!!」
しばしちびっこ天皇と「にゃ~にゃ~」喧嘩していると、耳を塞いでいた玉藻がわしを抱き締めて来た。
「にゃ!?」
「にゃっ……玉藻……ボクにはしてくれにゃいのに、にゃんでそんな猫にゃんかに!!」
「『にゃ~にゃ~』うるさ~~~い!!」
どうやら玉藻は、わし達が「にゃ~にゃ~」喧嘩していたから、わしを物理的に黙らせる為に抱き締めたようだ。さすがに玉藻の巨乳と馬鹿力で締め付けられたからには、わしはぐったりして魂を吐き出すのであった。
ちなみに、ちびっこ天皇がわしの口調をマネしていた事は、二千年後の歴史学者の頭を悩ませる事になったのであったとさ。ホンマホンマ。
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