27 / 50
こんな驚きいりません
1
しおりを挟む
「どうして誰一人として気が付かなかったかなあぁもおぉっ!」
夜の闇が忍び寄る田んぼ道を駆けながら、叫ばずにはいられない。
「すまない、マルゴが本当に──」
「わたくしのせいだと!?」
「九割り方ね!」
「サヨおぉ! いい加減怒りますわよ!」
「おーい、綾乃、大丈夫かー?」
「いいえ全く! 何もかもに腹を立てていますがっ!」
呑気に声をかけてくる公平に向かって、思いの丈をぶつけます。
現在沙代たち勇者ご一行に、私と公平、そして兄の六人はあぜ道を走り田んぼを突っ切る。……当然ながら、私を最後尾にしてね。ああ、もう何もかもが腹立つ!
「ほら遅れてるぞー」
「わかっ、てる……っ!」
若干ペースを落として後ろに下がってきた公平が、最後尾でヒーヒーしている私に余裕顔で並びました。一応持ってくと言って、あのどでかい野球バッグを背に担いでいるというのに、です。この運動能力の格差が憎い。
スイカップという重さのハンデを抱えるはずのマルゴさんでさえ、沙代と並んで走っています。ええー、魔術師って運動が苦手なインドアタイプがなるもんじゃないの? なんて、とんだ偏見を持っていた私の常識が崩れていく。
私のイメージをぶち壊す勢いで、スニーカーを履いたスリットドレスの妖艶な巨乳美女は、素晴らしいフォームで駆けて行きます。ちなみに先頭を走る兄の背中はすでに見えません。お兄ちゃんは期待を裏切らないわあ。
というわけで。家を飛び出した私たちは、現在全速力で神社に向かっております。
事の次第は、少し前に遡る。
*****
「……ねえ、ユリちゃんは?」
部屋を見回した千鳥から出た言葉に、座卓を囲む全員が示し合わせたかのように顔を見合わせました。いない? 誰が? ユリウスが? え? みたいな。
一拍置いてから、全員で同時に壁際の方へ首を捻ると……そこで関心なさそうに背をもたれていた魔王様の姿が、千鳥の言葉通り影も形もありません。ここでようやく、恥ずかしながらワーワーと乳談義に興じていた私たちは、ユリウスが部屋からいなくなっていることに気が付いたのです。
「え、あれ? いつから?」
「わり、全っ然気付かなかった」
驚きで私と公平が目を白黒させている中、沙代とギルベルトはハッとしたように視線を交わした。
「もしかしなくとも神社じゃない?」
「まさかユリウス、一人で行ったのか?」
「本っ当、あいつはここに来て……どうしていきなりの行動力を見せるかなあもうっ!」
「ちょっと、どういうことですの?」
今日の流れを知らないマルゴさんが二人の会話に割り入るものの、申し訳ないけれど沙代たちのやり取りを聞いた今、それどころではない。
「神社って、どうしてそんな──」
言いかけたところで、今日の午後に訪れた神社で感じた違和感がふいに思い出されて、まさかという思いとともに今の状況と嫌な繋がりをみせる。
──コーヒーとかいうものがどうかしたんじゃないのか!
神社の境内で騒ぐ私たちを前にして、やけに焦っていたユリウス。それだけじゃない。
──元気になったのなら、もうここを出て行ったのではないか?
──でも元気になったなら、良かったじゃん。
ギルベルトと沙代まで、猫を探そうとする私たちを宥めようとしていましたよね。今思えば、あのとき彼らはさっさと神社をあとにしようとしていたように思う。
いえ、神社というよりは──千鳥と由真ちゃんが世話をしているという、猫。なんともいえない名前センスのカフェモカから、でしょうか。
いやいや、まさかとは思うけれど。だって猫だし。猫だよ? でも、
「あの、本当に、本当にまさかとは思いますが、例のカフェモカという猫がまさかの……」
恐る恐るという言葉がしっくりくるだろう狼狽えっぷりで私が口にすると、沙代が深ーく頷きました。
「間違いなく、あの猫が転移してきた奴だと思う」
「やっぱりまさかのおぉっ!?」
ていうかなんで猫!? とか、色々ツッコミたい箇所はたくさんあるけれど、それよりも大事なのは、ユリウスがその相手のところへ向かったかもしれないということ。
だって──
「ユリウスが、あんな、ゴーレム作り出しちゃうような相手のところに?」
そこにたった一人で向かったのいうのでしょうか。
夕暮れの縁側で、一緒にお茶を飲みながら語り合ったばかりだというのに。
──お願いだから一人で全部抱えないで。
こういうときのことを言っていたんだけどなあぁっ!
私の言葉は届いていなかったのだろうか。なんて、自分でも驚くくらい、なんだか寂しい。どうして黙って行っちゃうのあの子は!
「早く追いかけよう!」
「綾乃っ!?」
慌てて立ち上がると、横の公平もつられたように続き客間が一斉に騒がしくなります。
「ですから、どういうことですの!?」
「さっき話してた転移者! そいつ多分神社にいる!」
「ジ、ジンジャ!? なんですのそれは」
「いいからマルゴは黙ってついてきな!」
男らしく一喝する沙代を先頭にドタバタと玄関に向かうと、後ろからオロオロと千鳥も続いてきました。
「みんな神社に行くの? 千鳥も──」
「ダメ」
「すまない。チドリはここで帰りを待っていてくれないか?」
一緒に行きたがる妹を即座に窘めたのは、勇者と騎士のゴリ押しカップルです。
ギルベルトなんてサッと片膝を着き、千鳥の手を取って心配するような困り眉で囁きました。なにこの流れるような早業。引く。
どこぞの王子様かと見紛う仕草に、千鳥は頬をぱっと可愛く染めたものの、即座に「でも」と我に返る。おっと、この子ってばこのキラキラオーラにもそろそろ慣れてきたかな。しかし……齢八歳でギルベルトの顔と仕草に耐性ついちゃったら、理想がぐんと上がってしまわないかお姉ちゃんは心配。
小学生でこのキラキラ騎士が当たり前と思ってしまったら、今後の人生において選択肢がガクンと狭まってしまうと思うのですよ。
というわけで。
「ていっ!」
「痛ぁっ!」
小さな手を取る騎士の手首に手刀を落とす。
「なにをする!?」
「ごめんね千鳥。もしかしたら危ないかもしれないから」
「でも、でも神社にはカフェモカが──あ」
そのカフェモカ自身が危ない異世界人……いや、人ってか危ない猫かもしれないんですよ。なんて言えない。と思ったところで、タイミングよく千鳥の簡単ケータイが鳴りました。どうやら電話のようです。
「ゆまちゃん……っ!?」
「大丈夫。多分すぐに戻ってくるから、だから由真ちゃんの電話に出てあげて」
少し強引ながらも千鳥を茶の間に押しやって、沙代たちに続いて私も急ぎスニーカーを履く。あー、良心がゴリゴリ削られるけど、説明するのも難しいし、あんなゴーレムみたいなものの前に千鳥を連れて行くなんてもってのほかだし。
すると、すでに玄関に立っていた兄が、せっかく履いた靴を脱ぎ捨てて茶の間に向かった。
「千鳥、明日の朝はカブトムシ捕りに行こうな。だからすぐ帰ってくる」
直後あがった歓声。ぐずっていた妹は一瞬で機嫌を直して、電話に出たらしい。すごい、さすが。末妹のツボを心得ていらっしゃる。
ああー……っ、兄としては申し分ないと思うんだけどなぁー。でも恋愛方面ではダメンズかぁー。妹としてはひたすら複雑。
夜の闇が忍び寄る田んぼ道を駆けながら、叫ばずにはいられない。
「すまない、マルゴが本当に──」
「わたくしのせいだと!?」
「九割り方ね!」
「サヨおぉ! いい加減怒りますわよ!」
「おーい、綾乃、大丈夫かー?」
「いいえ全く! 何もかもに腹を立てていますがっ!」
呑気に声をかけてくる公平に向かって、思いの丈をぶつけます。
現在沙代たち勇者ご一行に、私と公平、そして兄の六人はあぜ道を走り田んぼを突っ切る。……当然ながら、私を最後尾にしてね。ああ、もう何もかもが腹立つ!
「ほら遅れてるぞー」
「わかっ、てる……っ!」
若干ペースを落として後ろに下がってきた公平が、最後尾でヒーヒーしている私に余裕顔で並びました。一応持ってくと言って、あのどでかい野球バッグを背に担いでいるというのに、です。この運動能力の格差が憎い。
スイカップという重さのハンデを抱えるはずのマルゴさんでさえ、沙代と並んで走っています。ええー、魔術師って運動が苦手なインドアタイプがなるもんじゃないの? なんて、とんだ偏見を持っていた私の常識が崩れていく。
私のイメージをぶち壊す勢いで、スニーカーを履いたスリットドレスの妖艶な巨乳美女は、素晴らしいフォームで駆けて行きます。ちなみに先頭を走る兄の背中はすでに見えません。お兄ちゃんは期待を裏切らないわあ。
というわけで。家を飛び出した私たちは、現在全速力で神社に向かっております。
事の次第は、少し前に遡る。
*****
「……ねえ、ユリちゃんは?」
部屋を見回した千鳥から出た言葉に、座卓を囲む全員が示し合わせたかのように顔を見合わせました。いない? 誰が? ユリウスが? え? みたいな。
一拍置いてから、全員で同時に壁際の方へ首を捻ると……そこで関心なさそうに背をもたれていた魔王様の姿が、千鳥の言葉通り影も形もありません。ここでようやく、恥ずかしながらワーワーと乳談義に興じていた私たちは、ユリウスが部屋からいなくなっていることに気が付いたのです。
「え、あれ? いつから?」
「わり、全っ然気付かなかった」
驚きで私と公平が目を白黒させている中、沙代とギルベルトはハッとしたように視線を交わした。
「もしかしなくとも神社じゃない?」
「まさかユリウス、一人で行ったのか?」
「本っ当、あいつはここに来て……どうしていきなりの行動力を見せるかなあもうっ!」
「ちょっと、どういうことですの?」
今日の流れを知らないマルゴさんが二人の会話に割り入るものの、申し訳ないけれど沙代たちのやり取りを聞いた今、それどころではない。
「神社って、どうしてそんな──」
言いかけたところで、今日の午後に訪れた神社で感じた違和感がふいに思い出されて、まさかという思いとともに今の状況と嫌な繋がりをみせる。
──コーヒーとかいうものがどうかしたんじゃないのか!
神社の境内で騒ぐ私たちを前にして、やけに焦っていたユリウス。それだけじゃない。
──元気になったのなら、もうここを出て行ったのではないか?
──でも元気になったなら、良かったじゃん。
ギルベルトと沙代まで、猫を探そうとする私たちを宥めようとしていましたよね。今思えば、あのとき彼らはさっさと神社をあとにしようとしていたように思う。
いえ、神社というよりは──千鳥と由真ちゃんが世話をしているという、猫。なんともいえない名前センスのカフェモカから、でしょうか。
いやいや、まさかとは思うけれど。だって猫だし。猫だよ? でも、
「あの、本当に、本当にまさかとは思いますが、例のカフェモカという猫がまさかの……」
恐る恐るという言葉がしっくりくるだろう狼狽えっぷりで私が口にすると、沙代が深ーく頷きました。
「間違いなく、あの猫が転移してきた奴だと思う」
「やっぱりまさかのおぉっ!?」
ていうかなんで猫!? とか、色々ツッコミたい箇所はたくさんあるけれど、それよりも大事なのは、ユリウスがその相手のところへ向かったかもしれないということ。
だって──
「ユリウスが、あんな、ゴーレム作り出しちゃうような相手のところに?」
そこにたった一人で向かったのいうのでしょうか。
夕暮れの縁側で、一緒にお茶を飲みながら語り合ったばかりだというのに。
──お願いだから一人で全部抱えないで。
こういうときのことを言っていたんだけどなあぁっ!
私の言葉は届いていなかったのだろうか。なんて、自分でも驚くくらい、なんだか寂しい。どうして黙って行っちゃうのあの子は!
「早く追いかけよう!」
「綾乃っ!?」
慌てて立ち上がると、横の公平もつられたように続き客間が一斉に騒がしくなります。
「ですから、どういうことですの!?」
「さっき話してた転移者! そいつ多分神社にいる!」
「ジ、ジンジャ!? なんですのそれは」
「いいからマルゴは黙ってついてきな!」
男らしく一喝する沙代を先頭にドタバタと玄関に向かうと、後ろからオロオロと千鳥も続いてきました。
「みんな神社に行くの? 千鳥も──」
「ダメ」
「すまない。チドリはここで帰りを待っていてくれないか?」
一緒に行きたがる妹を即座に窘めたのは、勇者と騎士のゴリ押しカップルです。
ギルベルトなんてサッと片膝を着き、千鳥の手を取って心配するような困り眉で囁きました。なにこの流れるような早業。引く。
どこぞの王子様かと見紛う仕草に、千鳥は頬をぱっと可愛く染めたものの、即座に「でも」と我に返る。おっと、この子ってばこのキラキラオーラにもそろそろ慣れてきたかな。しかし……齢八歳でギルベルトの顔と仕草に耐性ついちゃったら、理想がぐんと上がってしまわないかお姉ちゃんは心配。
小学生でこのキラキラ騎士が当たり前と思ってしまったら、今後の人生において選択肢がガクンと狭まってしまうと思うのですよ。
というわけで。
「ていっ!」
「痛ぁっ!」
小さな手を取る騎士の手首に手刀を落とす。
「なにをする!?」
「ごめんね千鳥。もしかしたら危ないかもしれないから」
「でも、でも神社にはカフェモカが──あ」
そのカフェモカ自身が危ない異世界人……いや、人ってか危ない猫かもしれないんですよ。なんて言えない。と思ったところで、タイミングよく千鳥の簡単ケータイが鳴りました。どうやら電話のようです。
「ゆまちゃん……っ!?」
「大丈夫。多分すぐに戻ってくるから、だから由真ちゃんの電話に出てあげて」
少し強引ながらも千鳥を茶の間に押しやって、沙代たちに続いて私も急ぎスニーカーを履く。あー、良心がゴリゴリ削られるけど、説明するのも難しいし、あんなゴーレムみたいなものの前に千鳥を連れて行くなんてもってのほかだし。
すると、すでに玄関に立っていた兄が、せっかく履いた靴を脱ぎ捨てて茶の間に向かった。
「千鳥、明日の朝はカブトムシ捕りに行こうな。だからすぐ帰ってくる」
直後あがった歓声。ぐずっていた妹は一瞬で機嫌を直して、電話に出たらしい。すごい、さすが。末妹のツボを心得ていらっしゃる。
ああー……っ、兄としては申し分ないと思うんだけどなぁー。でも恋愛方面ではダメンズかぁー。妹としてはひたすら複雑。
0
あなたにおすすめの小説
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
安全第一異世界生活
朋
ファンタジー
異世界に転移させられた 麻生 要(幼児になった3人の孫を持つ婆ちゃん)
新たな世界で新たな家族を得て、出会った優しい人・癖の強い人・腹黒と色々な人に気にかけられて婆ちゃん節を炸裂させながら安全重視の異世界冒険生活目指します!!
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
異世界でまったり村づくり ~追放された錬金術師、薬草と動物たちに囲まれて再出発します。いつの間にか辺境の村が聖地になっていた件~
たまごころ
ファンタジー
王都で役立たずと追放された中年の錬金術師リオネル。
たどり着いたのは、魔物に怯える小さな辺境の村だった。
薬草で傷を癒し、料理で笑顔を生み、動物たちと畑を耕す日々。
仲間と絆を育むうちに、村は次第に「奇跡の地」と呼ばれていく――。
剣も魔法も最強じゃない。けれど、誰かを癒す力が世界を変えていく。
ゆるやかな時間の中で少しずつ花開く、スロー成長の異世界物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる