23 / 23
3. とりあえず冒険者
4. 獣臭
しおりを挟む
頭の痛みに呻きながらも目を覚ます。
イタタと思いつつも目を開ければ視界に入るのは白やグレーの色合いの……毛?
何事かと思い起き上がってみればなにやらその毛に包まれてるみたいで体の周りが全部すこし硬めのもふもふだった。
うん、なにごとか!?
よし、落ち着こう私。
スーハースーハー。よし。
顔をくいーっと回してもふもふを右から左に見ていくと、くりくりっとしたつぶらな黒い瞳とばっちり目があった。
「ふぇっ!? ど、動ぶ、ぶふぁっ」
驚きのあまり思わず後ろに仰け反ったけれど残念ながらもふもふに包まれていたために上半身が反ることになって何故か勢い余ってブリッジの体制になってもふもふに突っ込むことになった。
「むぐぅっ! げふっ、獣くさっ!」
頭から突っ込んだもふもふは外側の毛は硬めなのに中のお肉がとっても柔らかかったからか見事に顔が埋もれてとっても野生のにおいがした。
と思った次の瞬間には最高にバランスの悪かった体制なうえに土台となってたもふもふが獣臭いという言葉に怒ったのか痛かったのか、身動ぎをしたみたいで見事に地面に転げ落ちた。
「いたたた……ってでかぁ!? ……フェレット……じゃなくて、イタチ……かな?
ふあー……目がクリンクリンで可愛いけどでっかいからちょっと怖い……ってふおおおお、今度はちっちゃーい! 可愛いー!」
見上げてみればさっきまで包まってたもふもふは推定3メートルはありそうなグレー系の色合いをした超でかいイタチだったらしく、とりあえずでかい。でかいしか感想が出てこないほどの地球じゃありえないサイズで、やっぱりでかい。語彙力の死ぬでかさ。さすが異世界。うん、でかい。
と、思ってたら日本にいても違和感のないサイズのイタチが私のいたであろうあたりからピョコピョコと顔を出す。
サイズ的には日本で飼えるフェレットの大人サイズの、でかいイタチの子供らしきちびっこイタチが三匹横に並んでにょろりとでかいイタチの上から降りてくる。
アライグマみたいに目の周辺が黒に近い濃いめのグレーの子と、顔は同じような模様だけど色が濃い茶色の子、ほぼ白で目の周辺が薄ーくグレーの全部の足に靴下を履いたようになっている子の三匹だった。可愛い。語彙力まだ死んでる。
見た目はとっても可愛いけどものすごい現れ方というか落ち方がぬるっとしてた……軟体動物みたいな柔らかい動きするんだなぁイタチって……。
思ってたのと違う動き方にあんまり近くで見たことのないイタチという可愛い生物を見てグーンと上がったテンションが落ち着いた。
落ちる時はぬるっとしてたけど歩き方? 走り方? は可愛いらしいちびっこたちはぴょこぴょこと私の周りをうろうろしていて天使かもしれない……ってあれ? そういえば結局ここはどこなんだろう……?
転移のときに失敗したのかなんなのか分からないけど引っ張られる感覚のあとにここに来たけど何だったのか……ってあれれ?
あのとき真っ暗な森って感じだったのに何でここはこんなに明るいんだろう?
意識を失う前は明らかに暗かったのにこの周辺だけ明るいよね……?
「ふおー、柔らかい~……ふにょふにょしてて可愛いぃ……」
ママイタチ(と勝手に予想)から落ちたときの尻餅をついた体制から少し動いて地面に座り込んめ考えていれば、一匹膝の上に乗ってきたから抱き上げる。
抱き上げた靴下くんはを確かにぬるっとした動きをしそうなほどの柔らかいふにょふにょお肉だった。
そういえばママイタチも柔らかくて顔の埋まるブリッジ体制になった。
色々考えてたはずのことが脳みそからパーンて飛んでいって少しの間撫で撫でしてたけど、辛抱たまらんといった感じで顔を埋めたらとりあえず獣臭くて現実には帰ってこれた。
うぅ、野生だから当たり前だよね……。
むしろ顔近付けない限りそんなに臭くないことということを凄い子たちだ、と褒めるところなのかもしれない……けど臭い……。
イタタと思いつつも目を開ければ視界に入るのは白やグレーの色合いの……毛?
何事かと思い起き上がってみればなにやらその毛に包まれてるみたいで体の周りが全部すこし硬めのもふもふだった。
うん、なにごとか!?
よし、落ち着こう私。
スーハースーハー。よし。
顔をくいーっと回してもふもふを右から左に見ていくと、くりくりっとしたつぶらな黒い瞳とばっちり目があった。
「ふぇっ!? ど、動ぶ、ぶふぁっ」
驚きのあまり思わず後ろに仰け反ったけれど残念ながらもふもふに包まれていたために上半身が反ることになって何故か勢い余ってブリッジの体制になってもふもふに突っ込むことになった。
「むぐぅっ! げふっ、獣くさっ!」
頭から突っ込んだもふもふは外側の毛は硬めなのに中のお肉がとっても柔らかかったからか見事に顔が埋もれてとっても野生のにおいがした。
と思った次の瞬間には最高にバランスの悪かった体制なうえに土台となってたもふもふが獣臭いという言葉に怒ったのか痛かったのか、身動ぎをしたみたいで見事に地面に転げ落ちた。
「いたたた……ってでかぁ!? ……フェレット……じゃなくて、イタチ……かな?
ふあー……目がクリンクリンで可愛いけどでっかいからちょっと怖い……ってふおおおお、今度はちっちゃーい! 可愛いー!」
見上げてみればさっきまで包まってたもふもふは推定3メートルはありそうなグレー系の色合いをした超でかいイタチだったらしく、とりあえずでかい。でかいしか感想が出てこないほどの地球じゃありえないサイズで、やっぱりでかい。語彙力の死ぬでかさ。さすが異世界。うん、でかい。
と、思ってたら日本にいても違和感のないサイズのイタチが私のいたであろうあたりからピョコピョコと顔を出す。
サイズ的には日本で飼えるフェレットの大人サイズの、でかいイタチの子供らしきちびっこイタチが三匹横に並んでにょろりとでかいイタチの上から降りてくる。
アライグマみたいに目の周辺が黒に近い濃いめのグレーの子と、顔は同じような模様だけど色が濃い茶色の子、ほぼ白で目の周辺が薄ーくグレーの全部の足に靴下を履いたようになっている子の三匹だった。可愛い。語彙力まだ死んでる。
見た目はとっても可愛いけどものすごい現れ方というか落ち方がぬるっとしてた……軟体動物みたいな柔らかい動きするんだなぁイタチって……。
思ってたのと違う動き方にあんまり近くで見たことのないイタチという可愛い生物を見てグーンと上がったテンションが落ち着いた。
落ちる時はぬるっとしてたけど歩き方? 走り方? は可愛いらしいちびっこたちはぴょこぴょこと私の周りをうろうろしていて天使かもしれない……ってあれ? そういえば結局ここはどこなんだろう……?
転移のときに失敗したのかなんなのか分からないけど引っ張られる感覚のあとにここに来たけど何だったのか……ってあれれ?
あのとき真っ暗な森って感じだったのに何でここはこんなに明るいんだろう?
意識を失う前は明らかに暗かったのにこの周辺だけ明るいよね……?
「ふおー、柔らかい~……ふにょふにょしてて可愛いぃ……」
ママイタチ(と勝手に予想)から落ちたときの尻餅をついた体制から少し動いて地面に座り込んめ考えていれば、一匹膝の上に乗ってきたから抱き上げる。
抱き上げた靴下くんはを確かにぬるっとした動きをしそうなほどの柔らかいふにょふにょお肉だった。
そういえばママイタチも柔らかくて顔の埋まるブリッジ体制になった。
色々考えてたはずのことが脳みそからパーンて飛んでいって少しの間撫で撫でしてたけど、辛抱たまらんといった感じで顔を埋めたらとりあえず獣臭くて現実には帰ってこれた。
うぅ、野生だから当たり前だよね……。
むしろ顔近付けない限りそんなに臭くないことということを凄い子たちだ、と褒めるところなのかもしれない……けど臭い……。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
召しませ、私の旦那さまっ!〜美醜逆転の世界でイケメン男性を召喚します〜
紗幸
恋愛
「醜い怪物」こそ、私の理想の旦那さま!
聖女ミリアは、魔王を倒す力を持つ「勇者」を召喚する大役を担う。だけど、ミリアの願いはただ一つ。日本基準の超絶イケメンを召喚し、魔王討伐の旅を通して結婚することだった。召喚されたゼインは、この国の美醜の基準では「醜悪な怪物」扱い。しかしミリアの目には、彼は完璧な最強イケメンに映っていた。ミリアは魔王討伐の旅を「イケメン旦那さまゲットのためのアピールタイム」と称し、ゼインの心を掴もうと画策する。しかし、ゼインは冷酷な仮面を崩さないまま、旅が終わる。
イケメン勇者と美少女聖女が織りなす、勘違いと愛が暴走する異世界ラブコメディ。果たして、二人の「愛の旅」は、最高の結末を迎えるのか?
※短編用に書いたのですが、少し長くなったので連載にしています
※この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています
花嫁召喚 〜異世界で始まる一妻多夫の婚活記〜
文月・F・アキオ
恋愛
婚活に行き詰まっていた桜井美琴(23)は、ある日突然異世界へ召喚される。そこは女性が複数の夫を迎える“一妻多夫制”の国。
花嫁として召喚された美琴は、生きるために結婚しなければならなかった。
堅実な兵士、まとめ上手な書記官、温和な医師、おしゃべりな商人、寡黙な狩人、心優しい吟遊詩人、几帳面な官僚――多彩な男性たちとの出会いが、美琴の未来を大きく動かしていく。
帰れない現実と新たな絆の狭間で、彼女が選ぶ道とは?
異世界婚活ファンタジー、開幕。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
残念女子高生、実は伝説の白猫族でした。
具なっしー
恋愛
高校2年生!葉山空が一妻多夫制の男女比が20:1の世界に召喚される話。そしてなんやかんやあって自分が伝説の存在だったことが判明して…て!そんなことしるかぁ!残念女子高生がイケメンに甘やかされながらマイペースにだらだら生きてついでに世界を救っちゃう話。シリアス嫌いです。
※表紙はAI画像です
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
異世界から来た華と守護する者
桜
恋愛
空襲から逃げ惑い、気がつくと屍の山がみえる荒れた荒野だった。
魔力の暴走を利用して戦地にいた美丈夫との出会いで人生変わりました。
ps:異世界の穴シリーズです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる