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「話はまだ終わっていませんよ?」
「ル、ルルカ、今言い方が…………」
「どうしてお姫様に結婚を申し込まれたのですか?」
どうしてって…………
「今日謁見した時に偶々姫様と2人きりになる機会に恵まれて、それで…………チャンスを最大限に生かした結果だ!」
「それは結婚を申し込んだ状況を説明しているに過ぎません。
私が聞きたいのは、ツトムさんはなぜお姫様を選ばれたのかと言うことです」
「なぜって…………」
その美貌、エロいボディライン、俺の好みど真ん中の年齢、これだけ完全に揃っているのに、その上さらにお姫様属性まで付加されているというまさにパーフェクトな存在だから、なのだが…………こんなこと正直に言ったら軽蔑されるだろうしなぁ…………
「高貴なお方にも関わらず、俺にも優しく接してくれたから…………」
「そもそも私達はツトムさんがお姫様にお仕えすることになった、ということしか聞かされていません」
「それもそうですね」「確かに!」
ついさっきまで、ルルカとはラブラブな感じで手を握り合っていた。
でも今は、どうも俺を拘束する目的で手を握ってるとしか思えない。
「ロザリナ、お姫様はおいくつなの?」
なぜ俺に聞かない?
まぁ俺も姫様の正確な御年齢を知ってるわけではないのだが…………たぶんロザリナやディアと同じぐらい?
「私より2つか3つ年上のはずです。ルルカさんと同世代ですよ」
意外に年上だった?!
もっとも、ど真ん中の好みだったのがさらに中心へと寄っただけで、俺にとっては何の問題もないのだが。
それとロザリナよ。その言い方だと『私達はルルカさんと違って若いですから』と暗に仄めかしていると受け取られかねないぞ。もちろんロザリナにそのような意図がないことは十分理解してはいるが。
「そ、そうなの…………私と同じ…………」
「筋金入りの年増好き、なのは相変わらずか」
ルルカも気付いたな。けどロザリナだからってとこか。
そしてディア、直球で年増好き言うな!
「当然お美しいお方なのよね?」
「そのように聞いています。
私もお姿を見たことがありませんので」
「そう…………ツトムさんが好まれる女性なのね。
ハッ!?
もう既に深い関係になってるとか…………」
「待て待て。
そんなことあるはずがないだろう。
相手は王族だぞ、そんなことしようとしたら即お縄だ!」
捕縛されるなんてまだいいほうで、マイナさん(=姫様付きの補佐官。護衛も兼任しているのか帯剣している)に斬り捨てられて終わりだと思う。
「ならば、どうして姫様を選ばれたのですか?」
ここで最初の質問に戻るわけか。
確かに俺自身には、そんなに強い結婚願望なんてなかったはずだ。
姫様に最初にお会いした時も、その美しさに心奪われはしたものの身分差もあって結婚までは考えもしなかったし。
明確な転機は国王に謁見したことだな。
あの場で俺への褒美として姫様を望んだことだ。
もっとも日和ってしまって結婚を申し込む許可を得たに留まったが、今日までの流れを作ったのはあの謁見であることは間違いない。
では、なぜ姫様だったのか?
(姫様とは別の)俺の好みの女性をもらうことだってできたはずだ。
もっとも若いながらも威厳を備えた国王を始め、国の要職を担う者たちが見守る中で自分の性癖を語るなんて、よほどの勇気を振り絞らないとまず無理なことだけど。
やはり直前に国王派の筆頭である軍務卿と面談したことが大きかったか?
現に褒美として予め考えていたのは王家が所有している(と思われる)魔道具だったし、その場での変更も最初はバルーカに強者を派遣してもらうことだった。
軍務卿との面談で改めて姫様の苦しいお立場を再認識したので、何とかして差し上げたいと願ったのだ…………綺麗に言えばだけど。
実際には姫様の苦境に付け込めれば、姫様との結婚も夢ではないのかも、と思ってしまったということだ。
「まず、政治的な理由については話すことを禁じられている」
これは事実だ。
謁見でのことは口外しないようにと国王自ら宣告している。
俺的に独自に拡大解釈してはいるが。
しかしこれだけではルルカたちは納得しないだろう。
姫様の状況に関係なく、俺自身が語れるような理由を提示しなければ…………そ、そうだっ!?
「他には、俺自身が結婚を急いだほうがいいと判断したんだ。
皆も覚えているだろう?
俺にアルタナ王国の貴族を嫁入りさせようとしていたレイシス姫の一件のことを」
「ああ…………」「そんなこともありましたね」「んん?」
「あの件は何とか先延ばしとなったが、いつどのような婚姻を強要されるかわからない状態は避けたい。
望まぬ結婚は俺たちにとっても、嫁いで来る女性にとっても不幸な結末にしかならないからな」
「それでお姫様に結婚を申し込まれたと?」
「そうだ。
さっきも言ったが、高貴なお方なのに俺にも優しく接してくれたし、もちろん俺好みのお方なのはルルカの指摘する通り。
御年齢も正室として来られるのに申し分ない」
「ル、ルルカ、今言い方が…………」
「どうしてお姫様に結婚を申し込まれたのですか?」
どうしてって…………
「今日謁見した時に偶々姫様と2人きりになる機会に恵まれて、それで…………チャンスを最大限に生かした結果だ!」
「それは結婚を申し込んだ状況を説明しているに過ぎません。
私が聞きたいのは、ツトムさんはなぜお姫様を選ばれたのかと言うことです」
「なぜって…………」
その美貌、エロいボディライン、俺の好みど真ん中の年齢、これだけ完全に揃っているのに、その上さらにお姫様属性まで付加されているというまさにパーフェクトな存在だから、なのだが…………こんなこと正直に言ったら軽蔑されるだろうしなぁ…………
「高貴なお方にも関わらず、俺にも優しく接してくれたから…………」
「そもそも私達はツトムさんがお姫様にお仕えすることになった、ということしか聞かされていません」
「それもそうですね」「確かに!」
ついさっきまで、ルルカとはラブラブな感じで手を握り合っていた。
でも今は、どうも俺を拘束する目的で手を握ってるとしか思えない。
「ロザリナ、お姫様はおいくつなの?」
なぜ俺に聞かない?
まぁ俺も姫様の正確な御年齢を知ってるわけではないのだが…………たぶんロザリナやディアと同じぐらい?
「私より2つか3つ年上のはずです。ルルカさんと同世代ですよ」
意外に年上だった?!
もっとも、ど真ん中の好みだったのがさらに中心へと寄っただけで、俺にとっては何の問題もないのだが。
それとロザリナよ。その言い方だと『私達はルルカさんと違って若いですから』と暗に仄めかしていると受け取られかねないぞ。もちろんロザリナにそのような意図がないことは十分理解してはいるが。
「そ、そうなの…………私と同じ…………」
「筋金入りの年増好き、なのは相変わらずか」
ルルカも気付いたな。けどロザリナだからってとこか。
そしてディア、直球で年増好き言うな!
「当然お美しいお方なのよね?」
「そのように聞いています。
私もお姿を見たことがありませんので」
「そう…………ツトムさんが好まれる女性なのね。
ハッ!?
もう既に深い関係になってるとか…………」
「待て待て。
そんなことあるはずがないだろう。
相手は王族だぞ、そんなことしようとしたら即お縄だ!」
捕縛されるなんてまだいいほうで、マイナさん(=姫様付きの補佐官。護衛も兼任しているのか帯剣している)に斬り捨てられて終わりだと思う。
「ならば、どうして姫様を選ばれたのですか?」
ここで最初の質問に戻るわけか。
確かに俺自身には、そんなに強い結婚願望なんてなかったはずだ。
姫様に最初にお会いした時も、その美しさに心奪われはしたものの身分差もあって結婚までは考えもしなかったし。
明確な転機は国王に謁見したことだな。
あの場で俺への褒美として姫様を望んだことだ。
もっとも日和ってしまって結婚を申し込む許可を得たに留まったが、今日までの流れを作ったのはあの謁見であることは間違いない。
では、なぜ姫様だったのか?
(姫様とは別の)俺の好みの女性をもらうことだってできたはずだ。
もっとも若いながらも威厳を備えた国王を始め、国の要職を担う者たちが見守る中で自分の性癖を語るなんて、よほどの勇気を振り絞らないとまず無理なことだけど。
やはり直前に国王派の筆頭である軍務卿と面談したことが大きかったか?
現に褒美として予め考えていたのは王家が所有している(と思われる)魔道具だったし、その場での変更も最初はバルーカに強者を派遣してもらうことだった。
軍務卿との面談で改めて姫様の苦しいお立場を再認識したので、何とかして差し上げたいと願ったのだ…………綺麗に言えばだけど。
実際には姫様の苦境に付け込めれば、姫様との結婚も夢ではないのかも、と思ってしまったということだ。
「まず、政治的な理由については話すことを禁じられている」
これは事実だ。
謁見でのことは口外しないようにと国王自ら宣告している。
俺的に独自に拡大解釈してはいるが。
しかしこれだけではルルカたちは納得しないだろう。
姫様の状況に関係なく、俺自身が語れるような理由を提示しなければ…………そ、そうだっ!?
「他には、俺自身が結婚を急いだほうがいいと判断したんだ。
皆も覚えているだろう?
俺にアルタナ王国の貴族を嫁入りさせようとしていたレイシス姫の一件のことを」
「ああ…………」「そんなこともありましたね」「んん?」
「あの件は何とか先延ばしとなったが、いつどのような婚姻を強要されるかわからない状態は避けたい。
望まぬ結婚は俺たちにとっても、嫁いで来る女性にとっても不幸な結末にしかならないからな」
「それでお姫様に結婚を申し込まれたと?」
「そうだ。
さっきも言ったが、高貴なお方なのに俺にも優しく接してくれたし、もちろん俺好みのお方なのはルルカの指摘する通り。
御年齢も正室として来られるのに申し分ない」
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