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第四章
19話 対面
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「慎吾さん」
高原康平が呼んだ。
待機する第二陣客を誘導していた彼は困惑した顔で手招きをしている。
どうした、と慎吾が駆け寄ると「おかしいんです」と首をかしげた。
「二十人を半分に分けた十人が、第二陣のはずなのですが──ひとり足りなくて」
「お名前は?」
「それが、いつの間にか名簿のお名前が十九人に減っていて」
「なんだって」
先ほど慎吾が見たときは二十名の名前が載っていたはずだ。慎吾がぐっと身を乗り出して名簿を見る。……が、しかしそこには康平のいうとおり十九名分の名前しか載っていない。
どういうことだ──と慎吾は眉をひそめた。
しかし第二陣の滝行体験はもはや目前である。どうしましょう、と眉を下げる康平に苦笑を向けた。
「いないもんはしかたない。とりあえず見間違いだったとして、九名で第二陣をまわしてくれ」
「は、はい」
「…………」
風で吹き飛ばされたテント。
消えた二十人目の客。
じぶんに不思議な力と呼べるものはないはずだが、しかし慎吾の第六感が告げていた。これはよくないことが起きている──と。
「兄御前さま」
とそばに来たのは白月丸。
どうやらその耳の良さからいまの会話が聞こえていたようだ。彼は険しい顔をそのままに慎吾へと耳打ちした。
「この滝行体験のため、多くの気が入り混じるタイミングにつけ入られたようです」
と。
慎吾はハッと緊迫した表情を浮かべたが、対して白月丸の顔はいつものおだやかな笑みにもどっていた。
「念のためそれがしも上の滝へ確認にゆきますが……ここはもはや龍族の気配を感じませぬ、どうぞ安心して滝行体験をお続けなされよ」
「し、白月丸さん」
「あとを任せるぞ、庚月丸」
「はいな」
そして白月丸は慎吾の肩を一度たたいてから、目にも止まらぬ速さで神社裏の山をのぼったところにある豪瀑へと向かっていった。
※
いつもの滝は、変わらずに轟々と音をたてて滝つぼに落ちる。
──ひどく静謐な空間だ。
水や自然の気で育まれる空気は龍にとってひじょうに心地よいもので、疲労がたまったとき、邪気にあてられたときなどはそういった空気を浴びるのが回復に一番効果的なのだ、と朱月丸がうれしそうに言う。
私有地のため他者がくることのないこの空間。水緒とタヌキが足を踏み入れたときであった。
「……────」
どうどうと降り落ちる滝の前にだれかが立っている。
身を覆い隠すほどの黒いフードマント。フードからわずかに覗く髪の毛はうつくしい白銀色をしている。その背丈や体躯からして男のようだ。彼はまっすぐに滝を見上げたままうごかない。
朱月丸の足が止まる。
「あれは──」
「だ、だれ?」
声をかけてみた。
男がゆっくりとこちらを見る。
……その、一挙手一投足から、水緒は目を離すことが出来なかった。頭の先から手先、足先の動きひとつひとつに凛とした存在感があって、目が合った瞬間に圧倒されてしまった。
そしてなによりおどろくほどうつくしい。
おもわずごくりと喉をならす。
「あ、朱月丸」
「ありゃ龍族ですわ。しかしなにゆえここに──おおい、そこの」
ここは天沢の土地ですぞぉ、と朱月丸が言おうとした矢先。男のマントの影からひょっこりとおさない少年が顔を覗かせた。
少年は「あ」とこちらを指さして男を見上げる。
「あれですよ若さま」
龍王大龍の半龍娘、たしか名を……水緒と。
子どもは快活に言い放った。
男は、しかしなんの反応を返すこともなく水緒を見つめるだけである。水緒も朱月丸も子どもも、その先を喋ろうとはせず、耳に入るは轟々とけたたましく落ちる水の音ひとつ。その時間が一分ほど過ぎたころ、沈黙を破ったのは朱月丸だった。
「そこもと──ちいさい方は龍族といえど使役龍じゃな。この豪瀑はこれから水緒さまの禊につかうんよ。おぬしの主人とともにほかを当たってはもらえんか」
声をかけられた子どもはちらりと朱月丸を見るが、ふたたび男を見上げた。判断を待っているのか、と朱月丸と水緒も男に視線をもどす。すると男は、
「天羽」
とこちらへ手を伸ばす。
すると少年の目が光り、その姿はたちまち龍へと姿を変えた。ごう、と強く吹いた風に耐え切れずタヌキの朱月丸は水緒の足にしがみつく。一方で、水緒が顔をかばいながらうっすらと開けた目で見えたのは、男が腕をふるうと同時に龍がいまにも噛みつかんばかりの勢いでこちらめがけて飛んでくるところであった。
息を呑む水緒に反応した朱月丸は、瞬間、人に変化して水緒の前に立つ。
朱月丸──。
「ッ吽龍!」
とっさに口をついで出た。
水緒の懐にある宝珠が光り、水緒と朱月丸をその光が包む。『天羽』と呼ばれた龍はその光を前に寸でのところで動きを止めた。
「…………」
「…………」
殺意、であろうか。
水緒の心臓がドクドクと鼓動を打つ。生まれてはじめて向けられた強烈な負の感情に、水緒は戸惑いを隠しきれなかった。しかし代わりに変貌したのは朱月丸である。
いつもはおっとりとした彼が、コラァ、と声を荒げて髪の毛の奥の瞳をぎらつかせている。
「なんしよんじゃだアホ、あぶないじゃろッ」
「若さま、あのタヌキころしますか」
「…………」
天羽、と呼ばれていた少年がぎろりと朱月丸をにらみつける。しかし『若さま』と呼ばれる男は水緒と朱月丸を一瞥するのみでなにを言うでもない。そのとき、ふたたび周囲に風が吹きすさぶ。
今度はいったい──と水緒が目を凝らす。
まもなく風の渦より生まれたのは、左頬に大きな傷のある大男であった。彼もまた白銀色の髪をもつ男と同様に黒いマントを羽織っているが、その髪は薄い金髪で、肌は浅黒い。
大男は「おや」とつぶやいて、朱殷に濁る瞳をうすく細めた。
「まだ殺してはなりませんよ。この娘が、あなたの宝珠を集めておるのですから」
「……あなた?」
水緒が繰り返す。
この男、いま『あなたの宝珠』といったか。まさか──。
「どうやら」
男がちらと水緒を見る。
「あのカケラはまだ必要な部分ではないらしい。ほかのカケラの際にふたたびまみえるといたしましょう」
「…………」
「オイッ」
という朱月丸の制止の声も聞かず、左頬傷の大男は、白銀髪の男と少年とともに三度風を巻き上げて、その姿を消した。
すべてが一瞬の出来事であった。
男が消えてまもなく、水緒を包む光も消えた。
どうやら吽龍がずっと守ってくれていたようだ。しばらく放心していた水緒が我に返って吽龍を呼び出し、「ありがとう」とその身を抱きしめてやる。吽龍はうれしそうに顔をすり寄せた。
それと同じくして草むらがガサガサと揺れる。ぴょんと飛び出してきたのはウサギの白月丸だ。
「白月丸!」
「──下で気がかりなことがあったゆえここに来たが、やっぱりこっちに紛れとったんか」
「どういうわけじゃ、白月丸」
と、朱月丸がタヌキにもどる。
しかしウサギの白月丸はぴょんともう一歩足をすすめて、水緒のそばに寄ってきた。その表情は険しく歪んでいるようにも見える。
「あの左頬傷の野良龍、先日それがしにむかって大龍さまへの挑発をかましてきたやつに間違いござらん。そしてもうひとりの──」
「あの、銀色の髪の人?」
「はい。あれは……あの『気』は」白月丸がぺろりと鼻頭をなめた。「──水守さまにございましょう」
「…………」
ああ、やはりか。
水緒はきゅっとくちびるを結ぶ。しかし彼の言い方に違和感をおぼえた。
「水守”さま”?」
白月丸ら四眷属は大龍直下の眷属ゆえ、近しい者以外、ましてや単なる野良龍に敬称をつけることはないはずだ。耳ざとく聞き返す水緒に白月丸はいっしゅんたじろいだ。が、
「水守さまは」
とちいさくつぶやくようにつづけた。
「およそ数百年ほど昔に、大龍さまと人のあいだにできた半龍。つまりは……水緒さまの異母兄さまにございます」
と。
高原康平が呼んだ。
待機する第二陣客を誘導していた彼は困惑した顔で手招きをしている。
どうした、と慎吾が駆け寄ると「おかしいんです」と首をかしげた。
「二十人を半分に分けた十人が、第二陣のはずなのですが──ひとり足りなくて」
「お名前は?」
「それが、いつの間にか名簿のお名前が十九人に減っていて」
「なんだって」
先ほど慎吾が見たときは二十名の名前が載っていたはずだ。慎吾がぐっと身を乗り出して名簿を見る。……が、しかしそこには康平のいうとおり十九名分の名前しか載っていない。
どういうことだ──と慎吾は眉をひそめた。
しかし第二陣の滝行体験はもはや目前である。どうしましょう、と眉を下げる康平に苦笑を向けた。
「いないもんはしかたない。とりあえず見間違いだったとして、九名で第二陣をまわしてくれ」
「は、はい」
「…………」
風で吹き飛ばされたテント。
消えた二十人目の客。
じぶんに不思議な力と呼べるものはないはずだが、しかし慎吾の第六感が告げていた。これはよくないことが起きている──と。
「兄御前さま」
とそばに来たのは白月丸。
どうやらその耳の良さからいまの会話が聞こえていたようだ。彼は険しい顔をそのままに慎吾へと耳打ちした。
「この滝行体験のため、多くの気が入り混じるタイミングにつけ入られたようです」
と。
慎吾はハッと緊迫した表情を浮かべたが、対して白月丸の顔はいつものおだやかな笑みにもどっていた。
「念のためそれがしも上の滝へ確認にゆきますが……ここはもはや龍族の気配を感じませぬ、どうぞ安心して滝行体験をお続けなされよ」
「し、白月丸さん」
「あとを任せるぞ、庚月丸」
「はいな」
そして白月丸は慎吾の肩を一度たたいてから、目にも止まらぬ速さで神社裏の山をのぼったところにある豪瀑へと向かっていった。
※
いつもの滝は、変わらずに轟々と音をたてて滝つぼに落ちる。
──ひどく静謐な空間だ。
水や自然の気で育まれる空気は龍にとってひじょうに心地よいもので、疲労がたまったとき、邪気にあてられたときなどはそういった空気を浴びるのが回復に一番効果的なのだ、と朱月丸がうれしそうに言う。
私有地のため他者がくることのないこの空間。水緒とタヌキが足を踏み入れたときであった。
「……────」
どうどうと降り落ちる滝の前にだれかが立っている。
身を覆い隠すほどの黒いフードマント。フードからわずかに覗く髪の毛はうつくしい白銀色をしている。その背丈や体躯からして男のようだ。彼はまっすぐに滝を見上げたままうごかない。
朱月丸の足が止まる。
「あれは──」
「だ、だれ?」
声をかけてみた。
男がゆっくりとこちらを見る。
……その、一挙手一投足から、水緒は目を離すことが出来なかった。頭の先から手先、足先の動きひとつひとつに凛とした存在感があって、目が合った瞬間に圧倒されてしまった。
そしてなによりおどろくほどうつくしい。
おもわずごくりと喉をならす。
「あ、朱月丸」
「ありゃ龍族ですわ。しかしなにゆえここに──おおい、そこの」
ここは天沢の土地ですぞぉ、と朱月丸が言おうとした矢先。男のマントの影からひょっこりとおさない少年が顔を覗かせた。
少年は「あ」とこちらを指さして男を見上げる。
「あれですよ若さま」
龍王大龍の半龍娘、たしか名を……水緒と。
子どもは快活に言い放った。
男は、しかしなんの反応を返すこともなく水緒を見つめるだけである。水緒も朱月丸も子どもも、その先を喋ろうとはせず、耳に入るは轟々とけたたましく落ちる水の音ひとつ。その時間が一分ほど過ぎたころ、沈黙を破ったのは朱月丸だった。
「そこもと──ちいさい方は龍族といえど使役龍じゃな。この豪瀑はこれから水緒さまの禊につかうんよ。おぬしの主人とともにほかを当たってはもらえんか」
声をかけられた子どもはちらりと朱月丸を見るが、ふたたび男を見上げた。判断を待っているのか、と朱月丸と水緒も男に視線をもどす。すると男は、
「天羽」
とこちらへ手を伸ばす。
すると少年の目が光り、その姿はたちまち龍へと姿を変えた。ごう、と強く吹いた風に耐え切れずタヌキの朱月丸は水緒の足にしがみつく。一方で、水緒が顔をかばいながらうっすらと開けた目で見えたのは、男が腕をふるうと同時に龍がいまにも噛みつかんばかりの勢いでこちらめがけて飛んでくるところであった。
息を呑む水緒に反応した朱月丸は、瞬間、人に変化して水緒の前に立つ。
朱月丸──。
「ッ吽龍!」
とっさに口をついで出た。
水緒の懐にある宝珠が光り、水緒と朱月丸をその光が包む。『天羽』と呼ばれた龍はその光を前に寸でのところで動きを止めた。
「…………」
「…………」
殺意、であろうか。
水緒の心臓がドクドクと鼓動を打つ。生まれてはじめて向けられた強烈な負の感情に、水緒は戸惑いを隠しきれなかった。しかし代わりに変貌したのは朱月丸である。
いつもはおっとりとした彼が、コラァ、と声を荒げて髪の毛の奥の瞳をぎらつかせている。
「なんしよんじゃだアホ、あぶないじゃろッ」
「若さま、あのタヌキころしますか」
「…………」
天羽、と呼ばれていた少年がぎろりと朱月丸をにらみつける。しかし『若さま』と呼ばれる男は水緒と朱月丸を一瞥するのみでなにを言うでもない。そのとき、ふたたび周囲に風が吹きすさぶ。
今度はいったい──と水緒が目を凝らす。
まもなく風の渦より生まれたのは、左頬に大きな傷のある大男であった。彼もまた白銀色の髪をもつ男と同様に黒いマントを羽織っているが、その髪は薄い金髪で、肌は浅黒い。
大男は「おや」とつぶやいて、朱殷に濁る瞳をうすく細めた。
「まだ殺してはなりませんよ。この娘が、あなたの宝珠を集めておるのですから」
「……あなた?」
水緒が繰り返す。
この男、いま『あなたの宝珠』といったか。まさか──。
「どうやら」
男がちらと水緒を見る。
「あのカケラはまだ必要な部分ではないらしい。ほかのカケラの際にふたたびまみえるといたしましょう」
「…………」
「オイッ」
という朱月丸の制止の声も聞かず、左頬傷の大男は、白銀髪の男と少年とともに三度風を巻き上げて、その姿を消した。
すべてが一瞬の出来事であった。
男が消えてまもなく、水緒を包む光も消えた。
どうやら吽龍がずっと守ってくれていたようだ。しばらく放心していた水緒が我に返って吽龍を呼び出し、「ありがとう」とその身を抱きしめてやる。吽龍はうれしそうに顔をすり寄せた。
それと同じくして草むらがガサガサと揺れる。ぴょんと飛び出してきたのはウサギの白月丸だ。
「白月丸!」
「──下で気がかりなことがあったゆえここに来たが、やっぱりこっちに紛れとったんか」
「どういうわけじゃ、白月丸」
と、朱月丸がタヌキにもどる。
しかしウサギの白月丸はぴょんともう一歩足をすすめて、水緒のそばに寄ってきた。その表情は険しく歪んでいるようにも見える。
「あの左頬傷の野良龍、先日それがしにむかって大龍さまへの挑発をかましてきたやつに間違いござらん。そしてもうひとりの──」
「あの、銀色の髪の人?」
「はい。あれは……あの『気』は」白月丸がぺろりと鼻頭をなめた。「──水守さまにございましょう」
「…………」
ああ、やはりか。
水緒はきゅっとくちびるを結ぶ。しかし彼の言い方に違和感をおぼえた。
「水守”さま”?」
白月丸ら四眷属は大龍直下の眷属ゆえ、近しい者以外、ましてや単なる野良龍に敬称をつけることはないはずだ。耳ざとく聞き返す水緒に白月丸はいっしゅんたじろいだ。が、
「水守さまは」
とちいさくつぶやくようにつづけた。
「およそ数百年ほど昔に、大龍さまと人のあいだにできた半龍。つまりは……水緒さまの異母兄さまにございます」
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