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第六話 村の住民と戦いへの覚悟
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2時間ほど歩いた後に、集落にあった川にはつながっていなそうな川を見つけた。
桜木 おー、向こうの川に沿っていったら集落が見つかるんじゃないかしらー?
鈴音は、半ば諦め気味に眉間にしわを寄せながらそう言った。
葉月 早速いいね!この森を抜けたらちょうどあったりするかもしれないねー。
岩田 なら、いろんな人と話がしたいな、昔の話とか、たくさん情報を入手したいしね。
灰白 いいじゃん、俺もやろーかなー。
森の中に流れる川を伝いながら他愛のない話をしていると、遠くから同年代と思われる声が聞こえた。
?? おーい!こっちこっちー!
??? 落ち着けってーw
葉月 人の声だ!近くに集落があるっぽいね!
そうして6人は、その声のする方向へ向かった。
?? この木硬くていい感じだよ!
??? たしかに、これならいい柱になりそうだけど、さすがに2人じゃ運べないだろ…
桜木 こんにちはー、私たち遠くから来たものなんですけどー…
鈴音は恐る恐る敵意と受け取らないようにと、ゆっくり慎重にそう話した。
?? 勇紀!
??? 何!?敵かなんかきたの!?
?? 知らん!
??? 知らねえのかよ!w
その反応は思ったより警戒していない様子で、6人は少し安堵した。
葉月 敵じゃないです!話を聞いてくれませんかー!
??? あら、見ない顔だな、旅人か?
灰白 まあ、そんなところです。
相馬 すげーいっぱいいんじゃん!俺相馬瞬太!よろしくな!
錫谷 ああ、俺は錫谷勇紀。集落を探してるならすぐそこにあるんだけど、ちょっとまずいことになっててな…
元気な瞬太とは逆に、少し俯いて悲しそうな表情をする勇紀を見て、進は違和感を覚えた。
岩田 何かあったのか?
錫谷 最近残党がここにきてめちゃくちゃやってくれてな。俺らはそん時も少し離れたこの森で遊んでたから巻き込まれなかったんだけど、正直村の状況を見に行くほどメンタルは強くないんでな。相馬には悪いけど、村の人の生死が分かるまではここで2人で暮らそうと思っててな。この辺なら水もあるし、多少時間と労力はかかるが、木を切り倒して簡易的な家なら作れるどろうって思ってな。
相馬 そうなんだよー、俺の力ならそいつらをまとめて倒せるのになんか勇紀は止めるんだよー。
瞬太は不服そうにそう答えた。
百鬼 え、君強いのかー?
みなもはどこか嬉しそうにそう答えた。
錫谷 まあ一応こいつはランクが6ある。俺は7だから戦闘になった場合はほとんど参加はできなさそうだけど、邪魔程度ならできる。ただ、人数が多いんだ。村の人口が50人に加えて敵は120人ぐらい。この村には敵が来た時用マニュアルってのがあって、そこにはむやみに戦わず、敵の情報を集めてから行動を起こすってのが第一原則なんだ。
岩田 村の管理体制がちゃんとしててよかった。ひとまず住人に関しては被害は最小限の可能性が高いってことでいいんだな。さて…
萩原 …
進は千聖の方を向く。当然のように千聖は進の顔をじっと見て機嫌が悪くなっているような顔をした。
岩田 …助けに行くか。
葉月 そうだね、見捨ててられないよ。
そういう2人を見て、千聖は再び嬉しそうな顔をして、再び勇紀たちの方を向いた。
百鬼 みんなは能力をあまり使う人じゃないだろうから、戦闘経験はあまりないと思う。だから、私が指揮をとりながら行くね!それでいい?
葉月 もちろん!
錫谷 なら、俺も少しでも助けになりたい。
百鬼 勇紀はどんな能力なの?
人の使える能力に興味があるみなもは嬉しそうにそう聞いた。
錫谷 俺は他とは珍しいと思うんだけど、単体能力者で釘の生成ができる能力なんだ。
灰白 …!
時太は何か嬉しそうに勇紀の方を見た。
相馬 俺も単体能力者だよ!足使えんの!
葉月 足速いの?
相馬 おう!
葉月 ほーん。
彩里は半信半疑で返答した。
百鬼 じゃあ、敵の四肢を固定できる程度の速度で出したりできる?
錫谷 俺も強くなりたいから、速度に関してはいろいろと研究してきたつもりだよ。人に試したことはないけど、できると思う。
勇紀は自分の手をまじまじと見ながら、覚悟を決めた様子でそう答えた。
百鬼 おっけ。じゃあ、早速行きますか!
錫谷 あ、言い忘れてたけど、マニュアルの中には応援を待つってのもある。つまり今君たちが行ってくれることでほかの能力者が加勢してくれる可能性が高い!
百鬼 そうか、それは心強い!それと、百鬼みなもね!よろしく!
その後、みなもに続いて自己紹介を終えたのち、集落を救うため、現地に向かうのだった。
相馬 よろしくみんな!じゃあいこうかー!
桜木 おー、向こうの川に沿っていったら集落が見つかるんじゃないかしらー?
鈴音は、半ば諦め気味に眉間にしわを寄せながらそう言った。
葉月 早速いいね!この森を抜けたらちょうどあったりするかもしれないねー。
岩田 なら、いろんな人と話がしたいな、昔の話とか、たくさん情報を入手したいしね。
灰白 いいじゃん、俺もやろーかなー。
森の中に流れる川を伝いながら他愛のない話をしていると、遠くから同年代と思われる声が聞こえた。
?? おーい!こっちこっちー!
??? 落ち着けってーw
葉月 人の声だ!近くに集落があるっぽいね!
そうして6人は、その声のする方向へ向かった。
?? この木硬くていい感じだよ!
??? たしかに、これならいい柱になりそうだけど、さすがに2人じゃ運べないだろ…
桜木 こんにちはー、私たち遠くから来たものなんですけどー…
鈴音は恐る恐る敵意と受け取らないようにと、ゆっくり慎重にそう話した。
?? 勇紀!
??? 何!?敵かなんかきたの!?
?? 知らん!
??? 知らねえのかよ!w
その反応は思ったより警戒していない様子で、6人は少し安堵した。
葉月 敵じゃないです!話を聞いてくれませんかー!
??? あら、見ない顔だな、旅人か?
灰白 まあ、そんなところです。
相馬 すげーいっぱいいんじゃん!俺相馬瞬太!よろしくな!
錫谷 ああ、俺は錫谷勇紀。集落を探してるならすぐそこにあるんだけど、ちょっとまずいことになっててな…
元気な瞬太とは逆に、少し俯いて悲しそうな表情をする勇紀を見て、進は違和感を覚えた。
岩田 何かあったのか?
錫谷 最近残党がここにきてめちゃくちゃやってくれてな。俺らはそん時も少し離れたこの森で遊んでたから巻き込まれなかったんだけど、正直村の状況を見に行くほどメンタルは強くないんでな。相馬には悪いけど、村の人の生死が分かるまではここで2人で暮らそうと思っててな。この辺なら水もあるし、多少時間と労力はかかるが、木を切り倒して簡易的な家なら作れるどろうって思ってな。
相馬 そうなんだよー、俺の力ならそいつらをまとめて倒せるのになんか勇紀は止めるんだよー。
瞬太は不服そうにそう答えた。
百鬼 え、君強いのかー?
みなもはどこか嬉しそうにそう答えた。
錫谷 まあ一応こいつはランクが6ある。俺は7だから戦闘になった場合はほとんど参加はできなさそうだけど、邪魔程度ならできる。ただ、人数が多いんだ。村の人口が50人に加えて敵は120人ぐらい。この村には敵が来た時用マニュアルってのがあって、そこにはむやみに戦わず、敵の情報を集めてから行動を起こすってのが第一原則なんだ。
岩田 村の管理体制がちゃんとしててよかった。ひとまず住人に関しては被害は最小限の可能性が高いってことでいいんだな。さて…
萩原 …
進は千聖の方を向く。当然のように千聖は進の顔をじっと見て機嫌が悪くなっているような顔をした。
岩田 …助けに行くか。
葉月 そうだね、見捨ててられないよ。
そういう2人を見て、千聖は再び嬉しそうな顔をして、再び勇紀たちの方を向いた。
百鬼 みんなは能力をあまり使う人じゃないだろうから、戦闘経験はあまりないと思う。だから、私が指揮をとりながら行くね!それでいい?
葉月 もちろん!
錫谷 なら、俺も少しでも助けになりたい。
百鬼 勇紀はどんな能力なの?
人の使える能力に興味があるみなもは嬉しそうにそう聞いた。
錫谷 俺は他とは珍しいと思うんだけど、単体能力者で釘の生成ができる能力なんだ。
灰白 …!
時太は何か嬉しそうに勇紀の方を見た。
相馬 俺も単体能力者だよ!足使えんの!
葉月 足速いの?
相馬 おう!
葉月 ほーん。
彩里は半信半疑で返答した。
百鬼 じゃあ、敵の四肢を固定できる程度の速度で出したりできる?
錫谷 俺も強くなりたいから、速度に関してはいろいろと研究してきたつもりだよ。人に試したことはないけど、できると思う。
勇紀は自分の手をまじまじと見ながら、覚悟を決めた様子でそう答えた。
百鬼 おっけ。じゃあ、早速行きますか!
錫谷 あ、言い忘れてたけど、マニュアルの中には応援を待つってのもある。つまり今君たちが行ってくれることでほかの能力者が加勢してくれる可能性が高い!
百鬼 そうか、それは心強い!それと、百鬼みなもね!よろしく!
その後、みなもに続いて自己紹介を終えたのち、集落を救うため、現地に向かうのだった。
相馬 よろしくみんな!じゃあいこうかー!
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