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翌日は、朝から不幸続きだった。
目覚まし時計が壊れ寝坊。積んでいた教科書がひとりでに倒れ、極めつけは、鞄の取っ手が千切れる始末。
学校では、翔からの連絡も見落としてしまい、『ペナルティ』を課せられた。
昼休みの鐘が鳴る。
優介は具合が悪い振りをして、机に頭をくっつけていた。
授業前、翔から渡されたのは、直径四センチほどの細長い球体だった。
機械的な微力が、腹の中で一定の振動を続ける。耐えること1時間、優介は立ち上がることさえ困難になっていた。
スマートフォンを取り出し、震える指で連絡先をスライドする。
これ以上は、耐えられない。翔に助けを求めようと着信ボタンをタップする。
(早く、出て·····!)
願いながら、スマートフォンを耳に押し当てた。
4コール目で、相手が電話に出る気配がした。
「か、翔先輩、助けてくださ·····っ」
辛うじてそれだけを訴える。しかし、翔から返答はなかった。
「翔先輩、お願い·····」
ブツリ、と、通話が切れた。優介は泣きそうになりながらスマートフォンを見下ろした。
「··········え·····」
着信先は、本郷司。そのひとつ上に、翔の名前がある。
五十音順に並べられた連絡先を、誤タップしてしまったのだ。
やってしまった。
(ああ、どうしよう·····)
勝手に着信するだけでも恐ろしいのに、よりによって間違い電話をしてしまうなんて。
不意に、廊下の向こうがざわめき出す。優介は他人を気にする余裕もなく、また机に突っ伏した。
「なんで、あの人が?」
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