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「あ·····」
優介の手先が震えた。
いつでも完璧な彼をここまで傷つけたのは、誰でもない自分だ。
どうすることが正解なのだろう。馬鹿な自分が考えたって正解は見つかるはずもなかった。
「翔先輩·····」
熱にうなされるような声が、頼むから、と、小さく呟く。
「きっと、もっと酷い事をしてしまうかも····」
熱にうなされるような声が、頼むから、と、小さく呟く。
翔の言葉に飛び上がり、優介は慌てて扉を押し開けた。
「おやすみ、優介」
扉が閉まる瞬間の翔の表情は、伺うことが出来なかった。
「あの馬鹿なら、今いない」
司の後にやって来た来訪者に恐る恐る戸を開けたルームメイトは、相手が隼人と大輝だと知ると、つんけんしながらそう告げた。
「外泊届けが出てるんだよ」
大体、この部屋に用がある訪問者は開口一番に優介の名前を呼ぶ。
不機嫌そうなルームメイトに、隼人と大輝は顔を見合わせると、部屋へと足を踏みいれた。
「会議だ」
「勝手に入るなよ!」
わめきだしたルームメイトを振り返り、隼人が首を傾げる。
「嫌なら俺達の部屋で優介の話するけど気にならないの?」
消えた優介が気になるくせに、このルームメイトは素直じゃない。
ぐぅと喉を鳴らし、彼は大人しく2人を部屋へ招いた。
「馬鹿のせいでハゲになりそうだ····」
「優介から何も聞いてないのかよ」
大輝の問いかけに、彼は渋々と頷く。
「何も知らない。今どこに誰といるか、何をしてるか。いや、今に始まったことじゃない、俺はおもりばっかりさせられて、大事なことは1つも·····」
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