805 / 867
三章
re.《61》重たい声
しおりを挟む耳をしつこく撫でられながらピストンされると、自分の声が遠く感じる。
ゾクゾクして変だ。
もうイキすぎて辛いのに、擦られる度波が押し寄せる。
また種付けされて、それから舐めるようなキスを味わった。
ずっと抜かれないまま、バックでも優しく深く奥を擦られる。お風呂で精液を掻き出されるとき、余韻で軽く潮を吹いてしまった。
たしか、優しくイかされたあと、抱きしめられて眠った気がする。
朝の空気は重たかった。
曇りとか雨とかじゃない。
何か変だ。この室内だけズンと重力を感じられる。
寝ぼけたままヨハネスと言葉を交わして、ちょっとしつこくキスされて、彼が執務で部屋を出ていったから、さてと目をこする。
しかし、二度寝は黒い影に遮られた。
「おはようございます、ミチル様」
いつもと変わらない低音調。しっとりと響く大人の男の声。
しかし、圧が違う。
眼差しも座ってる。
「?」
勝手に部屋を出て怒るなら、相手を間違えてる。
ヨハネスのせいだ。
無視して眠ろうと思ったけれど、一応は他人の寝室。むっくり起き上がったら無言でスリッパを差し出された。
なんか、感じ悪い。
着いてくるのを無視して部屋を出て、廊下を進むあいだも、彼はピッタリ後ろをくっついている。
いつもの事だ。
気にするのも癪だからと、こちらも知らないふりを決めたミチルは、しかし自室の扉を開けた瞬間、言葉を失った。
「·····へ·····」
床は水浸しだ。
なんでかは直ぐにわかった。シャワー室が空いている。
前にもあって、ジェロンに叱られた。またノブをひねり忘れたのか?走って向かおうとしたら、行き先を硬い腕にさえぎられた。
「御御足が濡れてしまいます」
シャワーならもう止めたが、朝来た時にはこうなっていたと彼が言う。
それだけじゃない。
ベットの上にはなにかの食べかすや、そのまんま塊が乗っかってる。
机に置いてあったクッキーの残骸だ。
(あれ?)
おかしい。
シャワーは、止めたと思ったら、ノブが硬くて締まりきってなかった時が何度かあった。
けれど、昨日は確かに確認した。
最も変なのは荒れたベットだ。
だって昨日は、何度思い返したって、あそこでクッキーなんて食べてない。
酷い状態の部屋を前に、ミチルは恐る恐る後ろの使用人を振り返る。
「今日中に清掃を済ませますので、それまで別室へご案内します」
185
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる