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冒険はなかなか始まら・・・始まった
39.おすそ分けって大事ですよね
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そのあとも何度かゴブリンを探しては殲滅を繰り返し、最後のほうになるとジン一人で4匹を瞬殺していた。
ゴブリンの討伐証と魔石を回収して日が沈むまえに街に着いた。
「パッシーは役立たずだと思ってたけど、戦闘でも十分戦えるな。」
「あのブレスはけっこう威力があったぞ。」
「ブヒブヒ。」(戦うのは好きじゃない。)
「パッシーそんなこと言ってもいいのか。働かざるもの食うべからずだ。パッシーのメシはランクダウンだな。」
「『ビシ』ブヒブヒ」(主メシのためなら火の中水の中。)
飛びながら前足で敬礼とは器用なヤツだ。
「まぁ、理由はなんでも良いけど、しっかり頑張ってくれよ。」
そんな話をしているうちにギルドに着いている。
相も変わらずクマのおっさんの前には誰も並んでいない。
クマはオレを見るなり手招きしてくる。
よっぽど暇で仕方ないらしいがそれなら《威圧》なんかで選別しなければいいのに。
気づいてないフリをしつつ目線を向けないように気をつける。
「ソラ、あのクマのおっさんのとこに行ったほうがいいじゃないか。すっげぇこっちに手を振ってるぞ。」
「ブヒブヒ。」(あんまり無視すると可哀相だぞ。)
「オレは今日こそ美人受付嬢のお話するんだ。だからクマが暇でもクマの相手をしている暇はない」
「そう言っても結局無理やり連れて行かれるだけじゃねぇか?」
「ぐ、確かに。それでまた注目されるのはイヤだな・・・。諦めるか。かわりに宿に戻ったらエリナさんに癒してもらおう。」
「エリナさんが癒してるんじゃなくて、ソラが勝手に癒されてるだけだぞ。」
「ブヒブヒ」(うんうん。)
この2匹は分かってないな。
エリナさんが意識せずともエリナさんが存在するだけで周りを癒しているということを。
「おっさん、依頼の完了報告だ。」
クマのおっさんがニコニコしてやがるキモいぞ。
「おう、帰ったか。で一匹は狩れたか?」
ん~、そんなにエスケープラビットを狩るのは難しいのか。
5匹狩ったとなったら目立つか。
いや、おっさんのせいで今更か、金も必要だし気にせずいこう。
「運がよかったのか5匹も狩れたぞ。」
「おいおい、マジか。大丈夫とは思ったが5匹とは高ランクのヤツならともかく低ランクのヤツはエスケープラビットを見つけるのも一苦労なんだぞ。」
クマもそれなりに驚いてんな。
「まぁ、運がよかったのと秘策が嵌ったからな。」
「運かぁ。その運がよくて1匹なんだがな。」
「そんなもんさ。あとゴブリンの討伐と薬草・しびれ草・どく草の採取もあるから頼む。」
「あぁ、もういいわ。全部出してくれ。」
アイテムボックスから採取品も含めてすべて出す。
「お、アイテムボックスか。便利だよな。解体もされてて、数もけっこうあるな。査定するから待ってろ。」
しばらく周りの人たちを観察しながら待ってるとクマが帰ってきた。
「査定終わったぞ。エスケープラビットの毛皮が銀貨8枚×5枚、ゴブリン10匹で銀貨1枚、薬草・痺れ草・毒草がそれぞれ30束で銀貨1枚で合計銀貨42枚だ。」
やば、1日で約42万稼いでしまった。
これは良い稼ぎしてんなって絡まれるパターンか?
なんか対応しないと周りからのやっかみがめんどうそうだ。
「ありがと。コレは幸運のおすそ分けってことでここにいる人たちに飲み物でも飲んでくれ。」
そういって銀貨7枚をクマに渡した。
「必要ないと思うが、分かった。ありがたくいただくわ。」
「みんな、きょうはソラの奢りだから飲みものはタダだ!」
「「「「「おお!!」」」」
これでちょっとはやっかみがなくなればいいけどな。
ん、いや逆にみんなに名前を覚えられて注目されるのか。
正解の行動が分からん。
もうやってしまったし気にしない気にしない
ギルドにいた人みんなに奢ったらみんなからお礼を言われた。
オレの稼ぎにやっかまれたら厄介と思って奢ったのになんかごめんなさい。
もしかしてここの人たちってやっかみとかしないのかな。
ギルドでの用事も終わわり宿に帰えって来た。
「エリナさん。戻りました。」
やっぱ美人に挨拶は基本ですよね。
「アラ、ソラさんお帰りなさい。」
ふっふっふ、エリナさんの好感度をあげるための秘策があるのだ。
「今日の狩りで肉がたくさん手に入ったのでこの肉で料理してもらえませんか?」
「おお、ソラにしては良い考えだな!」
「ブヒブヒ。」(とても主とは思えない良い考えだ)
この2匹はもう少し主を敬うべきだよな。
「ふふふ、ええ、もちろんいいですよ。」
「それじゃ肉はどこに出しましょうか?」
「それじゃ、こちらに着いて来てもらえますか。」
「分かりました。」
オレが今まで知らない未知の領域にエリナさんに付いて行く。
連れてこられたのはどうやら調理場のようだ。
エナちゃんがまたまた背中が寒くなる笑顔で迎えてくれた。
「お母さんどうしたの?」
「エナ、ソラさんが持ち込みのお肉を調理してほしいらしいのよ。」
「へぇ~、そうなんですかソラさん。」
やはりエナちゃんの目が笑ってない。
しかしこの程度では怯まない。《冷静》さん《ポーカーフェイス》さんお願いします。
「ええ、エリナさんの料理はとてもおいしいので是非にとお願いしたんです。ああ、ここに出しますね。」
調理台の上にエスケープラビットとブラックボアの肉の塊をだした。
「まぁ、こんなにたくさん。このお肉エスケープラビットとブラックボアですね。」
「さすがエリナさん。よく分かりますね。オレが持っていても仕方ないので余ったら自由に使ってください。」
「ダメですよ。これらは少なく見ても銀貨10枚以上の価値がありますから。」
あ、思ってたより高い。
エリナさんに受け取ってもらえないかも。
「え~。」
あれ~、エナちゃんが残念そうだ。
これはもしかしていけるか。
「エナ!」
「まぁまぁ、エリナさん。オレが持ってても腐るだけですし、それならエリナさんやエナちゃん、他のお客さんに食べてもらったほうがいいです。」
「お母さん、腐ったらソラさんも処分するの大変だよ。」
「はぁ、ソラさんがそこまでおっしゃってくださるなら頂きましょうか。」
「やったー。」
エリナさんの好感度をあげるつもりがエナちゃんの好感度が上がった気がする。
ゴブリンの討伐証と魔石を回収して日が沈むまえに街に着いた。
「パッシーは役立たずだと思ってたけど、戦闘でも十分戦えるな。」
「あのブレスはけっこう威力があったぞ。」
「ブヒブヒ。」(戦うのは好きじゃない。)
「パッシーそんなこと言ってもいいのか。働かざるもの食うべからずだ。パッシーのメシはランクダウンだな。」
「『ビシ』ブヒブヒ」(主メシのためなら火の中水の中。)
飛びながら前足で敬礼とは器用なヤツだ。
「まぁ、理由はなんでも良いけど、しっかり頑張ってくれよ。」
そんな話をしているうちにギルドに着いている。
相も変わらずクマのおっさんの前には誰も並んでいない。
クマはオレを見るなり手招きしてくる。
よっぽど暇で仕方ないらしいがそれなら《威圧》なんかで選別しなければいいのに。
気づいてないフリをしつつ目線を向けないように気をつける。
「ソラ、あのクマのおっさんのとこに行ったほうがいいじゃないか。すっげぇこっちに手を振ってるぞ。」
「ブヒブヒ。」(あんまり無視すると可哀相だぞ。)
「オレは今日こそ美人受付嬢のお話するんだ。だからクマが暇でもクマの相手をしている暇はない」
「そう言っても結局無理やり連れて行かれるだけじゃねぇか?」
「ぐ、確かに。それでまた注目されるのはイヤだな・・・。諦めるか。かわりに宿に戻ったらエリナさんに癒してもらおう。」
「エリナさんが癒してるんじゃなくて、ソラが勝手に癒されてるだけだぞ。」
「ブヒブヒ」(うんうん。)
この2匹は分かってないな。
エリナさんが意識せずともエリナさんが存在するだけで周りを癒しているということを。
「おっさん、依頼の完了報告だ。」
クマのおっさんがニコニコしてやがるキモいぞ。
「おう、帰ったか。で一匹は狩れたか?」
ん~、そんなにエスケープラビットを狩るのは難しいのか。
5匹狩ったとなったら目立つか。
いや、おっさんのせいで今更か、金も必要だし気にせずいこう。
「運がよかったのか5匹も狩れたぞ。」
「おいおい、マジか。大丈夫とは思ったが5匹とは高ランクのヤツならともかく低ランクのヤツはエスケープラビットを見つけるのも一苦労なんだぞ。」
クマもそれなりに驚いてんな。
「まぁ、運がよかったのと秘策が嵌ったからな。」
「運かぁ。その運がよくて1匹なんだがな。」
「そんなもんさ。あとゴブリンの討伐と薬草・しびれ草・どく草の採取もあるから頼む。」
「あぁ、もういいわ。全部出してくれ。」
アイテムボックスから採取品も含めてすべて出す。
「お、アイテムボックスか。便利だよな。解体もされてて、数もけっこうあるな。査定するから待ってろ。」
しばらく周りの人たちを観察しながら待ってるとクマが帰ってきた。
「査定終わったぞ。エスケープラビットの毛皮が銀貨8枚×5枚、ゴブリン10匹で銀貨1枚、薬草・痺れ草・毒草がそれぞれ30束で銀貨1枚で合計銀貨42枚だ。」
やば、1日で約42万稼いでしまった。
これは良い稼ぎしてんなって絡まれるパターンか?
なんか対応しないと周りからのやっかみがめんどうそうだ。
「ありがと。コレは幸運のおすそ分けってことでここにいる人たちに飲み物でも飲んでくれ。」
そういって銀貨7枚をクマに渡した。
「必要ないと思うが、分かった。ありがたくいただくわ。」
「みんな、きょうはソラの奢りだから飲みものはタダだ!」
「「「「「おお!!」」」」
これでちょっとはやっかみがなくなればいいけどな。
ん、いや逆にみんなに名前を覚えられて注目されるのか。
正解の行動が分からん。
もうやってしまったし気にしない気にしない
ギルドにいた人みんなに奢ったらみんなからお礼を言われた。
オレの稼ぎにやっかまれたら厄介と思って奢ったのになんかごめんなさい。
もしかしてここの人たちってやっかみとかしないのかな。
ギルドでの用事も終わわり宿に帰えって来た。
「エリナさん。戻りました。」
やっぱ美人に挨拶は基本ですよね。
「アラ、ソラさんお帰りなさい。」
ふっふっふ、エリナさんの好感度をあげるための秘策があるのだ。
「今日の狩りで肉がたくさん手に入ったのでこの肉で料理してもらえませんか?」
「おお、ソラにしては良い考えだな!」
「ブヒブヒ。」(とても主とは思えない良い考えだ)
この2匹はもう少し主を敬うべきだよな。
「ふふふ、ええ、もちろんいいですよ。」
「それじゃ肉はどこに出しましょうか?」
「それじゃ、こちらに着いて来てもらえますか。」
「分かりました。」
オレが今まで知らない未知の領域にエリナさんに付いて行く。
連れてこられたのはどうやら調理場のようだ。
エナちゃんがまたまた背中が寒くなる笑顔で迎えてくれた。
「お母さんどうしたの?」
「エナ、ソラさんが持ち込みのお肉を調理してほしいらしいのよ。」
「へぇ~、そうなんですかソラさん。」
やはりエナちゃんの目が笑ってない。
しかしこの程度では怯まない。《冷静》さん《ポーカーフェイス》さんお願いします。
「ええ、エリナさんの料理はとてもおいしいので是非にとお願いしたんです。ああ、ここに出しますね。」
調理台の上にエスケープラビットとブラックボアの肉の塊をだした。
「まぁ、こんなにたくさん。このお肉エスケープラビットとブラックボアですね。」
「さすがエリナさん。よく分かりますね。オレが持っていても仕方ないので余ったら自由に使ってください。」
「ダメですよ。これらは少なく見ても銀貨10枚以上の価値がありますから。」
あ、思ってたより高い。
エリナさんに受け取ってもらえないかも。
「え~。」
あれ~、エナちゃんが残念そうだ。
これはもしかしていけるか。
「エナ!」
「まぁまぁ、エリナさん。オレが持ってても腐るだけですし、それならエリナさんやエナちゃん、他のお客さんに食べてもらったほうがいいです。」
「お母さん、腐ったらソラさんも処分するの大変だよ。」
「はぁ、ソラさんがそこまでおっしゃってくださるなら頂きましょうか。」
「やったー。」
エリナさんの好感度をあげるつもりがエナちゃんの好感度が上がった気がする。
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