ようよう白くなりゆく

番外２ うつくしきもの ～シュン

　コンビニ飯をそれなりに自分好みに加工しちゃえるとこ。
　オレが作った料理でふにゃんって顔を緩めるとこ。
　宙に何かを書いて考えをまとめているとこ。
　寝起き、ぼーっとしちゃっててしっかり目が覚めるまで時間がかかるとこ。
　洗濯を畳んで片付けて、達成感に浸っているとこ。
　考え事するときに固まって宙を眺めているとこ。
　かわいいなあってオレのこと思ってくれてるのが丸わかりなとこ。
　びっくりしてる時にびっくりした顔で、いつもと同じように行動するとこ。
　気がついたらベッドに入って丸まって眠っているとこ。
　こっちの気も知らないで無防備にさらされた背中。
　週末に仕事用のカバンを目につかないとこに押し込んじゃうとこ。

　二人で暮らすようになって見せてくれるようになった、いっくんのかわいいとこ。
　大人ないっくんもたくさん見せられて悔しいことも多いけど、だけどやっぱり、いっくんはかわいい。

「大丈夫？」
「うん……このまま寝たら、明日には下がる」

　熱で潤んだ瞳。
　辛そうで可哀想なのにセクシーな吐息。
　一人で寝込まずに、オレに頼ってくれるようになったのは嬉しい。
　ほら、また一つ、可愛いところ見つけた。
　熱がある時だけだけど、寝入りばなにオレの手にすり寄ってくれるとこ。