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39_最終話
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「よかったな、アイビス」
「ええ!」
王城からの帰り道、馬車で隣同士に座ったアイビスとヴェルナーの表情は明るい。
ジェームズから褒美を問われ、アイビスは学園の授業に護身術を取り入れることを提言した。しばし考え込んだジェームズであるが、此度の事件を重く捉えていることもあり、男性のみならず女性も身を守る術を知っておくべきだと頷いてくれた。
ただ、準備に時間を要するため、早くて来年の春から試験的に実施する運びとなりそうだ。
「すぐに世間の意識が変わるとは思っていないけど、女性や子供が武術に触れる風習が少しずつ浸透していくといいわね」
「ああ、そうだな。アイビス先生も忙しくなるな」
ククッと喉を鳴らして茶化してくるヴェルナーを肘で小突いて、アイビスも笑う。
「もう、先生はやめてよ」
ジェームズは、護身術を取り入れる暁には、アイビスを指導者にと提言してくれた。
アイビスの夢の実現がグッと近づいた瞬間だった。
「あなたも長期休暇をいただけることになったし、本格的に計画が進む前にゆっくりしたいわね」
ヴェルナーは、褒美として二週間の休暇を申し出た。
ジェームズは二つ返事で承諾してくれたが、その隣に座っていたルーズベルトが青い顔をしていた。
「ルーには悪いが、ずっと気を張り詰めていたからな。しばらく羽を伸ばさせてもらうとするよ」
「物凄い顔してたわよね。あなたがいないと仕事が山積みになるんじゃない?」
「大丈夫だ。俺以外にも優秀な文官はたくさんいる。それより、折角の休暇だ。この機に新婚旅行に行かないか?」
「え……新婚旅行!?」
ヴェルナーは優しい笑みと共に、そっとアイビスの手に自らの手を添える。それだけでドキドキとアイビスの心臓は簡単に早鐘を打ってしまう。
「ああ。結婚してから随分と経つが、まだだっただろう?その、アイビスと気持ちが通ったら、と思っていたんだが……ここ最近は色々あって落ち着かなかったしな。どうだ?」
控えめに、探るような眼差しで問われるが、アイビスの答えは決まっている。
「そんなの……行くに決まってるじゃない。嬉しい」
こてん、とヴェルナーの肩に頭を乗せれば、頭上から吐息が漏れる音がした。そっと肩を抱き寄せられてぴとりと身体が密着する。
「そうと決まれば早速行き先を決めないとな。休暇に入る前に溜まっている仕事を片付けなければならないが、宿泊先を決めて、観光の名所や特産物も調べておきたいな。休暇をいただいくのだからルーやジェームズ殿下にも土産を買って…メレナにも何か用意しないと後からうるさそうだ。ああ、まだ何も決まっていないのに楽しくて仕方がない」
「ふふ、私も。道場の稽古の調整をしなくちゃ。門下生のみんなにも贈り物をしたいわね……ねえ、気候がいいところに行きたいわ。海が見えるところなんて素敵」
「そうだな。確か南部に珊瑚や貝の装飾品で有名な港町があったはずだ。あまり遠いと現地でゆっくりする時間が減ってしまうしな。その辺りも加味して色々と調べてみよう」
「ありがとう。ヴェルとならどこへでだって楽しいと思うけれど、こうして一緒に行き先を決めるのもワクワクするわね」
二人は屋敷に着くまで、新婚旅行の話題に花を咲かせた。
◇◇◇
事件の事後処理もあり、ヴェルナーが休暇を取れたのはそれから一ヶ月後のこととなった。
この一ヶ月の間に、ロリスタン公爵が別邸に閉じ込めていた少女たちは、王家が斡旋した家の養女として引き取られていった。上位貴族の間には、ロリスタン公爵の一件についての概要が伝えられていたため、少女たちの境遇に同情し、愛情を注ぎたいと名乗りを上げた貴族も少なくはなかったようだ。
第二王子擁立派の筆頭であったロリスタン公爵が失墜したことにより、その派閥は自然と霧散していった。派閥の最高権力者が捕らえられたことも大きいが、ジェームズを敵に回す恐ろしさを目の当たりにしたことが決定的な理由だろう。
そうして次の初夏、二十五歳を迎えるその日に、ジェームズが立太子することが決まった。
この国に、ジェームズに反旗を翻そうと画策するものはもういない。第二王子のルーズベルトも、ようやく腰を据えて兄の力になれると息巻いている。
チャーノとティアは、彼女たちの望みによって王城でメイド見習いをしている。
自分達で生きていく力をつけたいのだと、手を取り合い語った彼女たちの表情はキラキラと輝いていた。
ちなみに、事件当日のアイビスの姿を目の当たりにし、二人はアイビスに護身術の指導を受けたいとも嘆願していた。もちろん二つ返事で受け入れたアイビスは、週に一度、登城して彼女たちの指導を受け持つことになった。
回数を重ねるごとに、噂を聞きつけた王城勤務の令嬢や、侍女たちも加わるようになり、随分と賑やかになってきている。
アイビスの道場に通う人数も着実に増えてきている。
アイビスの毎日がより一層充実したものとなっており、その忙しさに幸せを噛み締める。
もうアイビスを「ガサツだ」「野蛮だ」「女らしくない」と揶揄する声は聞こえてこない。
陰では未だにそう噂する人はいるのだろうが、アイビスは気にしない。ヴェルナーを始め、アイビスの生き方を認め、応援してくれる人が数えられないほどできたのだから。
◇◇◇
新婚旅行を三日後に控えた夜、アイビスはサラに頼んで入念に肌と髪の手入れをしてもらっていた。
どこか覚悟決めたようなアイビスの表情を見たサラは、含み笑いを浮かべながらも要望通りに艶やかに仕上げてくれた。
静かにお辞儀をしてサラが部屋から出ていった後、アイビスはベッドサイドの引き出しをそっと開けた。
そこには、アイビスとヴェルナーの私室を繋ぐ鍵が大事に収納されている。
この一ヶ月の間、何度もこの引き出しを開けては閉じてを繰り返した。
ヴェルナーは相変わらず毎日アイビスに甘いひと時を与えてくれる。けれども、約束通りキス以上のことはしてこない。
アイビスはヴェルナーを愛している。
――あとは、アイビスが覚悟を決めるだけ。
すーはーと深く息を吸い、意を決して引き出しから鍵を取り出した。僅かに手が震えてしまう。
静かに扉の前に立ち、鍵を鍵穴に入れてゆっくりと回す。僅かな引っ掛かりを感じて力を込めると、カチャリと開錠を知らせる音がした。
静かな部屋で、ドクンドクンと自らの心臓の音だけが耳の奥に響く。
ゆっくりとドアノブに手を伸ばし、扉を開けて顔を上げると、ベッドに腰掛けて本を読んでいたらしいヴェルナーがポカンと呆けた顔をしてこちらを見ていた。
「アイビス……?」
掠れた声を発したヴェルナーの手から、バサリと本が落ちた。
驚いた顔のまま、焦ったようにアイビスの元に駆け寄ってきたヴェルナーは、アイビスの様子を確認するように視線を巡らせた。
アイビスは茶器を持っているわけでも、お菓子を持っているわけでも、はたまたワインのボトルやグラスを持っているわけでもない。
その手に握られているのは二人の部屋を繋ぐ鍵だけである。
「えっと、鍵を返しに来たの」
「は……?」
「もう、私には要らないから」
覚悟を決めたはずが、どうしても羞恥心と緊張から声が震えてしまった。鍵を差し出す手まで震える始末だ。
激しく瞳を泳がせるヴェルナーの様子から、この鍵を渡した日のことはしっかりと覚えているらしい。
『いつかその身一つでこの扉を通って俺の元に来た時は、俺の理性はいよいよぶっ飛んでしまうだろうから覚悟しておくことだ』
それに、気持ちを初めて伝えた日にも――
『……心の準備ができたら、あの扉を開けてヴェルに会いに行くわ』
『いつかアイビスが扉を開けた日は、今度こそ遠慮なんてしない。思う存分愛し尽くすから覚悟しておくんだな』
もちろんアイビスだって忘れてはいない。
忘れてはいないからこそ、こうして身体一つでやって来たのだ。
その意味は、きっと、ヴェルナーにも伝わっている。
「――っ!」
ヴェルナーはアイビスの腕を引いて腕の中に抱きすくめると、激しく口付けた。アイビスもその背に手を回して懸命に彼の愛に応える。
唇を重ねたまま、ヴェルナーは器用にアイビスを抱き上げると、真っ直ぐベッドに向かっていく。
チャリン、と鍵が床に落ちてしまったが、きっとこの鍵が再び使われる日はこないだろう。
アイビスは背中をベッドに沈み込ませ、ヴェルナーが与える甘くもどかしい刺激に身を委ねた。
ヴェルナーの甘い提案に乗って結婚してから、アイビスの人生は変わった。
護身術の道場さえ続けられればそれでいいと、自分の生き方や考え、そして夢を理解してくれる人を求めてお見合いを続けた日々が、遠い日のことのように感じる。
アイビスは愛し、愛される喜びを知った。
結婚とは、相手を理解し尊重し、愛を重ねていくことなのだと、そう思うようになった。
「っ、ヴェル……好きよ。愛しているわ」
「アイビー…俺も愛している。これまでもこれからもずっと」
「ふふ、嬉しい。えと、は、初めてだから手加減してよね」
「……善処するが確約はできない」
「ええっ!?んんんっ」
アイビスの心も身体も、幸せに満ちていた。
【 完 】
「ええ!」
王城からの帰り道、馬車で隣同士に座ったアイビスとヴェルナーの表情は明るい。
ジェームズから褒美を問われ、アイビスは学園の授業に護身術を取り入れることを提言した。しばし考え込んだジェームズであるが、此度の事件を重く捉えていることもあり、男性のみならず女性も身を守る術を知っておくべきだと頷いてくれた。
ただ、準備に時間を要するため、早くて来年の春から試験的に実施する運びとなりそうだ。
「すぐに世間の意識が変わるとは思っていないけど、女性や子供が武術に触れる風習が少しずつ浸透していくといいわね」
「ああ、そうだな。アイビス先生も忙しくなるな」
ククッと喉を鳴らして茶化してくるヴェルナーを肘で小突いて、アイビスも笑う。
「もう、先生はやめてよ」
ジェームズは、護身術を取り入れる暁には、アイビスを指導者にと提言してくれた。
アイビスの夢の実現がグッと近づいた瞬間だった。
「あなたも長期休暇をいただけることになったし、本格的に計画が進む前にゆっくりしたいわね」
ヴェルナーは、褒美として二週間の休暇を申し出た。
ジェームズは二つ返事で承諾してくれたが、その隣に座っていたルーズベルトが青い顔をしていた。
「ルーには悪いが、ずっと気を張り詰めていたからな。しばらく羽を伸ばさせてもらうとするよ」
「物凄い顔してたわよね。あなたがいないと仕事が山積みになるんじゃない?」
「大丈夫だ。俺以外にも優秀な文官はたくさんいる。それより、折角の休暇だ。この機に新婚旅行に行かないか?」
「え……新婚旅行!?」
ヴェルナーは優しい笑みと共に、そっとアイビスの手に自らの手を添える。それだけでドキドキとアイビスの心臓は簡単に早鐘を打ってしまう。
「ああ。結婚してから随分と経つが、まだだっただろう?その、アイビスと気持ちが通ったら、と思っていたんだが……ここ最近は色々あって落ち着かなかったしな。どうだ?」
控えめに、探るような眼差しで問われるが、アイビスの答えは決まっている。
「そんなの……行くに決まってるじゃない。嬉しい」
こてん、とヴェルナーの肩に頭を乗せれば、頭上から吐息が漏れる音がした。そっと肩を抱き寄せられてぴとりと身体が密着する。
「そうと決まれば早速行き先を決めないとな。休暇に入る前に溜まっている仕事を片付けなければならないが、宿泊先を決めて、観光の名所や特産物も調べておきたいな。休暇をいただいくのだからルーやジェームズ殿下にも土産を買って…メレナにも何か用意しないと後からうるさそうだ。ああ、まだ何も決まっていないのに楽しくて仕方がない」
「ふふ、私も。道場の稽古の調整をしなくちゃ。門下生のみんなにも贈り物をしたいわね……ねえ、気候がいいところに行きたいわ。海が見えるところなんて素敵」
「そうだな。確か南部に珊瑚や貝の装飾品で有名な港町があったはずだ。あまり遠いと現地でゆっくりする時間が減ってしまうしな。その辺りも加味して色々と調べてみよう」
「ありがとう。ヴェルとならどこへでだって楽しいと思うけれど、こうして一緒に行き先を決めるのもワクワクするわね」
二人は屋敷に着くまで、新婚旅行の話題に花を咲かせた。
◇◇◇
事件の事後処理もあり、ヴェルナーが休暇を取れたのはそれから一ヶ月後のこととなった。
この一ヶ月の間に、ロリスタン公爵が別邸に閉じ込めていた少女たちは、王家が斡旋した家の養女として引き取られていった。上位貴族の間には、ロリスタン公爵の一件についての概要が伝えられていたため、少女たちの境遇に同情し、愛情を注ぎたいと名乗りを上げた貴族も少なくはなかったようだ。
第二王子擁立派の筆頭であったロリスタン公爵が失墜したことにより、その派閥は自然と霧散していった。派閥の最高権力者が捕らえられたことも大きいが、ジェームズを敵に回す恐ろしさを目の当たりにしたことが決定的な理由だろう。
そうして次の初夏、二十五歳を迎えるその日に、ジェームズが立太子することが決まった。
この国に、ジェームズに反旗を翻そうと画策するものはもういない。第二王子のルーズベルトも、ようやく腰を据えて兄の力になれると息巻いている。
チャーノとティアは、彼女たちの望みによって王城でメイド見習いをしている。
自分達で生きていく力をつけたいのだと、手を取り合い語った彼女たちの表情はキラキラと輝いていた。
ちなみに、事件当日のアイビスの姿を目の当たりにし、二人はアイビスに護身術の指導を受けたいとも嘆願していた。もちろん二つ返事で受け入れたアイビスは、週に一度、登城して彼女たちの指導を受け持つことになった。
回数を重ねるごとに、噂を聞きつけた王城勤務の令嬢や、侍女たちも加わるようになり、随分と賑やかになってきている。
アイビスの道場に通う人数も着実に増えてきている。
アイビスの毎日がより一層充実したものとなっており、その忙しさに幸せを噛み締める。
もうアイビスを「ガサツだ」「野蛮だ」「女らしくない」と揶揄する声は聞こえてこない。
陰では未だにそう噂する人はいるのだろうが、アイビスは気にしない。ヴェルナーを始め、アイビスの生き方を認め、応援してくれる人が数えられないほどできたのだから。
◇◇◇
新婚旅行を三日後に控えた夜、アイビスはサラに頼んで入念に肌と髪の手入れをしてもらっていた。
どこか覚悟決めたようなアイビスの表情を見たサラは、含み笑いを浮かべながらも要望通りに艶やかに仕上げてくれた。
静かにお辞儀をしてサラが部屋から出ていった後、アイビスはベッドサイドの引き出しをそっと開けた。
そこには、アイビスとヴェルナーの私室を繋ぐ鍵が大事に収納されている。
この一ヶ月の間、何度もこの引き出しを開けては閉じてを繰り返した。
ヴェルナーは相変わらず毎日アイビスに甘いひと時を与えてくれる。けれども、約束通りキス以上のことはしてこない。
アイビスはヴェルナーを愛している。
――あとは、アイビスが覚悟を決めるだけ。
すーはーと深く息を吸い、意を決して引き出しから鍵を取り出した。僅かに手が震えてしまう。
静かに扉の前に立ち、鍵を鍵穴に入れてゆっくりと回す。僅かな引っ掛かりを感じて力を込めると、カチャリと開錠を知らせる音がした。
静かな部屋で、ドクンドクンと自らの心臓の音だけが耳の奥に響く。
ゆっくりとドアノブに手を伸ばし、扉を開けて顔を上げると、ベッドに腰掛けて本を読んでいたらしいヴェルナーがポカンと呆けた顔をしてこちらを見ていた。
「アイビス……?」
掠れた声を発したヴェルナーの手から、バサリと本が落ちた。
驚いた顔のまま、焦ったようにアイビスの元に駆け寄ってきたヴェルナーは、アイビスの様子を確認するように視線を巡らせた。
アイビスは茶器を持っているわけでも、お菓子を持っているわけでも、はたまたワインのボトルやグラスを持っているわけでもない。
その手に握られているのは二人の部屋を繋ぐ鍵だけである。
「えっと、鍵を返しに来たの」
「は……?」
「もう、私には要らないから」
覚悟を決めたはずが、どうしても羞恥心と緊張から声が震えてしまった。鍵を差し出す手まで震える始末だ。
激しく瞳を泳がせるヴェルナーの様子から、この鍵を渡した日のことはしっかりと覚えているらしい。
『いつかその身一つでこの扉を通って俺の元に来た時は、俺の理性はいよいよぶっ飛んでしまうだろうから覚悟しておくことだ』
それに、気持ちを初めて伝えた日にも――
『……心の準備ができたら、あの扉を開けてヴェルに会いに行くわ』
『いつかアイビスが扉を開けた日は、今度こそ遠慮なんてしない。思う存分愛し尽くすから覚悟しておくんだな』
もちろんアイビスだって忘れてはいない。
忘れてはいないからこそ、こうして身体一つでやって来たのだ。
その意味は、きっと、ヴェルナーにも伝わっている。
「――っ!」
ヴェルナーはアイビスの腕を引いて腕の中に抱きすくめると、激しく口付けた。アイビスもその背に手を回して懸命に彼の愛に応える。
唇を重ねたまま、ヴェルナーは器用にアイビスを抱き上げると、真っ直ぐベッドに向かっていく。
チャリン、と鍵が床に落ちてしまったが、きっとこの鍵が再び使われる日はこないだろう。
アイビスは背中をベッドに沈み込ませ、ヴェルナーが与える甘くもどかしい刺激に身を委ねた。
ヴェルナーの甘い提案に乗って結婚してから、アイビスの人生は変わった。
護身術の道場さえ続けられればそれでいいと、自分の生き方や考え、そして夢を理解してくれる人を求めてお見合いを続けた日々が、遠い日のことのように感じる。
アイビスは愛し、愛される喜びを知った。
結婚とは、相手を理解し尊重し、愛を重ねていくことなのだと、そう思うようになった。
「っ、ヴェル……好きよ。愛しているわ」
「アイビー…俺も愛している。これまでもこれからもずっと」
「ふふ、嬉しい。えと、は、初めてだから手加減してよね」
「……善処するが確約はできない」
「ええっ!?んんんっ」
アイビスの心も身体も、幸せに満ちていた。
【 完 】
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