欠陥

八代 徹

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後天的過失

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 よかった。まだ目は見える。

 気がついたらベッドで横になっていた。視界がすごくぼやけている。
 やがて誰かがやってきた。誰か分からない。白い服を着ているみたいだ。

「お子さんの右目ですが、長時間光に当てられた影響で……」

 なんだろう。私に話しかけているわけではなさそうだ。
 遠くからすすり泣くような声が聞こえる。この声は、お母さんかも。

「ですから、残された……」

 聞き取りづらい。ああ、意識が朦朧としてきた。

● ● ●

 一週間後、退院してからお母さんに聞かされた。

 私の右目は、だんだんと見えなくなるらしい。

 もって三ヶ月、それ以降は完全に何も見えなくなるんだとか。すごく特殊な例らしく、今の医療ではどうにもならないらしい。
 その話を聞いて、驚いた。私はどうなるんだろう。

 やがて学校に行くことになった。私にライトを当てた女子たちは、クラスからいなくなっていた。
 先生に話を聞いてみると、どうやら別の学校へ転校したらしい。もう一度、会って話をしたい。

 私の右目が見えなくなることを知ったクラスの皆は、急に優しくなった。
 今まで散々『欠陥品』と言われてきたのに、今では誰もそんなことを言わなくなっていた。

 でもそんなのはおかしい。私は確かに、欠陥品となったのだから。
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