「親友の兄と結婚したら、親友に夫を取られました。離婚します」

柴田はつみ

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「研修へ行く日」 19

研修へ向かう朝、エルミラはいつもより早く目を覚ました。

窓の外はまだ薄明るく、庭の芝生には朝露が残っていた。屋敷の中は静かだったが、遠くの方で使用人たちが動き始める気配がある。今日は研究所の滞在研修へ出発する日だった。

十日間、王立植物研究所の宿舎で過ごす。

その間、エルミラはレーヴェン家の奥様ではなく、外部協力員候補として扱われる。研究所の規定に従い、決められた日程で講義を受け、北方薬草の管理を学び、記録を提出する。

それは、エルミラが望んだ道だった。

けれど今朝、支度をしながら胸の奥にあったのは、喜びだけではなかった。

机の上には、荷造りを終えた小さな鞄がある。研究ノート、筆記具、温室の記録の写し、カリナが作ってくれた棚札の見本、そしてシオンが描いた温室改修図の控え。

離婚するために荷物をまとめるのとは、少し違う。

けれど、屋敷を出る準備であることに変わりはなかった。

リナが部屋に入ってきて、丁寧に頭を下げた。

「奥様、お支度を始めてもよろしいでしょうか」

「お願いします」

今日のドレスは、淡い灰青色の外出着にした。研究所で動きやすいように裾は広がりすぎず、袖も邪魔にならない形を選んでいる。髪もきつく飾らず、低い位置でまとめた。

鏡の中の自分は、三年前にこの屋敷へ嫁いできた日の自分とは違って見えた。

あの日のエルミラは、親友の兄と結婚することに少しだけ希望を抱いていた。夫婦として大切にされる未来を、どこかで信じていた。

その希望は三年の間に少しずつ削られ、離婚を決める頃には、もう自分の中に残っていないと思っていた。

けれど今は、また別のものが胸にある。

研究者として外へ出る期待。

この屋敷に戻るかもしれない迷い。

シオンが変わろうとしていることへの戸惑い。

カリナと親友に戻れるかもしれない、かすかな願い。

その全部が重なって、簡単に名前をつけられない感情になっていた。

「奥様」

リナが鏡越しに声をかけた。

「旦那様が玄関広間でお待ちです」

「もう?」

「はい。今朝は馬車の確認を五度、護衛への説明を三度、荷物の位置確認を四度なさっていました」

エルミラは思わずリナを見た。

「昨日より増えていますね」

「はい。ですが、奥様に同行したいとは一度もおっしゃいませんでした」

リナの声は、少しだけやわらかかった。

エルミラは鏡の中の自分へ視線を戻した。

シオンは約束を守っている。

止めたいはずなのに、止めない。

同行したいはずなのに、屋敷で待つ。

そのことが、エルミラの胸を静かに揺らした。

玄関広間へ向かう途中、エルミラは温室の方角へ目を向けた。

この半月で、温室は少し変わった。

低温区画の準備はまだ完全ではないが、水場の確認は終わり、棚の一部は高さが調整され、記録机の周りには新しい資料棚が置かれている。カリナが作った棚札は思ったより見やすく、リナが選んだ布は標本を包むのにちょうどよかった。

シオンは毎朝温室に来た。

仕事の前に図面を見直し、管理人と話し、庭師に確認し、エルミラの意見を聞いた。

最初は焦りが強かった。

エルミラを引き止めたいという気持ちが、どの言葉にもにじんでいた。

けれど日を重ねるうちに、シオンは少しずつ変わった。自分の不安を押しつけるのではなく、エルミラが使いやすい場所にすることを先に考えるようになった。

その変化を、エルミラは見ていた。

見ないふりは、もうできなかった。

玄関広間には、シオンとカリナが並んで立っていた。

シオンは濃紺の上着を着ていたが、今日は外へ出る装いではなかった。屋敷に残るための服装だ。顔は整っているのに、目元だけが少し疲れている。

カリナは白に近い薄桃色のドレスを着ていた。手には小さな包みを持っている。おそらく、昨日から何度も焼き直していた果実の菓子だ。

「おはようございます」

エルミラが声をかけると、シオンはすぐに顔を上げた。

「おはようございます、エルミラさん」

カリナも一歩前に出た。

「おはよう、エルミラ。今日のドレス、すごく似合ってる」

「ありがとうございます」

「研究所の人たち、きっとエルミラのことをちゃんと見るよ。奥様としてじゃなくて、研究者として」

カリナはそう言ってから、少し照れたように包みを差し出した。

「これ、持っていって。甘すぎない果実の焼き菓子。何度も作ったから、昨日よりはおいしいと思う」

エルミラは包みを受け取った。

布越しに、まだほんの少し温かさが残っている。

「ありがとうございます。研究所でいただきます」

「無理に褒めなくていいからね。おいしくなかったら、帰ってきてから言って。直すから」

「では、きちんと感想を伝えます」

カリナは嬉しそうに笑った。

その笑顔を見て、エルミラは胸の奥が少し痛くなった。

この半月、カリナも変わった。

まだ時々、シオンの方へ手を伸ばしかけることはあった。けれど、そのたびに自分で止めた。苦しそうな顔をする日もあったが、シオンにすがるのではなく、エルミラに正直に言葉を向けるようになった。

「今日は寂しい」と言った日もある。

「エルミラが研究所へ行くの、まだ少し嫌」と言った日もある。

でも、行かないでとは言わなかった。

その我慢が、カリナにとってどれだけ大きいものか、エルミラにはわかっていた。

シオンが一歩前に出た。

「荷物は馬車に積ませました。研究所までの護衛は一人だけです。約束通り、研究所の中までは入りません」

「ありがとうございます」

「御者には、無理に急がないよう伝えています。道中で気分が悪くなったら、すぐ休ませてください」

「はい」

「研究所に着いたら、受付で所長宛ての書状を渡せばいいはずです。アレクシス・ヴァールが迎えに出ると聞いていますが、万一いなければ——」

「シオン様」

エルミラが呼ぶと、シオンは言葉を止めた。

「大丈夫です」

シオンは少しだけ困った顔をした。

「わかっています。ただ、言っておかないと落ち着かなくて」

「心配してくださっているのですね」

「はい」

以前なら、シオンの心配はエルミラに届かなかった。

カリナを優先し、エルミラを後回しにし、それでも何も言わないまま過ぎていった。

けれど今のシオンは違う。

心配だと言う。

不安だと言う。

引き止めたいけれど、止めないと言う。

その変化が嬉しいと思う自分を、エルミラはもう否定できなかった。

「シオン様」

「はい」

「温室をお願いします」

シオンの表情が変わった。

「はい。必ず整えておきます」

「無理な工事はしないでください」

「約束します」

「カリナの意見も聞いてください」

「ええ」

「それから、私が戻ったら、記録机の位置を一緒に確認してください」

シオンは一瞬だけ息を止めた。

戻ったら。

エルミラがその言葉を口にしたことに、気づいたのだろう。

カリナも同じように顔を上げた。

エルミラは自分でも、胸が少し熱くなった。

「研修が終わったら、一度戻ります」

シオンはゆっくり頷いた。

「待っています」

カリナが両手で口元を押さえた。

「泣きそう」

「カリナ」

「泣かない。今日は泣かないって決めたから」

カリナは上を向いて、息を整えてからエルミラを見た。

「行ってらっしゃい、エルミラ」

その声は震えていた。

けれど、しっかり届いた。

エルミラはカリナの手を取った。

「行ってきます」

「帰ってきたら、お菓子用意しておくね」

「楽しみにしています」

「絶対だよ」

「はい」

シオンが玄関扉の前で、静かに言った。

「行ってらっしゃい、エルミラさん」

エルミラは彼を見た。

「行ってきます、シオン様」

シオンは手を伸ばしかけて、止めた。

抱きしめたいと思ったのかもしれない。

手を握りたいと思ったのかもしれない。

けれど、今この場でそれをするのが正しいか迷ったのだろう。

エルミラは少し考えてから、自分の方から右手を差し出した。

シオンは驚いた顔をした。

「エルミラさん」

「握手です。研修へ行く前の」

「はい」

シオンはエルミラの手を取った。

その手は温かく、少しだけ力が入っていた。

「どうか、無理をしないでください」

「シオン様も」

「俺が?」

「はい。待つことも、無理をしすぎないでください」

シオンは少しだけ苦笑した。

「難しい注文ですね」

「では、努力してください」

「努力します」

エルミラは手を離した。

そして馬車へ向かった。

御者が扉を開け、エルミラは乗り込んだ。窓の外には、シオンとカリナが並んで立っている。

カリナは手を振っていた。

シオンは手を振らなかった。

けれど、馬車が動き出しても、ずっとエルミラを見ていた。

屋敷の門を出る時、エルミラは窓からレーヴェン家を振り返った。

三年間、出ていきたいと思っていた場所だった。

妻としての居場所がなく、親友に夫を取られたような痛みを抱え、温室だけを自分の場所にしてきた屋敷だった。

それなのに今、遠ざかっていく屋敷を見て、胸が少し寂しくなった。

あの家には、エルミラを待つと言った夫がいる。

帰ってきたら菓子を用意すると言った親友がいる。

まだ許したわけではない。

まだ離婚の答えを変えたわけでもない。

それでも、あの家がただの苦しい場所ではなくなっていることを、エルミラは認めるしかなかった。

馬車は王都へ向かって進んだ。

研究所へ着く頃には、空はすっかり明るくなっていた。

王立植物研究所の白い門の前には、アレクシスが待っていた。

深緑の上着を着て、いつものように落ち着いた姿で立っている。エルミラが馬車から降りると、彼は丁寧に礼をした。

「お待ちしておりました、エルミラ様」

「おはようございます、アレクシス様」

アレクシスはエルミラの後ろを見た。

「今日は本当にお一人で来られたのですね」

「はい。護衛は門の外までです」

「シオン卿は、よく送り出しましたね」

「待っているとおっしゃいました」

アレクシスの表情が少し変わった。

「それは、かなり大きな一歩です」

「私もそう思います」

「寂しいですか」

エルミラはすぐには答えなかった。

アレクシスは待っていた。

からかうような笑みではない。研究者として、そしてエルミラの味方として、答えを待っている顔だった。

エルミラはゆっくり言った。

「少し」

「では、良い出発ですね」

「良い出発?」

「離れることを少し寂しいと思える場所なら、戻るかどうかを自分で選べます。逃げるためだけの出発ではないということです」

エルミラはその言葉を胸に受け止めた。

以前の自分なら、この屋敷から出ることだけを考えていた。

けれど今は違う。

研究所へ行きたい。

自分の道を進みたい。

そして、十日後に屋敷へ戻って、変わったシオンとカリナをもう一度見たい。

その全部が、エルミラの本心だった。

「参りましょう」

アレクシスが言った。

エルミラは頷き、研究所の門をくぐった。

今日から十日間、ここで過ごす。

所長に挨拶し、宿舎へ案内され、研修の日程表を受け取った。

初日は説明と温室見学、二日目から北方薬草の管理実習、三日目には記録提出の方法を学ぶ予定になっている。思った以上に詰まった内容だったが、エルミラは不安よりも期待の方が大きいと感じた。

宿舎の部屋は簡素だった。

小さな寝台、机、椅子、衣装箱。窓の外には研究所の温室棟が見える。レーヴェン家の部屋とは比べものにならないほど質素だが、必要なものは揃っていた。

荷物を置き、机の上に研究ノートを並べる。

その横に、カリナの焼き菓子の包みを置いた。

さらに、温室改修図の控えも置いた。

研究所の部屋なのに、屋敷の温室のことを思い出す。

そのことに、エルミラは少しだけ笑った。

夕方、初日の研修を終えたエルミラは、宿舎の机に向かった。

まだ手紙を書くには早いかもしれない。

けれど、今日のうちに伝えたいことがあった。

まずカリナへ。

『無事に着きました。焼き菓子は甘すぎず、とても食べやすかったです。帰ったら、また作ってください。研究所の温室は広く、北方薬草の区画は想像以上に温度管理が細かいです。棚札の作り方も参考になりそうなので、戻ったら一緒に見直しましょう』

書きながら、カリナが喜ぶ顔が浮かんだ。

次に、シオンへ。

少し迷ってから、エルミラは筆を取った。

『無事に研究所へ着きました。初日は日程説明と温室見学でした。北方薬草の低温区画は、屋敷の温室改修にも参考になりそうです。戻ったら、記録机の位置と棚の高さを一緒に確認したいです。馬車の手配、ありがとうございました』

そこまで書いて、エルミラは手を止めた。

少しだけ考え、最後に一文を足した。

『待っていると言ってくださったことが、今日は心強かったです』

書いた後、胸が少し熱くなった。

今の一文は、書かなくてもよかった。

けれど、書きたかった。

エルミラは手紙を封筒に入れ、宿舎の受付へ預けた。

夜になり、部屋へ戻ると、窓の外の温室に灯りがともっていた。

研究所の温室だ。

レーヴェン家の温室ではない。

それでも、ガラス越しの灯りを見ていると、少しだけ屋敷の温室を思い出した。

シオンは今ごろ、温室の図面を見ているだろうか。

カリナは焼き菓子の次の試作をしているだろうか。

エルミラは寝台の端に腰を下ろし、今日の記録を開いた。

研修一日目。

研究所へ到着。

北方薬草区画を見学。

低温管理の方法について説明を受ける。

そして最後に、少し迷ってから書き足した。

レーヴェン家を離れる時、寂しいと思った。

その一文を見つめ、エルミラは深く息を吐いた。

離婚まで、残り十四日。

研修は始まった。

エルミラは研究所で新しい道を歩き出した。

けれど今日、遠ざかる屋敷を見ながら思ったことも、もうなかったことにはできなかった。

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