43 / 95
視察団
しおりを挟む
ウィステリア領の知名度は上がった。
陸の孤島と言われていたのに、今では国内で1度は訪れたい観光地へ。温泉、本の舞台(一部女子からは聖地)、美容もおしゃれも買い物も食事も楽しめる上、少し行きづらい場所というのは心惹かれる。国内国外問わず使節団がひっきりなしに訪れていた。
「ハリー。約束どおりモリーナ姫が来ます。 おもてなしは任せるよ」
ハリーは他国のそれも第1王子だが、すっかりレイの使い走りだ。本人も嫌がることなくむしろ喜んでいるからいいのだろう。早く国へ帰れと言われるとレイにすがるくらいだ。
「緊張する。どうしよ。足湯に一緒に入りたいなんて言われたら、襲っちゃうかも」
「大丈夫だ。心配ない。家族風呂以外に男女が一緒に入れる足湯はないからな」
ヴィンがハリーの妄想を叩き斬る。
「モリーナ姫は18歳でしょ。お相手もそろそろ決める頃です。頑張って」
一応レイも応援はしてくれるんだ。ハリーは心強く思う。なにかあればゴリ押しで解決してくれる、頼もしいお方なのだ。
美しい湖沼で観光に力を入れているアレス国からの使節団は、モリーナ姫を団長に弟の第2王子ケントも同行していた。
「モリーナ姫ようこそ我が領へ。こちらは姫の案内させていただくクローク国第1王子ハリー様です」
レイがハリーを紹介する。なぜ他国の王子がと怪訝な顔をされるが、レイの笑みにどうしてなどと聞けるはずがない。何か両国で深いつながりがあるのだろう。
「私はこちらの宿泊施設のサービス体験や、温泉めぐりの担当なのです。女性目線で考えられていると伺って、わが国でもとりいれていきたいですわ」
モリーナ姫は清楚で大変可愛らしく、ハリーでなくても惹かれだろう。何でも新鮮に見えるのか、レイが胸元に着けている象徴石<夜明けの空>が可愛い、飾りボタンが可愛いと目を輝かせている。
第2王子ケントは12歳。きちんと挨拶はこなしているが口数は少ない。他国訪問に緊張してるようだった。
「では本日の宿にご案内します」
「楽しみです。よろしくお願いいたします」
レイがハリーと共に、一行を街1番の宿屋へ案内する。
「まあステキ。そう広くはないのに天井が高いせいかしら、解放感がありますね。活けられた花も可愛らしいわ。壁紙も!」
モリーナ姫は見るものすべてに、『可愛い』を連発している。
「警護の者の制服が、その…。あまり強そうに見えませんが…」
「あらとても可愛いじゃない」
淡い藤色に真白な帽子とベルト。剣も目立たないよう鞘は藤色。ケントは王子らしく不測の事態が起きた時が気になるのだろう。頼もしい事だ。
「女性が怖がらないよう、制服は威圧感がしないようにしていますが、腕は確かなものばかりです」
レイがナイフをいきなり投げつけると、警護員は躱して何事もなかったかのように回収していく。ほらねとレイが微笑む。
「あの! 以前からレイモンド様に1度お会いしたかったのです」
ケントがレイの腰にいきなり飛びついてきた。
「うわー。本物の白銀の一閃に会えるなんて! 姉上について来て正解でした」
先ほどとは変わって、年相応になった。
ケントは宿には泊まらずソフィアの屋敷に滞在することになった。レイから離れないので仕方なくだが。
双子たちは自分たちよりも大きく、大人より近いケントを、お兄様ができたみたいと喜んでいる。面白くないのはハリーだった。
「姐さんにくっつきすぎじゃないか」
「レイモンド様は女性ではありません。男の中の男、全騎士の憧れなのですよ」
レイの横を陣取るケントがハリーを睨みつける。
「レイでいいよ。ケントはよくわかってるね。君に剣でもプレゼントしようかな」
「大事にします!!」
「お父様の剣は国1番の刀鍛冶が造っていて、僕のもお願いしているところなのです」
ルーカスも自分の剣ができるのを楽しみにしている。
「俺だってめちゃくちゃ欲しい!」
「ハリーは自分で好きなものを用意できるでしょう。子どもみたいなこと言わないで」
確かに年齢はレイと同じで大人でした。
「明日は騎士団に行こうね」
「はい、よろしくお願いいたします」
「礼儀正しい子は好きだよ。ハリーも見習うといい」
「…俺だって子どもの頃はいい子だった」
うなだれたハリーが自分の定宿に帰った。
***
翌日、ハリーはモリーナ姫を温泉村に案内した。弟王子は気にいらないが、モリーナ姫はやっぱり可愛い。クローク国へ嫁いでくれないかなと、胸をわくわくさせていた。
「こちらです。私は表で見張りをしていますのでごゆっくりお寛ぎください」
「ハリー様がいれば心配ないですね」
頼られて嬉しい。これをきっかけにお付き合いできるかな。ハリーの胸は躍る。
「ここはおとぎの国のようで可愛いわ。いつまでも滞在したいわね」
「姫様、参りましょう」
侍女達と共に足湯施設に入ったモリーナ姫が、昼をすぎ半日たっても出てこなかった。軽食ならでるので心配はないが、俺の存在忘れている?
***
「レイ様、お疲れ様です」
「お疲れ~。後で顔だすからよろしくね」
「やった! 皆に知らせて来ます!」
ケントは騎士団に着くと王子らしく振舞う。堂々として、決してキョロキョロしたり下など向かない。レイに慣れてしまった騎士たちが気軽に挨拶すると、冷たい目で返すだけ。
「普通はそうだよね。私はあまり垣根を作りたくなくて、かなり甘くしていたようだ」
くだけた口調のレイをどうしてかと聞かれたので答えてやるが、真似る気はないようだ。
「訓練に参加してみるかい? 同じ年頃の子もいるよ」
「私はレイ様に鍛えていただきたいのです」
「じゃあ遠慮なくどうぞ」
お手本どおりの素直な剣筋で挑んでくる。レイはここはこうして、ほら試して…と相手をしてやる。ケントは荒く息をあげながらも満足そうだった。
「はぁ。レイ様のご指導を受けられなど…ありがとうございました」
ケントは明日もぜひとせがんだ。
「レイ様は明日ご予定がありますので、騎士団の者がお相手させていただきます」
リアンが幾人かの騎士を紹介するが、ケントは見向きもしない。
「どうしたの? 我が領自慢の騎士では不足かな」
「レイ様がいいのです」
ケントが小さな声で答える。
「なら明日は私と一緒に領主館に来るかい?」
「はい! ぜひともお供させてください」
ケントは機嫌を直したが、レイは少し困り顔だった。
***
「お待たせいたしました」
すっかり日も落ちた頃、満足げなモリーナ姫が足湯から出て来た。
「お気に召したのなら良かったです」
その時ハリーの腹がぐーと盛大になった。モリーナ姫が出てくるまで、動かずに一途に待っていたのだ。
「まぁ、可愛らしい音ね」
「……とりあえず本日の宿泊施設へご案内します」
「ありがとう。気取らない山小屋風と聞いて楽しみしていますのよ」
無邪気に笑い、侍女たちとお宿はどんなかしらとのんきに話している。深窓の姫君ってきっとこんな感じだよね、悪気はないんだ。ハリーはそう思うことで自身に発破をかけた。
「まあ可愛いお宿。王宮にもこんな小屋が欲しいわ。お茶をしたり編み物したり。きっと楽しいでしょうね」
クローク国風の丸太小屋にモリーナ姫は喜んだ。アレス国にも売り込みに行こう。 訪ねる口実ができて、ハリーは心の中で拳をあげた。
***
ソフィアの屋敷でケントはレイの隣に座る。ソフィアや双子とも話すが、いつの間にかレイとだけ会話をしていた。
「お父様。お休みなさい」
「あとでお話を読みに来てね」
「暖かくして待っておいで」
最近それぞれに部屋を与えられ双子は寝室に向かう。優しく双子にキスして見送るレイをケントは黙ってみていた。
「私もここで、レイ様のお子になりたいです」
ケントが突然言い出した。
陸の孤島と言われていたのに、今では国内で1度は訪れたい観光地へ。温泉、本の舞台(一部女子からは聖地)、美容もおしゃれも買い物も食事も楽しめる上、少し行きづらい場所というのは心惹かれる。国内国外問わず使節団がひっきりなしに訪れていた。
「ハリー。約束どおりモリーナ姫が来ます。 おもてなしは任せるよ」
ハリーは他国のそれも第1王子だが、すっかりレイの使い走りだ。本人も嫌がることなくむしろ喜んでいるからいいのだろう。早く国へ帰れと言われるとレイにすがるくらいだ。
「緊張する。どうしよ。足湯に一緒に入りたいなんて言われたら、襲っちゃうかも」
「大丈夫だ。心配ない。家族風呂以外に男女が一緒に入れる足湯はないからな」
ヴィンがハリーの妄想を叩き斬る。
「モリーナ姫は18歳でしょ。お相手もそろそろ決める頃です。頑張って」
一応レイも応援はしてくれるんだ。ハリーは心強く思う。なにかあればゴリ押しで解決してくれる、頼もしいお方なのだ。
美しい湖沼で観光に力を入れているアレス国からの使節団は、モリーナ姫を団長に弟の第2王子ケントも同行していた。
「モリーナ姫ようこそ我が領へ。こちらは姫の案内させていただくクローク国第1王子ハリー様です」
レイがハリーを紹介する。なぜ他国の王子がと怪訝な顔をされるが、レイの笑みにどうしてなどと聞けるはずがない。何か両国で深いつながりがあるのだろう。
「私はこちらの宿泊施設のサービス体験や、温泉めぐりの担当なのです。女性目線で考えられていると伺って、わが国でもとりいれていきたいですわ」
モリーナ姫は清楚で大変可愛らしく、ハリーでなくても惹かれだろう。何でも新鮮に見えるのか、レイが胸元に着けている象徴石<夜明けの空>が可愛い、飾りボタンが可愛いと目を輝かせている。
第2王子ケントは12歳。きちんと挨拶はこなしているが口数は少ない。他国訪問に緊張してるようだった。
「では本日の宿にご案内します」
「楽しみです。よろしくお願いいたします」
レイがハリーと共に、一行を街1番の宿屋へ案内する。
「まあステキ。そう広くはないのに天井が高いせいかしら、解放感がありますね。活けられた花も可愛らしいわ。壁紙も!」
モリーナ姫は見るものすべてに、『可愛い』を連発している。
「警護の者の制服が、その…。あまり強そうに見えませんが…」
「あらとても可愛いじゃない」
淡い藤色に真白な帽子とベルト。剣も目立たないよう鞘は藤色。ケントは王子らしく不測の事態が起きた時が気になるのだろう。頼もしい事だ。
「女性が怖がらないよう、制服は威圧感がしないようにしていますが、腕は確かなものばかりです」
レイがナイフをいきなり投げつけると、警護員は躱して何事もなかったかのように回収していく。ほらねとレイが微笑む。
「あの! 以前からレイモンド様に1度お会いしたかったのです」
ケントがレイの腰にいきなり飛びついてきた。
「うわー。本物の白銀の一閃に会えるなんて! 姉上について来て正解でした」
先ほどとは変わって、年相応になった。
ケントは宿には泊まらずソフィアの屋敷に滞在することになった。レイから離れないので仕方なくだが。
双子たちは自分たちよりも大きく、大人より近いケントを、お兄様ができたみたいと喜んでいる。面白くないのはハリーだった。
「姐さんにくっつきすぎじゃないか」
「レイモンド様は女性ではありません。男の中の男、全騎士の憧れなのですよ」
レイの横を陣取るケントがハリーを睨みつける。
「レイでいいよ。ケントはよくわかってるね。君に剣でもプレゼントしようかな」
「大事にします!!」
「お父様の剣は国1番の刀鍛冶が造っていて、僕のもお願いしているところなのです」
ルーカスも自分の剣ができるのを楽しみにしている。
「俺だってめちゃくちゃ欲しい!」
「ハリーは自分で好きなものを用意できるでしょう。子どもみたいなこと言わないで」
確かに年齢はレイと同じで大人でした。
「明日は騎士団に行こうね」
「はい、よろしくお願いいたします」
「礼儀正しい子は好きだよ。ハリーも見習うといい」
「…俺だって子どもの頃はいい子だった」
うなだれたハリーが自分の定宿に帰った。
***
翌日、ハリーはモリーナ姫を温泉村に案内した。弟王子は気にいらないが、モリーナ姫はやっぱり可愛い。クローク国へ嫁いでくれないかなと、胸をわくわくさせていた。
「こちらです。私は表で見張りをしていますのでごゆっくりお寛ぎください」
「ハリー様がいれば心配ないですね」
頼られて嬉しい。これをきっかけにお付き合いできるかな。ハリーの胸は躍る。
「ここはおとぎの国のようで可愛いわ。いつまでも滞在したいわね」
「姫様、参りましょう」
侍女達と共に足湯施設に入ったモリーナ姫が、昼をすぎ半日たっても出てこなかった。軽食ならでるので心配はないが、俺の存在忘れている?
***
「レイ様、お疲れ様です」
「お疲れ~。後で顔だすからよろしくね」
「やった! 皆に知らせて来ます!」
ケントは騎士団に着くと王子らしく振舞う。堂々として、決してキョロキョロしたり下など向かない。レイに慣れてしまった騎士たちが気軽に挨拶すると、冷たい目で返すだけ。
「普通はそうだよね。私はあまり垣根を作りたくなくて、かなり甘くしていたようだ」
くだけた口調のレイをどうしてかと聞かれたので答えてやるが、真似る気はないようだ。
「訓練に参加してみるかい? 同じ年頃の子もいるよ」
「私はレイ様に鍛えていただきたいのです」
「じゃあ遠慮なくどうぞ」
お手本どおりの素直な剣筋で挑んでくる。レイはここはこうして、ほら試して…と相手をしてやる。ケントは荒く息をあげながらも満足そうだった。
「はぁ。レイ様のご指導を受けられなど…ありがとうございました」
ケントは明日もぜひとせがんだ。
「レイ様は明日ご予定がありますので、騎士団の者がお相手させていただきます」
リアンが幾人かの騎士を紹介するが、ケントは見向きもしない。
「どうしたの? 我が領自慢の騎士では不足かな」
「レイ様がいいのです」
ケントが小さな声で答える。
「なら明日は私と一緒に領主館に来るかい?」
「はい! ぜひともお供させてください」
ケントは機嫌を直したが、レイは少し困り顔だった。
***
「お待たせいたしました」
すっかり日も落ちた頃、満足げなモリーナ姫が足湯から出て来た。
「お気に召したのなら良かったです」
その時ハリーの腹がぐーと盛大になった。モリーナ姫が出てくるまで、動かずに一途に待っていたのだ。
「まぁ、可愛らしい音ね」
「……とりあえず本日の宿泊施設へご案内します」
「ありがとう。気取らない山小屋風と聞いて楽しみしていますのよ」
無邪気に笑い、侍女たちとお宿はどんなかしらとのんきに話している。深窓の姫君ってきっとこんな感じだよね、悪気はないんだ。ハリーはそう思うことで自身に発破をかけた。
「まあ可愛いお宿。王宮にもこんな小屋が欲しいわ。お茶をしたり編み物したり。きっと楽しいでしょうね」
クローク国風の丸太小屋にモリーナ姫は喜んだ。アレス国にも売り込みに行こう。 訪ねる口実ができて、ハリーは心の中で拳をあげた。
***
ソフィアの屋敷でケントはレイの隣に座る。ソフィアや双子とも話すが、いつの間にかレイとだけ会話をしていた。
「お父様。お休みなさい」
「あとでお話を読みに来てね」
「暖かくして待っておいで」
最近それぞれに部屋を与えられ双子は寝室に向かう。優しく双子にキスして見送るレイをケントは黙ってみていた。
「私もここで、レイ様のお子になりたいです」
ケントが突然言い出した。
8
あなたにおすすめの小説
【完結まで予約済み】雨に濡れた桜 ~能面課長と最後の恋を~
國樹田 樹
恋愛
心に傷を抱えた大人達の、最後の恋。
桜の季節。二十七歳のお局OL、白沢茜(しろさわあかね)はいつも面倒な仕事を回してくる「能面課長」本庄に頭を悩ませていた。
休憩時間のベルが鳴ると決まって呼び止められ、雑用を言いつけられるのである。
そして誰も居なくなった食堂で、離れた席に座る本庄と食事する事になるのだ。
けれどある日、その本庄課長と苦手な地下倉庫で二人きりになり、能面と呼ばれるほど表情の無い彼の意外な一面を知ることに。次の日にはまさかの食事に誘われて―――?
無表情な顔の裏に隠されていた優しさと激情に、茜は癒やされ絆され、翻弄されていく。
※他投稿サイトにも掲載しています。
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ドラゴネット興隆記
椎井瑛弥
ファンタジー
ある世界、ある時代、ある国で、一人の若者が領地を取り上げられ、誰も人が住まない僻地に新しい領地を与えられた。その領地をいかに発展させるか。周囲を巻き込みつつ、周囲に巻き込まれつつ、それなりに領地を大きくしていく。
ざまぁっぽく見えて、意外とほのぼのです。『新米エルフとぶらり旅』と世界観は共通していますが、違う時代、違う場所でのお話です。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
元邪神って本当ですか!? 万能ギルド職員の業務日誌
紫南
ファンタジー
十二才の少年コウヤは、前世では病弱な少年だった。
それは、その更に前の生で邪神として倒されたからだ。
今世、その世界に再転生した彼は、元家族である神々に可愛がられ高い能力を持って人として生活している。
コウヤの現職は冒険者ギルドの職員。
日々仕事を押し付けられ、それらをこなしていくが……?
◆◆◆
「だって武器がペーパーナイフってなに!? あれは普通切れないよ!? 何切るものかわかってるよね!?」
「紙でしょ? ペーパーって言うし」
「そうだね。正解!」
◆◆◆
神としての力は健在。
ちょっと天然でお人好し。
自重知らずの少年が今日も元気にお仕事中!
◆気まぐれ投稿になります。
お暇潰しにどうぞ♪
訳アリおっさんが自衛隊を辞めてハンターになる話。
佐藤さん
ファンタジー
何事も中途半端にしてしまう島田直哉。かれは31歳という絶妙に転職しずらいタイミングで自衛隊を辞めてしまう。貯金額505円、29歳から2年間という月日を無駄にして外の世界に再び返り咲いき、意気揚々と地元に戻ることにした。
地元である大阪に降り立つと人は依然と比べて少なくなっていた。いったい何がどうなっているのかと散歩がてらに辺りを散策していると、女の子を見つけるが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる