前向き時々後ろ向き

江上蒼羽

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11月15日

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11月15日(金)


この日も特に検査はなし。


退院まであと2週間だね……と励ましあっていた所で問題が起きた。

日中、主治医が顔を出した時「良くなってるけど、もう少し………うん、退院は12月の始めだね」と、爆弾投下。

11月中には退院出来ると思っていた旦那はショックを受けたと同時に怒りに燃えた。

こちとら仕事中にも拘わらず、怒りLINEを立て続けに送ってきた旦那。

見事にご立腹。

当初2週間の予定が、1ヶ月となり、更には2ヶ月に延びて、また更に延長が決定。

病院にいてもやる事がないから、旦那にとっては地獄でしかない環境。

検査もないし。

体が元気だと余計に辛いと思う。

まぁ、焦って退院した所で、すぐ元通りに仕事も運転も出来るかといったら微妙だし、逆に振り返して悪化したら大変だ。

ここはお医者様の言う通りにしておくのが無難かと。

入院延長に納得がいかない旦那の血圧が怒りで一気に跳ね上がったらしい。

また退院が延びますがな…… 


入院は11月いっぱいと会社に伝えてあった為、旦那は急遽入院延長を伝える為に会社にTEL。

電話に出たのは、社長と常務の娘婿で、次期社長の部長。

常務から旦那の状態を聞いていた部長は、入院延長を聞き「分かったよ」と。


「仕事忙しくて大変だけど何とか回してるから大丈夫。焦らずしっかり治療してきな」


と、温かいお言葉を頂戴した。

ありがたい。

現場に戻りたい旦那に部長さんは「駄目だよ、現場は。嫌かもしれないけど内勤で働いて」と、窘めてくれた。

会社としても、無理されたくないのだろう。

旦那はどうしても複雑な業務の内勤より、現場で指示されながら働く方がいいらしいが、ここは素直に従うべきだと思う。

旦那の事だ、現場に出たらきっと無理してしまうだろう。

少しくらいの無理なら大丈夫だろう……が命取りになるかもしれない。

普通の企業なら見捨てられていたかもしれない所を見捨てないでくれ、更には資格も取らせてくれるというのだから、会社の厚意をありがたく受け入れて欲しい。

旦那の気持ちも分かるけれど、まずは自分の体の事を考えて貰いたい。

あと、家族の気持ちも。  

この病気は無理とストレスは禁物らしい。

現代社会を生きるのにストレスは絶対だからどうなる事やら…

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