明楽日生

江上蒼羽

文字の大きさ
68 / 144

7月23日(金)

しおりを挟む



4連休2日目で既に曜日感覚がおかしい。

どうにも土曜日のような感覚で変な感じ。



空を見上げると、やや赤みがかった満月がぽっかりと浮かんでいてとても幻想的だった。

月の隣に夏の大三角と呼ばれる星が煌めいていた。

昨年理科で星座について習った下の娘と「あのお星蠍座かなー?」「そうかもねー」等と話しながら夜道を歩いた。


私の地元には伝統的な大きな祭りがあるのだけれど、例のウィルスを考慮して2年連続で中止になっている。

とはいっても、祭りの練習はある。

屋台と呼ばれる山車を引けなくとも、笛や太鼓の伝統を後々に引き継がなくてはいけないので。

で、私の住む地域では小学生中学生共に子供の数が少ないので、ほぼ強制参加。

田舎特有の空気感から嫌でも顔を出さねばならない。

地域の行事に参加しないと、村八分………とまではいかないものの「あの家ちょっと変わってるよね……」とヒソヒソされるもんで、コミュ症なりに頑張って参加。

他のお母さん方とお話する貴重な機会だったりするしね。

上の娘はお友達にくっついて笛の練習。

下の娘は、同学年の子がいないのと、昨年引っ越してきたのでまだ馴染めていないのがあり、私が付き添った。

町内で管理している竹製の横笛を借りて練習したのだけれど、中々音を出すのが難しく、娘は苦戦しているようだった。

母はハラハラ。

その横で今年入学したばかりの1年生の女の子がパパと一緒に参加して練習していた。

女の子のママは異国の方なのだけれど、文化の違いと不自由な日本語に苦戦しながらも一生懸命子育てされてる印象。

けど、今日一緒に付き添いで来ていたパパは結構高齢の方で、65歳~70歳くらいかな?

娘が可愛くて仕方がないのか、かなり甘やかしている印象を受けた。


「もうやだ!音出ない!」


女の子が思うように音が出せず癇癪を起こして笛をテーブルに叩き付けた時もやんわり「何やってんだ~」と言うだけ。

おいおい……町内で大切に管理してる笛を乱暴に扱ってるのに注意しないんかい……と私が呆れていると、笛を教えてくれていた青年会のお父さんが厳しい口調で女の子を叱りつけた。


「駄目だよ!笛を乱暴に扱っちゃ!!皆で使う大事な物なんだからね!そんな事する子に笛貸せないよ!!」


普段叱られ慣れていないのか、女の子は「もうやんなっちゃったー」と大声を出して泣き出した。


「嫌だったら無理して来なくていいんだからね!」


女の子が泣き出しても毅然とした態度で叱る青年会のお父さんを見て、凄いなぁ……と感心させられた。

その後も終わりの挨拶の時にぐずった女の子に


「最初と最後の挨拶は皆でちゃんとやるのが決まりだからね!しっかり立って」


と、注意していた青年会のお父さん。

他所の子でも間違った事をしていたらきちんと叱る、注意する………当たり前の事だけれど、中々出来ないんだよなぁ、これ。

それを当然のように実行していた青年会のお父さんに、心の中で拍手しておいたと同時に、女の子のパパに対して『本来なら、貴方が娘を叱るべきなんですよ』と思った。

1年生の子だし、お母さん異国の方だし、文化の違いもあるし……と、どこかで女の子の自由な振る舞いを仕方がないものとしていた私も青年会のお父さんを見習わないといけないなと思った。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

**俺、東大院生の実験対象にされてた。**同居している美人家庭教師のやばい秘密

まさき
青春
 俺は今、東大院生の実験対象になっている。  ある雨の夜、アパートの前にずぶ濡れの美女が立っていた。  「家庭教師です。住まわせてください」  突然すぎる申し出に困惑しながらも、なぜか断れなかった。  桐島咲楽、東大大学院生。成績は天才、料理は壊滅的、距離感はおかしい。毎日転ぶ、焦がす、なぜか距離が近い。そのくせ授業は鬼のように丁寧で、俺のことを誰よりもよく見ていた。  偏差値42だった俺の成績は、気づけば上がっていた。でも、それより気になることがある。  咲楽さんが、研究ノートに何かを書いている。「被験者」という文字が、見えた気がした。  距離が近いのは、データのためか。褒めてくれるのは、実験のためか。でも、あの顔は。あの声は。  「データじゃなくて、私がそう思っています」  嘘をついているような顔じゃなかった。  偏差値42の俺に、東大院生の美女が押しかけてきた。ドタバタな毎日の中で、俺の心臓が休まる暇がない。これはドキドキなのか、心配なのか。それとも、もう恋なのか。  不器用な天才と、鈍感な高校生の、やばい同居生活。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

処理中です...