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第8章 勇者の覚悟 ラルトside
宿と食事と友人
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結局半日を出発前の準備の為に過ごした俺たちは、夕方遅くにようやく宿に到着した。
宿にはラルト、アミラ、ザルハルート、ダット以外誰も居らず宿屋の主人が一人だけだった。
元々勇者が宿に泊まるとは言えど、”どの宿か?”など深い話は街に知らされて居ない為人が少ない場所を城が用意したと言われてはいた。
しかし、従業員も宿屋の主人の家族すら見ていない宿に違和感があった。
ザルハルートに聞くと、気にしなくていいんじゃないか?なんて気にも止めていない様子だった。しかし、ダットやアミラは宿に入ってから一言も喋らず食堂に向かった。
会って間もない関係だが、これから先を過ごすパーティーとしては明らかに自由過ぎるとラルトは感じていた。
「…もう少し、仲を深めたほうがよさそうかもな…」
「ん?なんか言ったか?ラルト」
「あ、いや、大丈夫。」
ザルハルートは、ぼうっとしていたラルトに声をかける。すぐに大丈夫と言ったが実際はそうでもない。知らない事がまだあるのだから…
そしてラルトは、続けてザルハルートに言った。
「ザルハルート。君にお願いがある。」
「ん?どうしたラルト?」
「ザルハルート、食事を終えてからで構わないから俺達が王フィル・フィラータから召集される前日に起きた出来事をもう一度知っている限りで構わないから俺に教えてくれないだろうか。」
「おう、良いぜ。なら別にバルンが来てからでもみんなで」
「いや、出来ればアミラとダット、それからバルンさんが居ない時に頼みたい。」
「ん?んーま、良いぜ。なら夕食後にラルトの部屋に行くぜ!」
「ありがとう、ザルハルート」
ヘヘッと鼻の下を擦りながら話すザルハルート。唯一信頼しても大丈夫そうな彼に話しを聞く事にしたラルトは、「じゃあみんなの所へ」と歩き出そうとした。
するとザルハルートはそんなラルトの後ろから声をかけた。
「あっ、なあラルト!」
「どうしたんだい?ザルハルート」
「ザルって呼んでくれないか?アミラもいつもはオレの事をそう呼んでくれるんだ、だから…ラルトも…出来れば…」
言葉が尻すぼみの様に今にも消え入りそうになりながらも恥ずかしいのか顔を真っ赤にして言うザルハルートを見るとラルトは少々笑えて来てしまう。
図体や喋り方からはとてもいかついイメージの彼が案外小心者なんだと分かった。だからラルトは言った。
「分かったザル、なら俺の事はラルと呼んで欲しい。…友人として仲間としてこれからよろしく頼むよ」
「…あっあぁ!!ラル、こちらこそよろしく!ラル」
ザルハルート、改めザルは嬉しそうにアミラ達のいる食堂に向かった。
そして夕食の間ザルは満面の笑みを浮かべながら美味しそうに食事をする。そんなザルがこぼしたりむせたりしない様に隣に座ったアミラが「あっ、ザルは…」と呆れながらも手馴れた様に介抱する。そしてダットは何故か食べ物一つ一つを黙って食べる。やはり彼は口数が少ない人なんだとラルトは感じながら食事をする。
そしてそんな彼らを見ながらラルトはやはりと思った。今ある初日だからこそ分かる情報。
一つは、パーティーに今此処にバルンが合流して居ないこと。もう一つは彼らも何かを抱えている気がするという事。特にアミラとダットだ。ザルは多分何も隠しては居ないだろうと思う。というか感じる。
そして最後にミーラが関わっているという事。ザルの話しをちらっとしか聞いては居ない。しかし…
ラルトは、ミーラが関わっている以上魔界に戦争を仕掛けるという王の命令に従わなくてはいけない。
彼女にミーラにもう一度会う為には避けては通れない事だ。
そして、まだ深い話は聞いて居ないが…
もし、あのミーラが誰かに危害や悲しい想いをさせたのであれば何が彼女をそうさせたのかを知らなくてはいけない。ラルトにしか理解できない、受け入れてあげられるのは自分しか居ないのだと自分自身に言い聞かせるラルトだった。
宿にはラルト、アミラ、ザルハルート、ダット以外誰も居らず宿屋の主人が一人だけだった。
元々勇者が宿に泊まるとは言えど、”どの宿か?”など深い話は街に知らされて居ない為人が少ない場所を城が用意したと言われてはいた。
しかし、従業員も宿屋の主人の家族すら見ていない宿に違和感があった。
ザルハルートに聞くと、気にしなくていいんじゃないか?なんて気にも止めていない様子だった。しかし、ダットやアミラは宿に入ってから一言も喋らず食堂に向かった。
会って間もない関係だが、これから先を過ごすパーティーとしては明らかに自由過ぎるとラルトは感じていた。
「…もう少し、仲を深めたほうがよさそうかもな…」
「ん?なんか言ったか?ラルト」
「あ、いや、大丈夫。」
ザルハルートは、ぼうっとしていたラルトに声をかける。すぐに大丈夫と言ったが実際はそうでもない。知らない事がまだあるのだから…
そしてラルトは、続けてザルハルートに言った。
「ザルハルート。君にお願いがある。」
「ん?どうしたラルト?」
「ザルハルート、食事を終えてからで構わないから俺達が王フィル・フィラータから召集される前日に起きた出来事をもう一度知っている限りで構わないから俺に教えてくれないだろうか。」
「おう、良いぜ。なら別にバルンが来てからでもみんなで」
「いや、出来ればアミラとダット、それからバルンさんが居ない時に頼みたい。」
「ん?んーま、良いぜ。なら夕食後にラルトの部屋に行くぜ!」
「ありがとう、ザルハルート」
ヘヘッと鼻の下を擦りながら話すザルハルート。唯一信頼しても大丈夫そうな彼に話しを聞く事にしたラルトは、「じゃあみんなの所へ」と歩き出そうとした。
するとザルハルートはそんなラルトの後ろから声をかけた。
「あっ、なあラルト!」
「どうしたんだい?ザルハルート」
「ザルって呼んでくれないか?アミラもいつもはオレの事をそう呼んでくれるんだ、だから…ラルトも…出来れば…」
言葉が尻すぼみの様に今にも消え入りそうになりながらも恥ずかしいのか顔を真っ赤にして言うザルハルートを見るとラルトは少々笑えて来てしまう。
図体や喋り方からはとてもいかついイメージの彼が案外小心者なんだと分かった。だからラルトは言った。
「分かったザル、なら俺の事はラルと呼んで欲しい。…友人として仲間としてこれからよろしく頼むよ」
「…あっあぁ!!ラル、こちらこそよろしく!ラル」
ザルハルート、改めザルは嬉しそうにアミラ達のいる食堂に向かった。
そして夕食の間ザルは満面の笑みを浮かべながら美味しそうに食事をする。そんなザルがこぼしたりむせたりしない様に隣に座ったアミラが「あっ、ザルは…」と呆れながらも手馴れた様に介抱する。そしてダットは何故か食べ物一つ一つを黙って食べる。やはり彼は口数が少ない人なんだとラルトは感じながら食事をする。
そしてそんな彼らを見ながらラルトはやはりと思った。今ある初日だからこそ分かる情報。
一つは、パーティーに今此処にバルンが合流して居ないこと。もう一つは彼らも何かを抱えている気がするという事。特にアミラとダットだ。ザルは多分何も隠しては居ないだろうと思う。というか感じる。
そして最後にミーラが関わっているという事。ザルの話しをちらっとしか聞いては居ない。しかし…
ラルトは、ミーラが関わっている以上魔界に戦争を仕掛けるという王の命令に従わなくてはいけない。
彼女にミーラにもう一度会う為には避けては通れない事だ。
そして、まだ深い話は聞いて居ないが…
もし、あのミーラが誰かに危害や悲しい想いをさせたのであれば何が彼女をそうさせたのかを知らなくてはいけない。ラルトにしか理解できない、受け入れてあげられるのは自分しか居ないのだと自分自身に言い聞かせるラルトだった。
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