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第3話
婚約者と協力者
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契約書(婚約書)
”本契約は、双方の同意の元作成される。また本契約には条件を有している。
1.婚約期間中、花嫁の実家(現在アリッサ家)への支援等をバーン家は行う。
2.婚約期間中ではあるが、双方生活の自由を尊重する。
3.婚約期間の間、結婚もしくは破棄する場合双方の同意が必要である。
以上の内容に相違なければ、サインをした後契約は成立される。”
私は、契約書もとい婚約書を自作で作った。
本来はこんな書類は要らない。しかし、お互いにこの婚約は不本意な物だと言い聞かせる為にも作らなければならないと私は思っていた。
ザティス様がどう思うかは分からないが少なくとも、初めの一言目から結婚には前向きではないだろう事は分かる。
よって、契約書を書きザティス様にサインを求めるとザティス様は「読んだのか?」というくらいに素早く受け取りサインをした。
「これでいいだろう。他に望みは無いのか?」
「え。あ、お呼びでない時間帯と日は基本的にこの我が家に居させて頂ければこちらは何も。」
「ふむ、分かった。なら今度はこちら側から一つ。」
「はぁ。どうぞ」
「私は、この婚約には反対だ。先に言っておくが私にも兄と同様に心に決めた人がいる。」
顔も赤らめずザティス様は断言した。あまりの堂々さにこちらが引くぐらいに本気なのだと感じられた。
「あら、奇遇ですね。私もこの婚約には反対です。仕方なく同意してるだけですので。…ところで、どなたか聞いてよろしいでしょうか?」
「あぁ、構わない。私は、アリッサ家長女バーネット嬢を娶りたいと思っている。だが、アリッサ家には、接点もない為、仕方なく今回の件を了承した。」
「はぁ、それはそれは…ですが意味はないのでは?」
「私はこの婚約期間中に、出来る限りバーネット嬢と関わり、私を男として見てもらいたいのだ。だからこそ、多くの書物を読み博識の高いだろう貴方が適任なのだ。」
「は?つまり協力しろと?」
「あぁ、その代わり貴方の自由は保証しよう。」
こいつ真っ直ぐ過ぎて嫌だわ…
私は直感で理解した。この人は、自分の利益の為なら手段を選ばないパターンの人だと。
だが、レミーにとって悪い話ではなかった。
婚約者としてではなく表向きはたとえそうであっても、裏では彼らを引き寄せる為協力する協力者としてであるのだ。
しかも、今のこの生活を揺るがすであろう事なく自由が約束されているのだ。
(ディラストよりも、確実に都合のいい奴だわ!)
「分かりました。協力しましょう。お互いの自由のために。」
「あぁ、よろしく頼む。レミー嬢。」
「えぇ、私のことはレミーで結構です。ザティス様。」
私はザティス様と契約書を交わし握手をした。
この日から私は、婚約者であり協力者となった。
母さん達には言ったが…
ハルーには知らせなくても大丈夫だろう。
いつもの他愛ない話(本について)が出来なくなってしまうからな。
”本契約は、双方の同意の元作成される。また本契約には条件を有している。
1.婚約期間中、花嫁の実家(現在アリッサ家)への支援等をバーン家は行う。
2.婚約期間中ではあるが、双方生活の自由を尊重する。
3.婚約期間の間、結婚もしくは破棄する場合双方の同意が必要である。
以上の内容に相違なければ、サインをした後契約は成立される。”
私は、契約書もとい婚約書を自作で作った。
本来はこんな書類は要らない。しかし、お互いにこの婚約は不本意な物だと言い聞かせる為にも作らなければならないと私は思っていた。
ザティス様がどう思うかは分からないが少なくとも、初めの一言目から結婚には前向きではないだろう事は分かる。
よって、契約書を書きザティス様にサインを求めるとザティス様は「読んだのか?」というくらいに素早く受け取りサインをした。
「これでいいだろう。他に望みは無いのか?」
「え。あ、お呼びでない時間帯と日は基本的にこの我が家に居させて頂ければこちらは何も。」
「ふむ、分かった。なら今度はこちら側から一つ。」
「はぁ。どうぞ」
「私は、この婚約には反対だ。先に言っておくが私にも兄と同様に心に決めた人がいる。」
顔も赤らめずザティス様は断言した。あまりの堂々さにこちらが引くぐらいに本気なのだと感じられた。
「あら、奇遇ですね。私もこの婚約には反対です。仕方なく同意してるだけですので。…ところで、どなたか聞いてよろしいでしょうか?」
「あぁ、構わない。私は、アリッサ家長女バーネット嬢を娶りたいと思っている。だが、アリッサ家には、接点もない為、仕方なく今回の件を了承した。」
「はぁ、それはそれは…ですが意味はないのでは?」
「私はこの婚約期間中に、出来る限りバーネット嬢と関わり、私を男として見てもらいたいのだ。だからこそ、多くの書物を読み博識の高いだろう貴方が適任なのだ。」
「は?つまり協力しろと?」
「あぁ、その代わり貴方の自由は保証しよう。」
こいつ真っ直ぐ過ぎて嫌だわ…
私は直感で理解した。この人は、自分の利益の為なら手段を選ばないパターンの人だと。
だが、レミーにとって悪い話ではなかった。
婚約者としてではなく表向きはたとえそうであっても、裏では彼らを引き寄せる為協力する協力者としてであるのだ。
しかも、今のこの生活を揺るがすであろう事なく自由が約束されているのだ。
(ディラストよりも、確実に都合のいい奴だわ!)
「分かりました。協力しましょう。お互いの自由のために。」
「あぁ、よろしく頼む。レミー嬢。」
「えぇ、私のことはレミーで結構です。ザティス様。」
私はザティス様と契約書を交わし握手をした。
この日から私は、婚約者であり協力者となった。
母さん達には言ったが…
ハルーには知らせなくても大丈夫だろう。
いつもの他愛ない話(本について)が出来なくなってしまうからな。
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