本より好きになれるなら

黒狼 リュイ

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第7話

バーネット・アリッサ

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「私はあなたを知っています。故にあなたは私の知人ですわ。これはもう聞いていただかなくてはなりません!むしろ聞くべきだわ!」

 久々いや、何年も会わなかった彼女はこんな性格だったか?
 ザティスは彼女をどんな人だと言っていた?
 むしろ、私は彼の話すら聞いていなかったのか?
 いくつもの疑問と不思議な状況がレミー自身をより深い不安へと誘う。レミーは自身がどんな人にどんな話をする為にここまで来たかすら忘れそうになるくらいに困惑した。
 なにせ、探していた彼女バーネットはいきなり近づいてきていきなり隣に座りそしてレミーの顔をじっと見つめて「願いを聞いて」と言っているのだ。
 もはや困惑しない方がおかしな話だと。
 しかし、そんなレミーをよそに淡々と自分の話をし始めるバーネットだ。

「実は私、あなたを見つけてこのカフェに来たのです。レミー・ロアー。元侯爵家の娘。間違い無いですわよね?」
「えぇ。バーネット・アリッサ嬢。間違いありません。」
「良かったわ!何度も会うために色んな手を尽くしたのに会う事が出来なかったのです!今日は幸運ですわ!ついてますわ‼︎」

 あまりのバーネットのテンションの高さについて行けないレミーだが、バーネットがどことなく気が抜けている様な気がした。
 本来の彼女はこれほど元気でハツラツとした女性なのではないだろうかと。それほどまでに彼女の笑顔がキラキラしている様に見えた。
 ま、テンションにはついて行けないが…
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