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第16話  最終話

幼き頃の約束  1

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 彼はいつもそう。
 私が言う事をやる事を、全てを予想しているかの様に私の前に現れる。ーー助けを求めると居てくれる。
 だけど、肝心な時彼は私の前から姿を消す。
 だから私は彼を探して見つけ出しさなきゃいけない。彼は、ハルーはそういう人。
 私は幼き頃にパーティーで会ったハルとしては知らない方だけど本屋に通うハルーはよく知っている。
 私がここに来るまではいつも通っていた彼は、最後の最後に「約束は果たされる」と紙に残して本屋に来なくなった。
 ハルーは、私に聞きたい事を勝手に聞いておいて肝心な私との過去は話さない。

 だから、私は。

「ハルー。いえ、ハル。私は貴方に"約束を果たして"貰いに来たわ。」

「レミロア…もう約束は」

 "ハル"は、視線を合わせようとはしない。同時にレミーから離れようとソファーから立ち上がって席を立とうとする。
 そんな"ハル"を見逃してはあげない。

「ハル、私は貴方とまた会う約束を果たしに来たの。」

「…レミロア?」

 レミーは、真っ直ぐに視線を合わせて言った。

「小さなレミー・ロアーがハル・ト・バーンと交わした"再会"の約束よ」
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