writerS

柊彩 藍

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    「蒼汰…蒼汰…」誰かが耳元で声をかけている。
 「誰だよこんな時にさっさと逃げろよ」
 「本を開け」最初は訳が分からなかった。しかし、すぐにその本を見つけた。そして最後だし従ってみようと思った。
 「これか、でもどうして。何もないじゃん。これじゃ意味分かんないよ」
 「本は、書いてあることなら何でも教えてくれる。それにそれを使えば自分の望みを叶えてくれる。本とはそういうものだ。」僕には本を開く意思はあっても開くことが出来なかった。しかし、その意思が本に伝わったのか本が開いた。
 パラ…パラ…パラパラパラ
 本はひとりでに開き中から銃が一丁出てきた。
 「望みを叶えてくれる…か。なら、僕の望みを叶えてもらおうじゃないか」
 「さあ立て蒼汰よ。その力であやつを貫け」気がつけば周りには誰もいなかった。この声は誰のものだったのだろうか。そんな事は今はどうでもいいあいつを撃ち抜く、それだけだ。
 「あいつを殺して、みんなを助ける!」
 ドシン…ドシン…
 「ひ…ひぃ」キメラは僕をぶっ飛ばしたあと次の獲物を狙っていた。幸運にも僕に背を向けている。
 「グァァァ」そしてキメラが人間に飛びかかろうとしたときに、僕は引き金を引いた。
 ドシュッ
 「グァ…グァッグァッ…グァァァ」
 「さっさと死ね化け物」
 「グゥゥゥグァァァァアアア」攻撃が通った。致命傷を与えることは出来なかったがキメラの注意を引くことができた。そして僕は追い討ちをかけるようにキメラのその眉間に三発ぶち込んだ。
 ドンドンドン
 「グァッ…グ………」そして撃たれたキメラは力なくその身体を倒した。
 ドサッ
 「みんなは助かった…かな」僕の方ももう立っているのもしんどいや。
 バタッ
 「おいこらクソヤロウ。ちょこまかと移動してんじゃねえぞ犬やろうが」
 「Writersの参上でーす。あ、あと言いにくいんですけど、ボスどちらかと言うとネコですよ」突然ハイテンションな男二人組が瓦礫の上に現れた。
 「うっせ。それに俺を隊長と呼べ。」
 「ボス見てくださいもう、終わってますよ。紗希ちゃんとかがやってくれたんですかね」一方の男はキメラの死骸を指差す。
 「いや、一番最初にこれるのはどうやっても俺らだけだ。」
 「じゃあ誰がこんな怪物を…まさか素手で立ち向かって倒しちゃった何て事ないですかね」
 「そんなのいたらとっくにスカウトしてるよ」
 「あ、でもボス。スカウトはした方が良さそうですよあとあいつを呼んでください」
 「あいつははもう呼んでる。けどスカウトが必要ってどういう事だ?」
 「あの一番死にそうな怪我人見て何か気づきません?」
 「今すぐ死にそう?」
 「そうじゃねぇよ!あーえっと注目するのはその付近ですね。」
 「!?おい、あれって」
 「そうです。『本』ですね」
 「何であいつが?持っているのは俺らだけのはずじゃ」
 「盗んだのかもしれませんよ。」
 「あいつがか?あんなにセキュリティには気を使ってるのにか?ただの一般人にそんな事…」
 「そうじゃないにしろ。誰かが盗んで、何も出来なかったから普通に本として売って、たまたまその本を持っていた何て事があるかもしれませんよ」 
 「それにしても本が盗まれたなんて報告俺は聞いてないぞ」
 「だから誰も知らなかったとしたら」
 「うっ」
 「ボス。うちのトップなんだから色んな可能性を探って下さいよ。俺らの命1割はあんたに預けてるんですから」
 「そうだな。」
 「無事一命はとりとめたようだ。こいつを連行しろ」
 「みんないますよ。」
 「そいつらキメラにやられて気い失ってる。」
 「了~解。じゃあ運びますね~」
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