クロスフューチャー

柊彩 藍

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1章~村を目指して~

再び出発の時

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    「明日出発するのか?」唐突におじさんが聞いてきた。
 「おっちゃん、そうだな明日この村から出発する。リリィが明日がいいって行ってたから」さっきリリィと話したことを説明した。
 「やっぱりか」
 「何か理由あるのか?」
 「魔法使い様のお父様がこの村から出ていったのがちょうど明日なんだよ」
 「ほう」
 「魔法使い様はとてもお父様が大好きで同時にとても憧れていたんだ。だから、お父さんの出発した日と同じにしたいんじゃないかな」
 「へぇー、それでか」
 「それじゃ、村の皆を呼んでくるわ。魔法使い様の出発をお祝いしなければ」気分上々で、走っていった後ろ姿は少し気持ち悪かったが、せっかく嬉しそうなんだから水を指さないでおこう…
 
 「魔法使い様の門出と勇者様の勇敢な行動に乾杯!」
 「俺もか!?」俺も祝われると聞いてかかったので、正直驚いた。
 「なーに言ってんだい当然だよ!何せこの村を救って下さったんですから」
 「そうですよ。今夜はいっぱい楽しみましょう。」リリィはこちらを向いて微笑んだ。
 
 「リリィ、今のうちに旅のしたくしとけよー」宴の余韻が残るなか、俺たちは、明日の準備にかかる。
 「はっはい!」少しぼーっとしていたようだ。
 「どうした?そんなに驚いて。」
 「いえ少し緊張してて、ようやくお父さんに追い付く土台に立ったみたいで」
 「本当にお父さんが大好きなんだな」
 「大好きなんてそんな、まあ、尊敬してましたけど…」顔が少し赤い、照れているのだろうか?
 「いやじゃなかったら、お父さんのこと少し話してくれないか」
 「はい、じゃあ私が魔法使いになるきっかけになったことを話ますね」
    「私は子供の頃は、かなりやんちゃな子供でした。怖いもの知らずと言うかとても危なっかしいことをよくしていました。」
 「そうは、みえねぇな。むしろ家で勉強してそうだ。」
 「そんな事ないですよ、それでいつものように遊んでたら、私が崖から落ちたんです。」
 「落ちそうじゃなくておちたのか?」
 「はい、今思うと死ぬかと思いましたよ。」
 「でもその時お父さんが、風の魔法で身体を包んでゆっくり降ろしてくれたんです。その時凄く気持ち良かったんです。」この話をしている時のリリィは少し生き生きしていて。
 「へぇそれで魔法使いになろうと思ったんだ」
 「はい!あ、そういえば勇者様はおいくつですか?」
 「15だけど、リリィは?」
 「同じです!すみません…まだ名前を聞いていなかったので教えてくれませんか?」
 「ハルト・グレンフェルだよ。まあ呼び方は好きにしていいよ」
 「じゃあハル君です!」
 「ハル君?まあ何でもいいよ、リリィ」
 「じゃあこれから宜しくお願いしますね。ハル君」
 「げ、もうこんな時間だそろそろ寝るかじゃあまた明日お休み~」
 「お休みなさい」
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