魔王転生に巻き込まれた!?ならば、私は騎士になる!

レラン

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本編

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「合格者を発表する!名前を呼ばれた者は前に出よ!!」

 ついにきた。
 数々の希望を抱えた少年達を地獄に突き落としたとされる行事‥‥そう。その名もーー

!」

「レンうるさい‥‥たく、こっちは不安で心臓が壊れそうだってのに、呑気なもんだ」

 わぉ!レクターに注意されてしまった。明日は雨かな?いや、雷様が泣くほどの落雷かな?
 そんな呑気なことを思っていると、何やら視線を感じた。嫉妬でも不満でもない、ただ私を観察しているような視線だ。
 私は恐る恐る視線を感じた方向を向く。

 バチッ!「ッ!」

 いた‥‥そして目が合ってしまった。
 え?誰かって?そんなの決まってるじゃないか!あの人!あの人だよ!!騎士!森で戦ってた騎士さん!
 私が振り向くと、こちらをじっと見ていた騎士さんと目が合った。私は反射的に顔を前に向け、その視線から逃れるようにレクターの後ろにまわった。
 そんな私を見て、レクターは不思議そうにしていたが、すぐに合格発表の時間だと思い出したのか、祭壇の方を怖い顔で見ている。

「アルカナ!アダマ!ーー」

 次々に名前が呼ばれていく。周りはどんどん3つのグループに別れていく。
 嬉しさのあまりに叫び、前に出ていくもの。
 選ばれなかった悲しさで、その場で崩れ落ち泣き出すもの。
 選ばれなかった悔しさから、帰り道を走って行くもの。
 そんな人々を見て、レクターは一層不安になったのか、片方の手で私の服の裾をつかみ、私を潤んだ目で見てくる。まるで、『俺が合格できなくても、友達でいてくれよ?』とでも言いたそうな目だ。

「俺が合格できなくても、友達でいてくれよ?」

 あら、本当に言っちゃったよこの子。

「大丈夫だって!レクターが選ばれないことなんてないって!だってレクターこれまで俺と一緒に沢山練習したろ?自信持てよ!」

 私はレクターの頭をワシャワシャして、レクターの気を紛らわす。
 レクターはそれに笑って「ちょ、やめろよ!」と言ってくる。

「ーー!ーー!レクター!」

「っ!レ、レン‥‥今‥俺」

 レクターの名前が呼ばれた。
 でも、当の本人は、信じられないらしく、発表している人を指さしてこちらを見てくる。
 こら。人を指さしたらダメだぞ!

「うん!呼ばれたなレクター!ほら、行ってこい!」

 私はレクターの背中をバシッと叩いて、前に押し出した。
 さて、これで安心だ。あとは私だけど、絶対に受かってる自信があるから、別にドキドキも何もしない。

「ーー!ーー!‥‥‥以上!」









 ‥‥‥‥は?
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