季節は流れる〜十人十色〜

森樹

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天の川に想いを馳せて

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ユウマ、ほら見ろ。あれが天の川だ。

やっぱり田舎の方では良く見えるな…。

七夕のお話は聞いたことあるか?

そうだ、織姫と彦星のお話だな。

一年に一回しか会えない恋人同士のお話だ。

まぁ恋愛にかまけて仕事をしなくなったから、天帝の罰でもある訓示的な物語なんだが…
ユウマにはまだ難しいか!

やっぱり可哀想だって?

まぁな。好きな人と離ればなれは悲しいよな。

ほら、あれが夏の大三角だ。
デネブ、アルタイル、ベガ。

ベガが織姫星で、アルタイルが牽牛星だな。


え?
七夕にはなんで、願い事をするのかって?唐突だな。

詳しく話すと難しいけど、まぁ昔の伝統が色々と重なり合って現代に引き継がれて願い事を短冊に書いて笹の葉に飾る事になったんだ。

願い事は、叶うかって?

そりゃ…ユウマはなんてお願いしたんだ?

…そうか。

お母ちゃん、星になったんだよ。

お母ちゃんには…もう、会えないんだよ。

願い事叶えてあげれなくてごめんな。

ユウマ。お母ちゃん、ユウマの事、あの綺麗な星々から見守ってるから。

お父ちゃんと一緒に、頑張ってくれるか?




…ユウマ、お父ちゃん泣いてないよ。

目からヨダレが出ちゃっただけだ。

ごめんな。ユウマ。ゆうま…。ごめん…。




さぁ、おばあちゃんの所に戻ろう。

ん?あの沢山の星全部がお母ちゃんの光だから寂しくない…か。

うん。そうだな…。

お母ちゃんが織姫でお父ちゃんが牽牛だって?

ははは。

ありがとうな…ユウマ。



俺は数多の星を眺めて、願いを込める。
俺とあいつの愛し子に幸多き人生を…。
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