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第二章

【第二話】「バニーガールはウルトラロマンティックだろ?」

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「ホントにどうしたの お兄ちゃん? 眼がキマってるぜ?」
「………」
「え? 本当にどったの? 私の顔になんか書いてあ――」
「【少女】ちゃん?」
 【少年】がふっと漏らした呟きに、【妹】は言葉を飲む。ただでさえ大きい瞳をぱちくりとさせる。
 戸惑った様子で【妹】は言葉を続ける。
「おいおい、どうしたんだ? マイブラザーはオレのこといつも呼び捨てじゃねぇか? ちゃん付けなんてらしくないぜ?」
「………そうだな。 それより、今の時刻をどう思う?」
「一概にどうというよりも、多面的な視点を持って真摯に問題に取り組む所存です。」
「誰が総理の真似をしろって言ったよ」
 そう、【妹】は六時半には【少年】の部屋にいたにも関わらず、現在の時刻は七時を少し回ったところ。【少年】たちは電車通学のため、七時十五分には家を出ないといけない。なにやってんの、こいつら?
    ◇◆◇◆◇
 結局、【少年】はHR前の自習時間に滑り込む形で二年C組(材木座組)に入った。
 クラス分けとしては、やはり、【妹】と去年仲の良かった(つもりの)クラスメイトとは同じクラスにならなかった。
 自習時間とHRの時間は、担任の意向で自己紹介をする羽目になった。しれっと「真のオタク(【少年】基準)」だけはわかるようなワンピのネタと、自身の好きなラブコメの小ネタのパロディを挟んで挨拶を終わらせる。
 校長の長ったらしい挨拶と新規生徒会長の立候補演説を聞き流しながら、【少年】は考えていた。
((正直、なんで【妹】の外見が【少女】ちゃんみたいになってのか1mmも分からんが……まぁ、人格まで影響されてるわけでもないし、どうにかなんだろ。『青ブタ』でもどうにかなってたし。))
    ◇◆◇◆◇
 理解者——『少年』はこの世界において、何が起こっているのかをおおよそ分かっている。【少年】が七子と遊園地に行く前日、「俺いも」を読もうとした【少年】は気まぐれを起こし、撮り貯めていた「青ブタ」シリーズのアニメを見始めた。麻衣さんに驚き古賀ちゃんに泣き理央ちゃんに興奮し豊浜に同情し楓にモヤらせられた【少年】は、瞬間的に日常非日常系を読みたい衝動に駆られ、結果ハルヒに手を伸ばし「分裂【前】」の途中に寝てしまった。つまり日常非日常の理解度が異様に高いという、チーレム系のハズレスキルみたいなものを手にしている。「理」を「解」す「者」と書いて『理解者』!……フフ。よくぞ言ったものだ——
    ◇◆◇◆◇
 そして、理解者である【少年】だけが気が付いていた。【少女】と白雪七子が、この教室にいないということを。
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