想世のハトホル~オカン系男子は異世界でオカン系女神になりました~

曽我部浩人

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第6章 東の果てのイシュタル

第140話:エルフの美少女 戦乙女の美幼女

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 アリアル──イシュタルランドのエルフ族代表。

 まだ100年弱しか生きていない若いエルフばかりの中、150歳を越えている年長組のため、自然とエルフの族長になった少女だ。

 年下のエルフたちを弟や妹のように大切にしてきた人柄の良さ。しっかり者のお姉ちゃんという性格ゆえか、後から加わったエルフたちからの人望も厚く、同年齢や少し年上のエルフからも族長に推挙された。

 体格や性質の異なる他種族ともわかり合えるように、いつも筋道立てた話し合いをすることで、ドワーフ、オーク、マーメイドとも共存できている。

「そんなアリアルちゃんを抱擁ハグしただけで──この仕打ちですか?」

 俺ちゃん異議いぎを唱えまーす、とジンはふて腐れた。

 大通りの傍らに建てられた──十字架を模した磔台はりつけだい

 その十字架にジンは括りつけられていた。格好こそいつもの作業員みたいなままだが、マスクの上に被ったいばらかんむりはやり過ぎである。

 おまえ聖人じゃないだろ、とツッコミたい。

 もしも敬虔な信者がいたら不敬のあまり脇腹を槍でついてる頃だ。

「俺ちゃんを貫いた槍は行く行く聖槍として汎用人型決戦兵器に……」

「だからおまえは聖人じゃないだろ。あと俺の独白を読むな」

 色々混ざってるし、とツバサはツッコんでおいた。 

「ダチ公、わしゃ悲しいぜよ……」

 あり合わせで即席の磔台を作ったダインは残念がる。

「ようやく出会えた生産系の喜びを分かち合える盟友が、ロリっ子に手ぇ出す畜生とは……せめて、処刑台はわしの手ずから作っちゃるからのぉ」

 磔台がやたら凝った装飾なのは、その「せめて」なのだろう。

 普通は薪を積み上げて火刑にしろ左右から槍で串刺しにしろ、磔台など使い捨てだから丸太を組むだけものだが、これはちょっとした芸術品である。

 何故か、やたらメカニカルだった。

 変形して中から機関砲やロケットランチャーが飛び出しそうだ。

 そんな十字架に括り付けられたジンはジタバタ騒ぐ。

「だから弁明させてちょーよ!? 俺ちゃん、年下はアウトオブ眼中よ? いや、そりゃ女の子はピチピチな若い子のが好きだけどさ……結婚適齢期になるまで手を出すつもりはないからロリコンじゃないってば!」

「そんな、ジン様……大きくなったら結婚してくれるって約束は!?」
「だから大きくなったらね、アリアルちゃん!?」

 悲痛な声で求婚を訴えてくるアリアルに、ジンは「これ以上俺ちゃんを崖っぷちに追い詰めないで!」とマスクから涙を吹き出して懇願する。

 やっぱり2人は年の離れた恋仲らしい。

 今後も現地種族と関係を持つプレイヤーが増えそうだなーとか、対策とかどうすんべーとか、今からツバサは頭を悩ましてしまう。

 そもそも、数年後には地球から人類も転移してくるのだ。

 彼らとの交雑種ハイブリッドが増える懸念も生じてくる。

 ハーフエルフとかハーフドワーフとかハーフオークとか……人魚マーメイドと人間の間に子供が生まれた前例となる伝承はあったっけ?

 人口が増えるのは良いことだが、多種族の血が混ざるのは考え物だ。

 現実的な話、同種族間において血が混ざることは遺伝子の多様性が増えることで長期的に見ればいいことだ。様々な可能性を内包するからである。

 だが、他種族間で「子供ができる」からと血を混ぜれば悲劇が起きる。

 多くの場合、そうして生まれた交雑種の子供には生殖能力がない。両親どちらかの種族の異性と交わっても、繁殖ができない場合が多いのだ。
(※性交や交尾ができても、精子や卵子が受精しない)

 ライガー(父がライオン、母が虎)などの例がいくつも知られている。

 ファンタジー小説でもこれらの現実を反映したのか、作品によっては「ハーフエルフを始めとした人間と亜人の間に生まれた者は、親の種族は元よりどの種族とも子供を成せない」という残酷な設定を設ける場合もあった。

 今後、この世界を建て直していく上で重要な課題となるだろう。

 それはともかく――ジンにも分別はあるらしい。

 どう見ても未成年なアリアルに手を出していたら断罪するところだ。

「大きくなったらって……エルフはどれくらいで成人なんだろう?」
「オレたちも神族ですから、ジンも気長に待つつもりじゃないかと……」

 ツバサの素朴な疑問にミサキも半笑いを浮かべる。

「俺ちゃん、肉体年齢16歳ぐらいが食べ頃かと思うわけですよ」

「「やっぱりロリコンじゃねーのか!?」」

 ツバサとミサキが異口同音でツッコんだところで──あの女が動く。

「黙らっしゃい、熟した女の良さもわからぬ若輩者ニュービーが」
「釈明しても怒られちゃうの!? ってむちむちムチぃーーーッ!?」

 クロコはメイドスカートの中から黒革の長くて太くて頑丈そうな鞭をズルリ……と引っ張り出して、それで容赦なくジンを引っ叩いた。

 むちでしばかれたジンは──マゾだから喜んでいる。

 激痛にのたうち回りたいはずだが、磔のため腰だけクネクネさせていた。

「うっわーおぅ! メイドお姉さんの鞭捌きステキーッ!?」

「あら……あなた、そちら・・・の素質があるようですわね。これならどうです?」
「おふぉ! もっとスナップを利かせて! 際どいところ攻めて!」

 サドの赴くまま鞭を振るうクロコと、マゾの赴くまま歓喜するジン。

 変態と変態が出会い、化学反応を起こした結果がこれだ。

「そういやクロコあいつ、学生時代にSMの女王様のバイトやってたっけ……」

 SとMを使い分けられるらしい。

「あの鞭捌きも納得だよねー。後で教わっとこ」

 やめときなさい、とツバサはミロをたしなめておいた。

「あふぅん♪ 鞭はこのままでいいとしても……俺ちゃんの俺ちゃんにHIT! お、俺ちゃんとアリアルちゃんの関係は良好その物で……もっと痛みを! ああぁ……そう、謂わばYESロリータ! NOタッチ! です!!」

抱擁ハグした時点でNOタッチじゃないからアウトー、ですわね」

 クロコは無表情のまま強かに鞭を振るう。

「おひぃぃぃぃん! 痛みをちょうだいもっとーーーッ♪」

 公共の場であらん限りの痴態をさらけ出すジン。

 これには彼に乙女の顔をするアリアルもどん引き──かと思いきや、微笑ましいものを見守るような慈愛に満ちた笑顔で見届けていた。

「フフッ、ジン様が楽しそうで何よりです」

 アカン──もう慣れっこだ。

「まあ、オレやハルカにセクハラして、死ぬレベルのお仕置きされても『俺ちゃんにはご褒美です!』と言い張るジンを目の当たりにしてますから……」

「メイドさんの鞭ぐらい、遊びみたいなものよね」

「君たち、普段ジンにどんな制裁してるの……」

 平然というミサキとハルカに、少しだけ背筋に寒いものを感じた。

 いずれアリアルも嬉々として鞭でジンをしばき上げそうだ。

「まあ、そんなわけでじゃ──」

 ツバサたちが雑談しつつ、クロコがジンを嬉々として鞭でしばいている間にも、ダインとフミカは手分けして磔台はりつけだいの下にたきぎを詰んでいた。

 どう見ても火刑の準備が整っている。

「ロリコン死すべし! 慈悲はないッス!」
「あばよダチ公! 来世があったら酒でも酌み交わすぜよ!」

 2人は燃えるかがり火を薪にくべる。

「待って待って! 火あぶりキャンセル!? 俺ちゃん煮ても焼いても食えませんから! 十字架に磔ならロンギヌスの槍で串刺しするべきじゃ……」

「「──爆破!」」

「点火も着火もすっ飛ばしてクライマックスーーーッ!?」

 ダインとフミカが火を投げ込んだ瞬間──十字架の磔台が飛んだ。

 どうやら十字架の形をしたロケットだったらしく、爆破の合図と同時にジェット噴射で発射する仕掛けだったらしい。ダインが仕込んだのか?

「ぬぅ……おかしいぜよ!? こりゃわしんカラクリ・・・・と違う!?」

「ダイちゃん、火をくべたらマスク・ド・ジンが死なないくらいに爆破するギャグ仕様って聞いたのに……まるっきし違うッスよ!?」

「ハァッハーッ! すり替えておいたのさ!」

 ロケット十字架に磔にされたままのジンは、朗々と響き渡る掛け声と共に空へと飛び上がっていく。どうやら、これはジンの仕込みのようだ。

「俺ちゃんの過大能力【神の手ゴッド・を持つハンド・工作者】クラフターならば、この程度のトリックは朝飯前のこんこんちき! 飛びます飛びます、どこまでもーッ!」

 イシュタルランドの上空を意のままに飛び交うジン。

「……ハッ、あれが本当の変態飛行!?」
「ミロ様、お上手です。座布団1枚差し上げましょう」

「漢字を間違えてるから座布団没収だ」

 正しくは編隊飛行──あれはただの空飛ぶ変態だ。

 しかし、ジンは過大能力オーバードゥーイングと言っていたが……?

 ダインの作製した起爆式の十字架を瞬時にロケットへと作り替えたというなら、生産系に優れた過大能力なのかか?

 物作りを愛するジンに相応しい能力である。

「俺ちゃん、このままお空の星になってから一足先にお家に帰ってまーす! お茶の準備して待ってるから、お姉さまたちはゆっくり来てねー♪」

 十字架に磔にされたままでもジンは自由自在に空を駆け巡ると、町の中央にある大きな宮殿を目指して飛んでいく。

 飛行船からも見えたが、あれがミサキたちの暮らす“家”らしい。

 ツバサたちの拠点も御殿のように大きくなるまでダインに改築されたが、こちらの拠点もジンが改築しまくった結果、ああなってしまったのだろう。

 飛んでいくジンに、アリアルが手を振って呼び掛ける。

「ジン様ーッ! ドワーフの子たちとオークの子たちが作った大型モンスター運搬用の馬車の試作品ができたので、見てほしいとのことでーす!」

「オッケーオーライ! 後で見に行くよー…………着地失敗ッ!?」

 町の中央にある宮殿──その屋根にジンが突っ込んで爆発する。

 最期の言葉通り、着地にしくじったらしい。

「……アイツなら殺しても死なないから大丈夫でしょ」
「そうだな……ギャグキャラは死なんからな」

 ミサキとツバサは豊かな胸の下で腕を組み、似たようなポーズと同じような表情でジンを見送った。宮殿が一部破損したことは目をつむろう。

「では、わたしも失礼いたしますね」

 アリアルはスカートの裾をつまんで一礼した。

 ツバサたちの来訪も聞いていたので礼儀正しく挨拶をすると、他にも用事があるとかで手を振りながら行ってしまった。

 明るくて良い子だ──エルフの未来は明るい。

 さて行こう、宮殿で変態ジンがお茶を煎れて待っている。

 大通りを見物しながらゆっくり進んだ。

 町を眺めつつ歩いていると、その宮殿から誰かが走ってきた。

「マァーーーリィーーーちゃぁーーーんッッッ!!」

 こちらに向かって全力疾走してくる──1人の幼女。

 年の頃ならマリナと同じくらい、元気溌剌な美幼女である。

 風に揺れるふわふわの髪、満面の笑顔で大きく開いた口からは牙のような八重歯やえばが覗ける。ホワイトピンクのロリータファッションに身を包み、天使の羽を思い起こさせる純白のマントを羽織っていた。

 ロリータな美幼女に似つかわしくない、力強い全力疾走だ。

 美幼女はマリナを見つけると──飛びかかってきた。

「会いたかったのじゃマイフレンドーッ! わらわのマブダチィィィーッ!」

 両手を伸ばして5本の指を広げ、獲物に襲いかかる野獣のようにマリナへと抱きついてくる。そう、彼女もまた抱擁ハグを求めてきたのだ。

 しかし、襲われると勘違いしたマリナは──。

「センセイ直伝──合気投げ!」
「ぴぎゃんッ!?」

 ツバサから合気を伝授されたマリナは、飛びかかってきた幼女の腕を添える程度に掴むと、彼女の飛びかかってくる力を利用して投げ飛ばした。

 というより、ハンマーみたいに真横へ振り下ろした。

 頭から硬い石畳に落ちる幼女。しかし、石畳の方が割れてしまう。

「こんなところに叩きつけるな! 妾じゃなきゃ死んどるぞ!?」
「あ、ご、ごめんなさい……って、ミカちゃん!?」

 マリナは投げ飛ばした幼女に見覚えがあるらしい。

 思い出してもらえたことが嬉しいのか、幼女は投げられたことも忘れて立ち上がるとマリナの手を取った。マリナも懐かしさに溢れた笑顔で握り返す。

「うわぁ……ホントにミカちゃんだ! どうしてここに?」

「どうもこうも、妾はイシュタル一家の一員じゃ! たった今、お家で床にめり込んでたジン兄にマリちゃんのこと聞いて、こうして飛んできたんじゃ!」

 幼女同士、キャッキャと大はしゃぎである。

 ツバサもなんとなくだが、この八重歯が目立つ少女が記憶にあった。

「あれ、もしかして君は……カミュラ・ドラクルン?」

 じゃなかったか? とツバサは確認する。

 アルマゲドン時代、ツバサたちが吸血鬼のギルドを叩き潰した時に出会った幼女だ。マリナの友人と聞いていたが、まさかここにいるとは──。

 その通り! とカミュラは小さな胸を張る。

「戦女神イシュタルことミサ兄と魂の契りを交わし、血よりも濃い絆で結ばれた妹! 戦乙女ヴァルキュリアのカミュラ・ドラクルンとは妾のことじゃ!」

 お久し振りですなのじゃ! とツバサたちにお辞儀するカミュラ。

 おや──名乗りの口上が変わっている?

 この娘は吸血鬼真祖トゥルーブラッドだったと思うのだが……戦乙女ヴァルキュリア

 ツバサの分析アナライズでも神族の戦乙女になっていた。

「ミカちゃん、吸血鬼ヴァンパイアじゃなかったっけ?」
「ふっふっふっー……妾はこちらの世界に来て生まれ変わったのじゃ!」

 マリナもそこを疑問視すると、カミュラは偉そうにふんぞり返る。

 この娘、無駄に尊大な態度を取るのだ。

 それが子供っぽい見栄っ張りで、どことなく微笑ましい。

 カミュラはミサキの前までやってくると、彼の両手を取って自分を抱き締めさせると、カミュラ自身はミサキの大きな乳房の下に入り込み、自分の頭でオッパイを支える位置についた。

 幼い妹が年の離れた姉に甘えているようにしか見えない。

わらわはミサ兄の洗礼を受けて、神族へとチェンジしたのじゃ!」

 そこら辺の詳細をミサキはつらつらと語り出す。

「いやね、カミュラが『妾だけ魔族なんて仲間はずれみたいで嫌じゃ嫌じゃ!』って泣きじゃくるもんだから、仕方なくオレのSPを分けて強制的に種族変更させてやったんです……“眷族化”ってやつですよ」

「ミサ兄ッ!? それは2人だけの内緒って約束じゃぞ!?」

 あ、悪い──ミサキは素で謝った。

「ああ、“眷族化”なら知っている。俺もやろうと思えばできるしな」

 莫大なSPソウルポイントを持つ高位の神族ならば誰でもできる。

 魂の経験値である自分のSPを下位の神族(魔族や他種族でも可)に分け与えることで、種族変更や強化させることができるのだ。

 ただし、これを受けた者はSPを分け与えてくれた者を“主人”あるじもしくは“親”と認めなければならず、服従を誓うことになる。

「私の種族である御先神みさきがみはこれを強制されます」
「おまえの主人に選ばれた俺の迷惑とか考えたことある?」

 クロコの独り言にツバサは愚痴った。

 カミュラの頭を撫でながらミサキはため息をついた。

「眷族にして仲間を縛るとか好きじゃないんですけどね。カミュラがどうしても仲間はずれが嫌だって言うから……仕方なくってところですね」

「魂で繋がったミサ兄は妾のマジなお姉ちゃんなのじゃ!」

 そこはお兄ちゃんだろ、とミサキはカミュラの頭を軽く小突いた。

 ミサキの性格上、眷族化したカミュラを縛るような真似はすまい。

 自由奔放に振る舞うカミュラを見れば明らかだ。

「ワタシにだってセンセイが……いえ、お母さんがいます!」

 カミュラとミサキの姉妹みたいな仲の良さに当てられたのか、マリナが張り合うようにツバサに抱きついてきた。

 マリナはカミュラみたいにツバサの胸の下に潜り込むと、こちらの手で自分を抱くよう促してくる。ツバサはされるがままになってやることにした。

 ミサキとカミュラ──ツバサとマリナ。

 姉妹と母娘で向き合っていると、妹と娘がそれぞれ吠えた。

「ミサ兄は強くてカッコ良くて無敵で最強でナンバーワンなんじゃぞ!」
「お母さんだって強くてカッコ良くて無敵で最強でナンバーワンです!」

「ミサ兄はなぁ、えーと……GMよりも強いんじゃぞ!」
「お母さんは別世界から来た邪神だって一撃で倒せるんですよ!」

「ミサ兄は……武術とかの達人で妾に教えてくれるんじゃぞ!」
「お母さんだって武道の達人ですし、料理や家事まで教えてくれますよ!」

「ぐぬぬぬ……ミ、ミサ兄ぃはなぁ!」
「うぬぬぬ……お母さんはですねッ!」

 カミュラによる姉自慢と、マリナによる母親自慢。

 その応酬は果てしなく続き、褒められてる姉と母親は赤面ものである。

 まさか褒め殺しがこんなに羞恥心と誘うとは──!

「ミサ兄はなぁ、ミサ兄はぁ……おっぱいがこんなでかいんじゃぞ!」

「こ、こらカミュラ!?」

 カミュラは頭の上にあるミサキの胸を「これでもか!」と持ち上げる。

「ツバサお母さんの方がもっともっと大きいです! ほら、こんな重たい! それにハトホルミルク飲み放題だから最強おっぱいです!」

「マリナ、張り合うのはやめなさい!」

 対するマリナもツバサの乳房を「ほーらほら!」と持ち上げる。

 ダインに聞かれることを危惧したが、フミカがダインの両耳を塞いでフォローしてくれた。ハトホルミルクのことは男性陣に知られたくないのだ。

 フミカに感謝しつつ、騒ぐマリナを抑え込む。

 ミサキも同じように胸の下で暴れるカミュラを抑え込んでいた。

「そんなにすごいおっぱいなら妾にもちょっと触らせろなのじゃ!」
「上等です! なら、ワタシもミサキさんの胸を味わいます!」

 言うが早いか、カミュラとマリナはそれぞれ姉と母の胸から飛び出すと、マリナはミサキの胸に抱きつき、カミュラはツバサの胸にしがみついてきた。

「おおっ! これは……圧倒的な母性に潰されそうなのじゃ……ッ!」

 ツバサの胸の谷間に挟まれて尊さに涙するカミュラ。

「むむっ! センセイとは違う包容力……そして、独特の張り……ッ!」

 ミサキの胸に顔を埋めて恍惚の表情をするマリナ。

 おっぱいを堪能した幼女たちは名残惜しそうにツバサとミサキから離れると、互いの眼をしっかり見つめ合ったまま固い握手を交わした。

「マリちゃんのお母さんのおっぱい……最高じゃな!」
「ミカちゃんのお姉さんのおっぱい……素敵ですッ!」

 とりあえず──幼女による抗争は回避されたので一安心。

 母と姉の胸に執着する幼女たちを見て、お姉さんのミロが一言。

「おっぱいおっぱいって……どっちもまだまだお子さまだね~♪」

「一番世話の焼けるガキの言えた台詞じゃねえだろ」



 マリナとカミュラが抱きついたツバサの胸に、「ここはアタシの縄張りだ!!」と言わんばかりにミロがねっとりと張りついていた。


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