男子取扱説明書がバレて、私の青春が大炎上してるんですけど!?

月下花音

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第4話 屋上で「先輩は僕のもの」発言

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 昼休み、私は屋上に連れ込まれていた。

 後輩の白蛇悠真が、笑顔で私を見ている。

 笑顔だけど、目が笑ってない。

「先輩、最近他の男子と仲良すぎませんか?」

 悠真が優しい声で言う。

 でも、その声が怖い。

「え、えっと……研究だから」

 私が言い訳すると、悠真の笑顔が深くなった。

「研究ですか。じゃあ、僕だけを研究してください」

 悠真が一歩近づいてくる。

「ゆ、悠真くん?」

「大和先輩とも、月読先輩とも、仲良くしてましたよね」

 悠真がポケットから何かを取り出す。

 手錠。

「ゆ、悠真くん、それ何!?」

「冗談ですよ♡」

 悠真が笑顔で言う。

 でも、ポケットから本物の鍵も出てきた。

「冗談じゃないじゃん!!」

 私が叫ぶと、悠真は「バレましたか」と笑った。

「先輩、僕も説明書に載ってますよね? 蛇系ヤンデレ後輩って」

 悠真がノートを開く。

「笑顔で束縛。他の男子と話すと即嫉妬。毎日『世界で一番好き』って言わないと首絞められる。危険度★★★★★★」

 悠真が声に出して読み上げる。

「先輩、これ本当ですか?」

「え、えっと……」

「試してみましょうか」

 悠真が私の手を掴む。

 その手が、冷たい。

「ゆ、悠真くん、離して」

「やです。先輩、昨日も大和先輩と抱き合ってましたよね」

 え。

 見てたの?

「あれは実験で……」

「実験なら、僕ともしてください」

 悠真が私を抱きしめる。

 その腕が、蛇みたいに私に巻きついてくる。

「ゆ、悠真くん!」

「先輩、浮気疑惑って誰と!?」

「浮気って何!? 私たち付き合ってないよ!?」

 私が叫ぶと、悠真は「そうでしたね」と笑った。

「じゃあ、今から付き合いましょう」

「え!?」

「冗談ですよ♡」

 悠真が笑顔で言う。

 でも、目が本気。

 怖い。

「ゆ、悠真くん、離して」

 私が必死に言うと、悠真は「やです」と首を横に振った。

「先輩、昨日、撫人先輩と話してましたよね?」

「あれは実験で……」

「今日は、月読先輩と生徒会室にいましたよね?」

「あれも実験で……」

「先輩、僕以外の男子と話さないでください」

 悠真が真剣な顔で言う。

 その顔が、すごく真剣で。

 ちょっと怖い。

「ゆ、悠真くん、それは無理だよ」

 私が言うと、悠真の顔が曇った。

「……そうですか」

 悠真が私から離れる。

 そして、屋上のフェンスに向かって歩き出した。

「ゆ、悠真くん!?」

「先輩が僕を見てくれないなら、僕は……」

 悠真がフェンスに手をかける。

「ちょ、ちょっと待って!!」

 私が慌てて悠真を引き止める。

 悠真が振り返る。

 その顔が、泣きそう。

「先輩……」

「悠真くん、泣かないで」

 私が言うと、悠真は「泣いてません」と否定した。

 でも、目が潤んでる。

「先輩、僕のこと、嫌いですか?」

「嫌いじゃないよ」

「じゃあ、好きですか?」

「え、えっと……」

 私が答えに詰まると、悠真は小さく笑った。

「先輩、逃げようとしましたね」

「え?」

「蛇の脱皮みたいに逃げないでください」

 悠真が私を抱きしめる。

 その腕が、また蛇みたいに巻きついてくる。

「ゆ、悠真くん!」

「先輩が他の動物見るの嫌なんです…」

 悠真が私の肩に顔を埋める。

 その身体が、小さく震えてる。

「悠真くん……」

「先輩は僕だけのものです」

 悠真が小さく呟く。

 その声が、すごく切なくて。

 私の心臓が、ドキンと跳ねた。

 やばい。

 悠真くん、怖いけど、ちょっと可愛い。

「……悠真くん、離して」

 私が小さく言うと、悠真は「やです」と首を横に振った。

「先輩、毎日『世界で一番好き』って言ってください」

「え!?」

「説明書に書いてありましたよね。毎日言わないと首絞められるって」

 悠真が私の首に手を添える。

「ゆ、悠真くん、それ冗談だから!」

「冗談じゃないです。本気です」

 悠真が真剣な顔で言う。

 その顔が、すごく真剣で。

 ちょっと怖い。

「……わかった。言うから、離して」

 私が言うと、悠真は「本当ですか?」と目をキラキラさせた。

「本当だから、離して」

「じゃあ、今言ってください」

「え、今!?」

「今です」

 悠真が私を見つめる。

 その目が、すごく真剣で。

 私は仕方なく、小さく言った。

「……世界で一番好き」

 その瞬間、悠真の顔が幸せそうに緩んだ。

「先輩……ありがとうございます」

 悠真が私を抱きしめる。

 その腕が、優しい。

「これから毎日言ってくださいね」

「え、毎日!?」

「毎日です。約束ですよ」

 悠真が笑顔で言う。

 その笑顔が、すごく嬉しそうで。

 私の心臓が、また跳ねた。

 やばい。

 悠真くん、怖いけど、可愛い。

 屋上の扉が開いて、ハムスター系の小倉ひまが入ってきた。

「こ、こころちゃん……白蛇先輩と何してるの……?」

 ひまが涙目で私たちを見てる。

「ひ、ひまくん! これは……」

「こころちゃん、僕も……僕も抱きしめて……」

 ひまが頬を赤くして言う。

 え。

 ひまくんまで?

「小倉くん、先輩は僕のものです」

 悠真が笑顔で言う。

 笑顔だけど、目が怖い。

「で、でも……僕も説明書に載ってるし……」

 ひまが小さく言う。

「小倉くん、順番は守ってください」

「じゅ、順番……?」

 ひまが首を傾げる。

「そうです。先輩を独占する順番です」

 悠真が真剣な顔で言う。

 え。

 順番制?

 私の青春、どんどん動物園になっていく。

 でも、ちょっとだけ。

 楽しいかも。

(第4話 完)

 次回予告
 小倉ひまが「僕も説明書に載ってますよね?」と恥ずかしそうに聞く。こころが「押しに弱いって書いてあるけど」と言うと、ひまが「じゃあ、押してみてください」。こころが冗談で頬にキスすると、ひまが即硬直→倒れる。クラス全員で「心臓マッサージ!」「いや気絶だから!」と大パニック。目覚めたひまが「夢…じゃなかった…!」とまた気絶。気絶介抱中に「こころちゃんのキス…幸せすぎて死ぬかも…」。次回、第5話『頬キスで気絶する男子が現れた』。ハムスター系、可愛すぎて罪。

 #ラブコメ #逆ハーレム #動物男子 #男子図鑑 #学園ラブコメ #コメディ
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