【完結】婚約破棄されたら執着獣人閣下に無理やり番にされたので利用し尽くしつくします~運命の番といわれ溺愛されても信じられません~

たるとタタン

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53話 マーキング

ガイウスの瞳には、どろりとした熱が宿っていた。

理性の奥で何やら危ういものがゆらめき、純粋な執着が肌の奥まで刺さる。

私はその視線から逃げられず、ベッドの上で小動物のように身を縮めるしかなかった。

彼の指がゆっくりと寝衣の裾を這い上がっていく。脛から膝、とろけるように太ももへと撫でられるたび、先ほどまで存在しなかった奇妙な疼きが体内に生まれていった。

理性が「逃げろ」と警鐘を鳴らすのに、熱を帯びた彼の吐息が触れるたび、抗うこともできず力が抜けていく。

「やめて……ガイウス、だめ……」

引きつった声が、囁きのように空気に溶ける。

しかし彼は動じない。私の両手首を大きな手で優しく押さえ、頭上にそっと絡め取る。いやらしい言葉など一つも吐かない代わりに、じっと私の顔を覗き込み、熱を湛えたまま口づけを降らせた。

ゆっくり、何度も重ねられるキスは、さっきの強引なものとは違い、むしろ丹念に私の心をほぐすようだった。

舌先が、口内を優しく探る度、意識の奥まで蕩かされていく。

彼の手は寝衣の裾を引き上げ、むきだしの腿に沿って移動していく。

ゆっくり撫でられる肌は、まるでうっすらと火傷を負ったように敏感になった。私はもう、彼の腕の中で抗うだけの力を持て余していた。

「……やめてって言ってるのに、体は全然逆のことを言ってるな」

彼は私の頬にそっと触れ、親指で涙を拭うように撫でた。

その手の大きさと温かさに、一瞬だけ心がほどけそうになる。

「どうして……私、怖いわ。あなたが……」

「怖いなら、なおさら俺を刻み込まなくちゃ。他の雄が近づけないように、全部上書きしないと」

低く唸るような声。

そのまま首筋に顔をうずめ、自分の歯型の上に再び熱いキスを落とす。

舌で跡を丹念に舐めて、まるで自分だけの女を完成させるかのようだった。

その愛撫は執着と優しさ、両方を含んでいた。

徐々に、私は恐怖と同時に胸の内に甘い痺れを覚え、声を漏らす。

「…んん♡あ♡はぁ……っ♡」

彼のすることなすことが、すべて私の欲望や罪悪感を上書きしていくのだ。

やがてガイウスの手が私の脚を大きく開かせ、膝をベッドに沈めた。

もう拒む術も、言葉も出てこない。彼は逞しい身体全体で私を覆い被さり、肩や胸元に静かにくちづけていく。

「ハリエル、お前は俺だけのものだ。……ちゃんと分かるだろう?」

強く、しかし想いが込められた彼の愛撫。

彼はゆっくりと指先で秘所の縁を滑らせ、じんと熱が沁み込んでいくのを感じさせる。

「だめっっんん……ふぁっだめぇっ…………」

そのまま一指、また一指と慎重に花弁を割き、やさしく愛撫し続けた。

最初は涙交じりの声で抵抗していた私も、気が付けば喉の奥から甘い吐息が零れていた。

「ふぁ♡……あっ♡……だめっ♡……ぁぁ♡」

彼の指がそっと膨らみを愛撫し、花芯を優しく弾くたび、身体が勝手に仰け反る。羞恥と快感、全部が一つの波に呑みこまれていく。

「やめて……いや……ああ、ガイウス……」

けれど、もう本当の意味でいやだとは言えなかった。ただ彼の指と舌が織りなす快楽に、ただひたすら溶かされていった。

「大丈夫だ。……安心して、全部任せてくれ」

彼の声はうっとりと深く、気づけば私は彼の逞しい腕に身を任せていた。身体の奥まで熱が流れ込んでゆくのを、ぼんやりとした意識の中で味わい続けた。
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