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第2章 雨のち晴
第2話 実技テスト
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赤鳥と初めて話した日から数日後、相変わらず友達のいない俺は1人だ。
中学の時は1人か2人くらい話せる人がいたが、事情があってこんな不良の高校にいる。
「今日の体育、実技テストらしいな」
「それなー、まじ楽しみ」
ここは死神の学校。人を殺し、寿命を奪う。これは死神の本能だ。この実技の授業は、それを訓練する場でもあった。
死神が人を殺せるかどうかが分かるには、ある特別な夢を見る必要がある。その夢を見た朝は、自分で特別な夢を見たと自覚できる。
つまり、特別な夢を見た時点で、人を殺すことができる。この夢を見るのが、だいたい12歳頃、遅くても15歳までには全員見る。因みに俺は13歳の時に見た。
だが、夢を見たからと言って、すぐに使うことは出来ない。なので、学校で訓練するのだ。
それと、全員が全員同じ死神の力を持つわけではない。人それぞれ個人差がある。
正直に言うと、この死神の力の強さで今後の人生を大きく左右する。
才能のある者は、将来有望。勉強なんかよりもこっちの方が大事だ。
それに、もう1つある。才能によってクラスの立場ができる。特にうちの高校は、スクールカーストを大事にする傾向がある。
「どうせ、赤鳥なんかは才能あるんだろうな」
クラスの誰かが呟く。つい昨日知ったのだが、赤鳥はこの町では有名な領主の娘らしい。親が領主なのだから、もちろん赤鳥も才能はあるのだろう。
(ならどうして、この高校に…?)
こんな疑問が頭によぎる。まあ今はどうでもいい。この死神の力の実技テストが終わってから考えるとしよう。
◆ ◆ ◆
そして、テストで自分の番がやってくる。テストは男女混合で順番は番号順なので、1番の赤鳥、2番の俺(十六夜)となる。
だが、テストの時間になっても赤鳥が見当たらない。体調が悪いのだろうか。だが、このテストは将来を左右する大切な物、真面目な赤鳥が休むとは思えない。何か嫌な予感がする。
テストの時間まで残り10分を切ったところで、俺は赤鳥を探しに行ってしまった。
今でも分からない。何故この時、赤鳥を探したのか…
とりあえず教室を見るがハズレ。その後は外、空き教室、保健室。赤鳥のいそうな所は全部あたったが、全然見つからない。
テストまで後3分を切った。最後は屋上だけ。
だが、屋上に行ってしまうと、テストに間に合わない。もしかしたら、赤鳥はもうテストの会場にいるのかもしれない。
色々考えたが、俺は屋上に向かった。何故か、今屋上に行かないと後悔する気がしたからだ。
「もう、どうにでもなれ」
小さく呟いて、屋上のドアを開ける。そこには、小さくうずくまって泣いている赤鳥がいた。
中学の時は1人か2人くらい話せる人がいたが、事情があってこんな不良の高校にいる。
「今日の体育、実技テストらしいな」
「それなー、まじ楽しみ」
ここは死神の学校。人を殺し、寿命を奪う。これは死神の本能だ。この実技の授業は、それを訓練する場でもあった。
死神が人を殺せるかどうかが分かるには、ある特別な夢を見る必要がある。その夢を見た朝は、自分で特別な夢を見たと自覚できる。
つまり、特別な夢を見た時点で、人を殺すことができる。この夢を見るのが、だいたい12歳頃、遅くても15歳までには全員見る。因みに俺は13歳の時に見た。
だが、夢を見たからと言って、すぐに使うことは出来ない。なので、学校で訓練するのだ。
それと、全員が全員同じ死神の力を持つわけではない。人それぞれ個人差がある。
正直に言うと、この死神の力の強さで今後の人生を大きく左右する。
才能のある者は、将来有望。勉強なんかよりもこっちの方が大事だ。
それに、もう1つある。才能によってクラスの立場ができる。特にうちの高校は、スクールカーストを大事にする傾向がある。
「どうせ、赤鳥なんかは才能あるんだろうな」
クラスの誰かが呟く。つい昨日知ったのだが、赤鳥はこの町では有名な領主の娘らしい。親が領主なのだから、もちろん赤鳥も才能はあるのだろう。
(ならどうして、この高校に…?)
こんな疑問が頭によぎる。まあ今はどうでもいい。この死神の力の実技テストが終わってから考えるとしよう。
◆ ◆ ◆
そして、テストで自分の番がやってくる。テストは男女混合で順番は番号順なので、1番の赤鳥、2番の俺(十六夜)となる。
だが、テストの時間になっても赤鳥が見当たらない。体調が悪いのだろうか。だが、このテストは将来を左右する大切な物、真面目な赤鳥が休むとは思えない。何か嫌な予感がする。
テストの時間まで残り10分を切ったところで、俺は赤鳥を探しに行ってしまった。
今でも分からない。何故この時、赤鳥を探したのか…
とりあえず教室を見るがハズレ。その後は外、空き教室、保健室。赤鳥のいそうな所は全部あたったが、全然見つからない。
テストまで後3分を切った。最後は屋上だけ。
だが、屋上に行ってしまうと、テストに間に合わない。もしかしたら、赤鳥はもうテストの会場にいるのかもしれない。
色々考えたが、俺は屋上に向かった。何故か、今屋上に行かないと後悔する気がしたからだ。
「もう、どうにでもなれ」
小さく呟いて、屋上のドアを開ける。そこには、小さくうずくまって泣いている赤鳥がいた。
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