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第九十八話 レベル2ダンジョン
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「さて皆さん……」
僕はここまで言って次の言葉が出てこなかった。
「やっと始められますなー」
オウブさんが見かねて助け船を出してくれた。
でも違います。オウブさんは戦争の事を言っていると思いますが、僕は今回の内戦で大勢の魔人の血が流れるのを見て、正直まいっています。
出来ればもう見たくない。
「違いますよ。まずは人間の国王に、魔王アスラの即位の報告と貢ぎ物を持って行きます。そして、人間の国が、勝手に占有している魔人の国の国土をお返し下さいとお願いしようと考えています」
「なっ……」
部屋の中に驚きの声が上がり、ザワザワしています。
「お金で話がつくなら、言われるままお金を支払いたいと考えています」
「……」
皆が沈黙している。
無言ですが無理だという、圧がすごい。
「使者には、アズサとフォルスを考えています」
「それはダメだ、俺が行く」
ファージさんが、立候補してくれました。
ファージさんが行くと言ったら、他の人からは行くと言う声は上がらなかった。
「あの……」
「わかっている。シャドウを連れていく、殺されるようなへまはしねえ」
「気を付けて下さい」
「もし、俺を殺そうとしたならその時はどうする? 俺は宣戦を布告しても良いのか?」
「…………はい」
僕はかなり長くためらい返事をした。
僕の沈黙で、僕の本心が戦いをしたくないと伝わったみたいで、皆静かに食事を始めた。
大広間も、城の外も賑やかな声が上がっている。
でも、この部屋だけは、僕のお葬式のように静かになった。
「オウブ!! 見ろよ先客がいるぞ」
俺たち、魔王直臣の五将軍は、レベル2ダンジョンでレベル上げをしている。
毎日、切って、消して、取るの繰り返しだ。
シュブちゃん達が、アスラバキしたモンスターに、剣でとどめを刺し、モンスターを消して、出て来た魔石を取る。それの繰り返し。
それでもサクサクレベルは上がる。
だが面白くない。「切って消して取る」最近はこれを呪文のように全員で口ずさんでいる。
チョカイが、ダンジョンの奥を指さした。
白い服に、美しい銀の鎧をつけた、美青年二人と少女が一人。
「な、何者だ!!」
こっちが声をかけようと思ったら、向こうが先に声をかけてきた。
「ふふふ、俺たちは魔人だ!!」
「ちっ、こんなところで魔人に出くわすとわ。リアン姫我らの後ろへ」
「ほう、俺たちとやろうってのか、人間ごときが!!」
チョカイの奴が、ノリノリだ。
「お、お待ち下さい!!」
俺の可愛いシュオウちゃんが止めた。
「シャドウ、姿を現しなさい!!」
シュオウちゃんの声で真っ黒なモンスターシャドウが姿を現した。
おかしい、三人の人間の方にもシャドウが現れた。
「なぜ、お前達がシャドウを連れている?」
「……」
三人の人間も、返事が出来ないほど驚いている。
一体誰なんだ?
僕はここまで言って次の言葉が出てこなかった。
「やっと始められますなー」
オウブさんが見かねて助け船を出してくれた。
でも違います。オウブさんは戦争の事を言っていると思いますが、僕は今回の内戦で大勢の魔人の血が流れるのを見て、正直まいっています。
出来ればもう見たくない。
「違いますよ。まずは人間の国王に、魔王アスラの即位の報告と貢ぎ物を持って行きます。そして、人間の国が、勝手に占有している魔人の国の国土をお返し下さいとお願いしようと考えています」
「なっ……」
部屋の中に驚きの声が上がり、ザワザワしています。
「お金で話がつくなら、言われるままお金を支払いたいと考えています」
「……」
皆が沈黙している。
無言ですが無理だという、圧がすごい。
「使者には、アズサとフォルスを考えています」
「それはダメだ、俺が行く」
ファージさんが、立候補してくれました。
ファージさんが行くと言ったら、他の人からは行くと言う声は上がらなかった。
「あの……」
「わかっている。シャドウを連れていく、殺されるようなへまはしねえ」
「気を付けて下さい」
「もし、俺を殺そうとしたならその時はどうする? 俺は宣戦を布告しても良いのか?」
「…………はい」
僕はかなり長くためらい返事をした。
僕の沈黙で、僕の本心が戦いをしたくないと伝わったみたいで、皆静かに食事を始めた。
大広間も、城の外も賑やかな声が上がっている。
でも、この部屋だけは、僕のお葬式のように静かになった。
「オウブ!! 見ろよ先客がいるぞ」
俺たち、魔王直臣の五将軍は、レベル2ダンジョンでレベル上げをしている。
毎日、切って、消して、取るの繰り返しだ。
シュブちゃん達が、アスラバキしたモンスターに、剣でとどめを刺し、モンスターを消して、出て来た魔石を取る。それの繰り返し。
それでもサクサクレベルは上がる。
だが面白くない。「切って消して取る」最近はこれを呪文のように全員で口ずさんでいる。
チョカイが、ダンジョンの奥を指さした。
白い服に、美しい銀の鎧をつけた、美青年二人と少女が一人。
「な、何者だ!!」
こっちが声をかけようと思ったら、向こうが先に声をかけてきた。
「ふふふ、俺たちは魔人だ!!」
「ちっ、こんなところで魔人に出くわすとわ。リアン姫我らの後ろへ」
「ほう、俺たちとやろうってのか、人間ごときが!!」
チョカイの奴が、ノリノリだ。
「お、お待ち下さい!!」
俺の可愛いシュオウちゃんが止めた。
「シャドウ、姿を現しなさい!!」
シュオウちゃんの声で真っ黒なモンスターシャドウが姿を現した。
おかしい、三人の人間の方にもシャドウが現れた。
「なぜ、お前達がシャドウを連れている?」
「……」
三人の人間も、返事が出来ないほど驚いている。
一体誰なんだ?
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