災厄の魔獣は最弱に憧れる~我、人間に転生して弱くなりました~

にゃご

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幼少編

フェリエッタ(5才)と開拓村の大人達

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「イラッシャイマセ」
 少し硬質な音声で出迎えてくれたのは自動人形オートマトンの美少女ドールのセリア。失われた技術で作られた存在で古代遺跡からたまに発掘され家事タイプから戦闘タイプと発掘されているがセリアは家事タイプでありトルネ屋の看板娘である。
「セリア殿なぜにそのような声質に?」
「いえ、暇だったのでこう人とは違うことをしてオートマトンぽさを演出したらお客様が喜んで驚いてくれるかと思いまして」
「うん、凄く驚いたぞ」
「それは良かった。ところでソーマさま本日はなにをお求めで? 分かりました「セリア」ですね。そのラブドール的なことも不可能ではありませんので、よろしくおねがいいたします」
 ラブドール? よく分からぬが、なぜかいそいそとリボンを身につけて兄にへと近づいていく。
「いや、セリアだからいつもそういうのはいいって…ていうか痛い、痛い。ちょっカンナにリリオにティオなんでオレをどつくんだよ」
「ソーマが悪い」
「ん」
「ソーマさんが悪いんです」
「ヘタレですね。こう、どうせ私はドールなんですからこうもっとこうゲスに扱ってあきたらぽいっと捨てるくらいしてください。それはそれで興奮します」
「いや、どんだけ外道だよ! あぁもう、とりあえずトルネさんいる?」
「了解しました。今はゲインさまがこられていますがソーマさまならゲインさまもお会いするでしょうし、伝えてきます。その後でセリアにご褒美としてその青い性欲全てを注いでください」
「だからセリアさん、オレまだ12歳だからね?」
「大丈夫です。むしろ私的には食べごろです」
 そういい残してセリア殿は奥へと入っていった。
「手ごわいな」
「ん」
「えぇ、早くわたし達も既成事実を…」
 なにやら背後で不穏なやり取りがあるが…我は何も聞かなかった。それでいい兄の問題だガンバレ。
 とりあえず待つ間に店内を見て回る。雑貨類は見ていても楽しいどうやって造るのか考えると面白い。ちなみに店の半分くらいは兄との共同開発したものらしい。
「やぁソーマ君いらっしゃい」
「よっ! ソー坊。もうかってるか?」
 最初に挨拶をしたのがトルネ殿、その後がゲイン殿だ。トルネ殿、少々…というか太り気味ではあるが、行商人として世界中を周って商いをしていたとのことだ。若い頃は単独で迷宮にもぐり、そこでえた物を商品にしていたとか。そのトルネ殿の三番目の息子がゲイン殿、すこし野生的な感じではあり、非常に勘が鋭いらしい、兄との付き合いも長く年の離れた兄みたいな存在だと兄はいっていたが…これはゲイン殿にはないしょだったか? まーゲイン殿も末っ子らしく兄を弟のように思っているらしい。
「トルネさん、こんにちは。頼んでいたのは…ゲインがきているから届いた?」
「おい、さんつけろよ。タク、まぁいいや。お前にはソロバンとかプリンとかで稼がせてもらってるからな。後は美味い酒の造り方まで…本当にお前の頭の中身どうなってるんだか? まぁ、15なれば王都に来るんだろ? そのときはちゃんと商会に顔出せよ? お前うちの重役なんだからよ」
「まぁ、そのときはよろしく」
 兄は15になったら村をでて冒険者になる。これは両親も了承というかむしろ「男なら世界をみたほうがいい」というのが父の言葉。普通は開拓村から子供がでるなどということは珍しいのだが、領主にもちゃんと話を通しているらしい。
「ハハハ、そうそう。頼まれたものは届いているよ。代金はもうゲインが払ったがどうするかね?」
「あーじゃあ後で取にきます。今から『鬼桜』で食事するんで」
「分かった。まとめておくから後で取りにおいで」
 我たちはしばらくトルン屋を物色してお食事処兼宿屋の『鬼桜』へと向ける。この鬼桜はカンナ殿とツバキの両親が経営している。料理担当のガイ殿、鬼族で3メートルもある巨漢だ。休日には、ワイバーンを素手でしとめ、その肉で作ったワイバーンハンバーグはこの店の名物である。竜種の肉は美味で前世でもフロストワイバーンとかいうのをよく仕留めて美味しくいただいておった。まぁ、軽く一駆けするだけで仕留められたから手ごろなおやつであった。今の弱い我ではワイバーンを仕留めるのには少々苦戦する。いや、苦戦すること事体は悪くはないが…まぁ、いまはガイ殿の美味いハンバーグが食べれるので我は満足である。ちなみにこの店のいくつかのメニューは兄が考案したものがありどれも美味である。とくに沢山の油であげたフライは非常に人気がたかい。他の場所では油が貴重らしいのだが休耕畑で菜の花やゴマを育てて油を生成しているおかげで植物油もかなりあるおかげだな。父曰く「領主は本当に指揮とかに関しては優秀だからね。ちゃんと検地してどれだけの作付けでどれだけの収穫があるかを計算しているからこの領地はどこも税が安定しているんだよ」といっておったな。
 さてと腹もへってきたしよい香りが扉の向こうから存分に漂っておる。
「兄上、兄上、我、ハンバーグ、我、ハンバーグ、所望」
「フェル、言葉がなんかおかしくなってるぞ。しかし、本当にフェルはハンバーグ好きだよね」
「うむ、ハンバーグは美味し」
 もはやガマンできぬ。扉をあけると中は大盛況。鬼桜は手ごろな値段でメニューも量も豊富。冒険者ギルドにも近いこともあり冒険者も多数という盛況ぶりはいつものこと、それを捌いているのは…
「「「いらっしゃいませ」」」
 スミレ殿と通称メイド隊である。メイド隊とは通称なようもので貴族の屋敷で働く感じの衣装を身にまとった従業員のお姉さん達である。メイド隊の発案者は兄上だが本人いわく「いや、俺の趣味じゃないよ? 制服つくって統一感をだしたほうが分かりやすいし仲間意識もうまれるとおもった案だからね?」と必死に弁明していた。ちなみに一番似合うのはツバキであるが、スミレ殿とカンナ殿に加えてメイド隊による強制で着替えさせらるのに慈悲はない。以前、そのツバキに手を出そうとした冒険者がおったそうだが…ナニかを潰されて別の道に目覚めたといっておったの。
「あら? みんないらっしゃい。今日は何にする? ソーマ君には家のカンナをオススメよ? ちゃんと責任をとってくれるのならとりあえず部屋を用意するけど?」
「いや、スミレさんなんでそうなるんですか…」
「はっ、まさかツバキちゃんのほうが? それは退廃的でいいけどまだツバキちゃんのではムリが…」
「なんでそうなんるですか!!!」
「母さん。とりあえず部屋の用意を…」
「ん、抜け駆け禁止…まずは私から…」
「抜け駆けはひどいですのでワタシも…」
 うむ、なにやら兄上が飢えた獣の群れに放り込まれたゴブリンのような顔をしておるが、そんなことよりも我はハンバーグが優先である。兄上は強い子であるきっと乗り切ってくれよう。
「オ、ボクはコロッケを頼む」
 グラムはなにやら緊張したようにスミレさんに頼んでおる。いつもはオレなのにスミレさんの前だとなぜかボクになっておるからな。
「わたしはカラアーゲとサンドイッチ、マヨネーズは多めでお願いします」
 レミリアは相変わらずのカラアーゲとマヨネーズじゃな。兄曰く「禁断の組み合わせ」である。たしかに美味いではあるが我はやはりハンバーグ派なのである。
 鬼桜はいつも盛況である。近くに冒険者ギルドために特に朝や夕には昼以上に混雑する。もっともマナーのなっていないモノには肉体言語によるOHANASHIがされる。
 食い逃げ? そのようなことすればメイド隊処刑部隊によるお仕置きがまっており、ちなみにメイド隊実力は1人でA級の冒険者パーティー相手できる程度ということらしいの。
 食事は一名を除きつつがなく終えれた。まぁ、一名というのは兄上だが…しかしなぜか年上の女性からエモノを見られるような視線で話かけられるたびに店内が殺気で充満して気の弱いものが数名気絶したが…それでも平和な食事であった。兄上は少し疲れた様子であったがな。
「はぁ~なんか疲れたねフェリ」
 食事を終えて我ら兄妹とレミリア、グラムは家路についておる。ちなみにリリオ殿、ティラ殿、カンナ殿はそれぞれ家業の手伝いへと解散した。
「そうでもなかった気がするが…ところで兄上は明日はどうするのじゃ? 久々に鬼ごっこをして欲しいのだが」
 上目遣いにお願いし見る。これは母上直伝「女の武器」というものらしい。
「う~ん明日か…朝なら少し大丈夫かなリリオというかガリレオさんのところで刀を打ってもらいたいんだよな」
 刀というは兄が考案した新しい技法で作られたもので斬るということに重点が置かれたものらしい「やはり刀は男の憧れだから外せないよな」とも漏らしておったがどういう意味であろうか? 
「兄上のあの綺麗な剣は素晴らしいからなそういえば商人が何人か売って欲しいということでなかったか?」
「そうだけど扱いが難しいというか従来の剣とは太刀筋なんかが違うから俺以外には使えなんだけど、それにガリレオさんも使えない人に自分の作品子供を託したくないて人だから、とりあえず鍛治ギルドにも技法は登録したからそっちの伝から作ってもらえるから美術品としてなら充分じゃないかな?」
 苦労を思い出したのか兄上から小さなため息が漏れる。
 少しずつ建物がへり、我たちの家がある農業区にたどり着く。この辺境村では中央に商業区と行政区、西は深緑の樹海があるために冒険者ギルドや警備局がもうけられており東に農業区と職人街、住民の居住区が存在しておる。区画整理という概念で設計したとか母上は教えてくれたの。
 そうして歩いていると
「おや、おかえり? 今日は早かったねソーマくん、フェリさん」
 優しく声をかけてきたのは我も良く知る人物
「父さん?」
「父上」
 我らの父である。それを確認すると我は父上に駆け出すと父は担いでいた鍬を隣にたっている大男という表現が似合うレミリアの父親であるアルカ殿に渡す。それを確認した我は迷わず走った勢いを乗せたまま後ろ回し蹴りを放つがその蹴りを右の人差し指と中指を剣に見立ててそっと触れるとあっさりと軌道を変えられる。が、この程度のことは既に想定済み、我は気にすることなく軸足を跳ね上げて跳びまわし蹴りに移行するもやはり力を流される、我は何度も勢いを殺すことなく空中で浴びせ蹴りや回し蹴りを駆使するがその力を流され空中でクルクルと回されること数分
「ふぅ、父上たのしかったのだ」
「ハハハハ、フェリさんは元気ですね」
 我が息を乱し汗もかいているのに父上は息を乱すどころかにこやかに微笑んでいる。決して体躯が大柄とはいえずさりとて小柄ともいえないありていにいえばごく普通の中肉中背の父上。顔は母上曰くこの世で一番のいい男、たぶん我の感覚でも美形といってもいい分類の顔立ちではある。そんな父上でありながら我を一切歯牙にかけぬように軽く遊んでくれる父上を我は大好きだ。
「さてと、次はソーマ君かな?」
「今日こそは一本はとらせてもらうよ。父さん」
 兄上と父上の剣舞といっていい剣戟の応酬が始まる。しかし、農民ですらこれほどの剣技を身に着けているとは人間とは侮れぬな…まぁ、普通の農民が『剣聖』『邪神を倒滅せし者』などという称号をもっているのだきっとこの町の外ならば沢山いるのであろうな。農民とは平民でもっとも多いのだ貴族と呼ばれる人たちならばもっと凄いであろう。いつかあってみたいものだ。
 ちなみに周りに被害がでないように父上が封印魔法というユニーク魔法とやらで特殊な結界を作っておるので周りにも被害でないというか被害を封印することができるらしいのう。
「ガハハハ、いつ観てもあの二人の戦いは楽しそうだ。よし、グラム。ワシらもいっちょやるか?」
「ああ、いいぜオッサン。今日こそ勝つ!」
「ガハハハハ、いいぞ。勝てたらレミリアを嫁にくれてやる」
「ちょっ、パパなにいってくれやがりますの!? べ、別にわたわたわたくしはグラムのことがす、すすすすすすスキなんていったことありませんからね?」
 レミリアがすごく慌てておるが…なぜであろうか? ちなみにアルカ殿には『元魔王』『邪神の軍勢を倒滅せし者』などがある普通の農民である。あれか? 農民になるには邪神や竜種などを倒滅しないといけないのか? ご近所さんにも悪魔王を倒せし者や、魔神を滅ぼし者などなどいるのだが…うむ、農民とは怖いな。
 ちなみに二人の戦いは父上たちとは対極だな。力と力のぶつかり合い小技もなにもかんけいない力と力の戦いである。こちらは見ていて楽しいものである。
「のう、レミリア我らも…」
「嫌、フェリと戦うなら私も全力で戦いたいからホウキができるまでまっていってるでしょ?」
「ふむ、仕方がない…兄上が負けるまで待つとするか」
「勝てるとはおもっていないのね」
「うむ、父上は強いからな…まだ兄上ではムリであろう」
「グラムもまだパパには勝てないわね」
「なんじゃ? グラムにかって嫁にして欲しいのか?」
「ちちちちちちちちがうわよ。バカ」
 と、たわいのない会話を二つの戦いが終わるまで続けた。
 まぁ、我はこのような楽しい毎日を送っておる。ちなみに兄上とグラムは今日も勝てなかったな。
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