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序
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この世界は人、竜、神が互いに共存し合い、助け合う平和な世界。しかしそんなこの世界にも遥か昔、争いはあった。それは、〈神竜大戦〉と現在は呼ばれており、《千年神話》として歴史に刻まれ、この世界を見守る『王妃』が誕生したと伝えられる、この世界なら誰もが知る最初で最後の争い。その争いが終わってからは、『王妃』がこの世界を見守っていると言われている。
人、竜、神はそれぞれ、人は地面、竜は空、神は雲の上に住んでいる。その中でも『王妃』は、空に架かる天の川の上にそびえ立つ白亜の城に(例外の者がいるものの)ただ1人で住んでいた。そして、1つの種族には1人ずつ皇子と皇女がおり、それぞれの城を築き、その3種族は互いにその種族の皇子と皇女の住まう城に【使いの者】を送り合って、コミュニケーションをとっていた。そんな平和な日々の中、密かに小さな事件がとある場所で起こっていた。
密かに事件が起こったのは、竜の皇子と皇女が暮らす城であった。
「…?リレーニ…?フニカ…?」
そう呟いたのは、竜の皇子、アレフト・フルスティア。彼は竜の皇女であるリレーニ・フルスティアと、娘の姫君であるフニカ・フルスティアを探していた。
「リレーニ、フニカ?…どこへ行ったのだ?」
リレーニは基本、どこへでも興味を持ったものなら追いかけていく性格で、突然城から居なくなることなど、日常茶飯事だった。そして、その娘であるフニカもリレーニについてどこかへいってしまうことがよくあり、これは日々の当たり前であった。
「…またどこかへ一緒になにかを追いかけていったか…まあ、2、3日後にでも帰ってくるだろう」
そうアレフトは苦笑いをする。
「…まあ、2人ともなるべく早く帰ってきてくれないと、竜の民たちが心配するんだがな…」
しかし、この日からリレーニとフニカが城に帰ってくることはなかった。これが、1つ目の小さな事件。
そして密かに事件が起こっていたのは竜の城だけではなかった。
「…あら?」
真っ白な部屋のなか、そう声をあげたのは緩やかにウェーブする艶やかな黒髪をもつ大人びた雰囲気を持つ女性。女性が声をあげた理由は、いつも側にいるいわゆる傍付きの者がいなくなっていたせいであった。
「…ルーナ?…あの子が突然いなくなるなんて珍しい……あ、でも…しばらくすれば戻ってくるかしら?」
そう女性がふんわりと笑ったのを見て。
「…すいません…セレナ様…」
誰にも聞こえない声で呟いた、ルーナとおぼしき白銀の髪の少女は、太陽の光を浴びて美しく輝く《白亜の城》の窓からひらりと飛び下りた。これが、2つ目の小さな事件。
だが、このときはまだ誰も知らない。この2つの小さな事件と、ある出会いがとある少女の運命を紡ぎ始めたことを…
1週間ほどして、竜の皇女リレーニとフニカ、セレナという人物の傍付きルーナが帰ってこないことに危機感を持った者たちが二人の捜索を始めた。その頃、人の皇都の近くに1人で住む茶色の髪をもつ少女、リリエの元に1匹の小さな竜がフラリと現れた。
「…君は、一人ぼっちなの…?」
リリエは竜にそう問いかけた。
人、竜、神はそれぞれ、人は地面、竜は空、神は雲の上に住んでいる。その中でも『王妃』は、空に架かる天の川の上にそびえ立つ白亜の城に(例外の者がいるものの)ただ1人で住んでいた。そして、1つの種族には1人ずつ皇子と皇女がおり、それぞれの城を築き、その3種族は互いにその種族の皇子と皇女の住まう城に【使いの者】を送り合って、コミュニケーションをとっていた。そんな平和な日々の中、密かに小さな事件がとある場所で起こっていた。
密かに事件が起こったのは、竜の皇子と皇女が暮らす城であった。
「…?リレーニ…?フニカ…?」
そう呟いたのは、竜の皇子、アレフト・フルスティア。彼は竜の皇女であるリレーニ・フルスティアと、娘の姫君であるフニカ・フルスティアを探していた。
「リレーニ、フニカ?…どこへ行ったのだ?」
リレーニは基本、どこへでも興味を持ったものなら追いかけていく性格で、突然城から居なくなることなど、日常茶飯事だった。そして、その娘であるフニカもリレーニについてどこかへいってしまうことがよくあり、これは日々の当たり前であった。
「…またどこかへ一緒になにかを追いかけていったか…まあ、2、3日後にでも帰ってくるだろう」
そうアレフトは苦笑いをする。
「…まあ、2人ともなるべく早く帰ってきてくれないと、竜の民たちが心配するんだがな…」
しかし、この日からリレーニとフニカが城に帰ってくることはなかった。これが、1つ目の小さな事件。
そして密かに事件が起こっていたのは竜の城だけではなかった。
「…あら?」
真っ白な部屋のなか、そう声をあげたのは緩やかにウェーブする艶やかな黒髪をもつ大人びた雰囲気を持つ女性。女性が声をあげた理由は、いつも側にいるいわゆる傍付きの者がいなくなっていたせいであった。
「…ルーナ?…あの子が突然いなくなるなんて珍しい……あ、でも…しばらくすれば戻ってくるかしら?」
そう女性がふんわりと笑ったのを見て。
「…すいません…セレナ様…」
誰にも聞こえない声で呟いた、ルーナとおぼしき白銀の髪の少女は、太陽の光を浴びて美しく輝く《白亜の城》の窓からひらりと飛び下りた。これが、2つ目の小さな事件。
だが、このときはまだ誰も知らない。この2つの小さな事件と、ある出会いがとある少女の運命を紡ぎ始めたことを…
1週間ほどして、竜の皇女リレーニとフニカ、セレナという人物の傍付きルーナが帰ってこないことに危機感を持った者たちが二人の捜索を始めた。その頃、人の皇都の近くに1人で住む茶色の髪をもつ少女、リリエの元に1匹の小さな竜がフラリと現れた。
「…君は、一人ぼっちなの…?」
リリエは竜にそう問いかけた。
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