164 / 733
悪魔教会編
164.ブルースターと言う人間
しおりを挟む
ルカはブルースターを見かけた。
体を小さく屈めてまるで隠れているみたいだ。
けれどルカ早々見つけられたことにより、照れくさそうに顔を赤らめた。
「何しているの?」
「見つかってしまいましたね」
「そうだね。だから本当に何をしてるの?」
ルカは首を捻った。ブルースターは顔を逸らしてひた隠しにするが、ばれてしまった以上仕方がない。
急に吹っ切れたブルースターは立ち上がり、ルカのぺこりと頭を下げる。
「すみませんルカさん。隠すような真似をしてしまったこと、ここに謝罪いたします。普段感じない魔力だったため、あの人達かと思ってしまいました」
「あの人達?」
「はい。ですがルカさんで安心しました。ルカさんも相当な魔術師だとは思っていましたが、まさかここまでとは……」
「わかるんだ。でも残念、私はそんなに強くないよ」
「嘘をおっしゃらないでください。それで本日はどのようなご用件で、私の従姉が管理している教会に足をお運びになったのでしょうか?」
ブルースターからの問いにルカは素直に答えることにした。
学校側から心配されていることを伝えると、ブルースターは口に手を当て驚いた。
「まさかそのようなことになっていたのですか。そうですね、久しぶりに学校に行ってみてもいいかもしれませんね」
「それがいいと思うよ。だけど、一体何をしているのかぐらいは教えて欲しいな。学校にも伝えなくちゃならないから」
「それは言えません。これは私が決めたことです」
「決めたことって……学校にも秘密にして一体何やっているの。まさか馬鹿みたいなことじゃないよね?」
例えば売春行為。まさかとは思うが、修道女の格好は建前でそんないかがわしいことを添ているんじゃないのかと考えたり、この町を脅かすような計画の片棒を担いでいるのではないのだろうか。
ルカは負の要素を持った様々な要因を並べた。
しかしブルースターはどれもこれも首を横に振り、真っ向から否定する。
確かに魔力の流れも安定しているので、ルカも納得した。
「そのようなことはしていませんよ。そうです、教会の中を見てみますか?」
「教会の中に入っていいの?」
「もちろん構いません。貴女も行きませんか? フェリス」
ブルースターはルカの背後にいた黒猫を呼び寄せる。
どうやら名前を付けているらしく、中も良さそうに見えた。
ルカが試しに名前を読んでみると威嚇されてしまった。
『気やすく呼ぶなニャ』
「あれれ? どうして」
「ルカさんは動物とお話ができるのですか?」
「まあね。今度教えてあげようか」
「あるがとうございます。この子が私のことをどう思ってくれているのか気になります」
それなら心配しなくていい。
さっきからずっと思っていたが、黒猫のフェリスはルカや他の人に対してはそっけないが、ブルースターには懐いているようだ。
黒猫のフェリスは優雅に歩きながら、ブルースターの足元にすり寄っていた。
「懐かれているね」
「この子は特別なんです。私が唯一助けることができましたから」
「助ける? さっき話していたあの人達と関りがあるの?」
「それは知らなくてもいいことですよ。さて、大したものはありませんが私に付いて来てください」
一瞬だけルカに歪な気配を向けた。
ルカはブルースターからの警告だとすぐにわかったが、本心では私や他の人が巻き込まないように配慮してのことだろう。
「ブルースターは優しいね」
「そうですか? 私にはわかりません」
「誰も自分ではわからないよ。それに自分で言っている人ほど、自分のことがわかっていないからね」
「哲学ですね。ですが私もそう思います」
ブルースターと意見が一致した。何となくだけどわかったような気になる。彼女はちゃんと修道女だ。
けれどそれはステライト・プラネットとはまた一味違う色がある。
ルカは堂々とした背中と優しく猫に話しかける姿から勝手に想像を捗らせた。
体を小さく屈めてまるで隠れているみたいだ。
けれどルカ早々見つけられたことにより、照れくさそうに顔を赤らめた。
「何しているの?」
「見つかってしまいましたね」
「そうだね。だから本当に何をしてるの?」
ルカは首を捻った。ブルースターは顔を逸らしてひた隠しにするが、ばれてしまった以上仕方がない。
急に吹っ切れたブルースターは立ち上がり、ルカのぺこりと頭を下げる。
「すみませんルカさん。隠すような真似をしてしまったこと、ここに謝罪いたします。普段感じない魔力だったため、あの人達かと思ってしまいました」
「あの人達?」
「はい。ですがルカさんで安心しました。ルカさんも相当な魔術師だとは思っていましたが、まさかここまでとは……」
「わかるんだ。でも残念、私はそんなに強くないよ」
「嘘をおっしゃらないでください。それで本日はどのようなご用件で、私の従姉が管理している教会に足をお運びになったのでしょうか?」
ブルースターからの問いにルカは素直に答えることにした。
学校側から心配されていることを伝えると、ブルースターは口に手を当て驚いた。
「まさかそのようなことになっていたのですか。そうですね、久しぶりに学校に行ってみてもいいかもしれませんね」
「それがいいと思うよ。だけど、一体何をしているのかぐらいは教えて欲しいな。学校にも伝えなくちゃならないから」
「それは言えません。これは私が決めたことです」
「決めたことって……学校にも秘密にして一体何やっているの。まさか馬鹿みたいなことじゃないよね?」
例えば売春行為。まさかとは思うが、修道女の格好は建前でそんないかがわしいことを添ているんじゃないのかと考えたり、この町を脅かすような計画の片棒を担いでいるのではないのだろうか。
ルカは負の要素を持った様々な要因を並べた。
しかしブルースターはどれもこれも首を横に振り、真っ向から否定する。
確かに魔力の流れも安定しているので、ルカも納得した。
「そのようなことはしていませんよ。そうです、教会の中を見てみますか?」
「教会の中に入っていいの?」
「もちろん構いません。貴女も行きませんか? フェリス」
ブルースターはルカの背後にいた黒猫を呼び寄せる。
どうやら名前を付けているらしく、中も良さそうに見えた。
ルカが試しに名前を読んでみると威嚇されてしまった。
『気やすく呼ぶなニャ』
「あれれ? どうして」
「ルカさんは動物とお話ができるのですか?」
「まあね。今度教えてあげようか」
「あるがとうございます。この子が私のことをどう思ってくれているのか気になります」
それなら心配しなくていい。
さっきからずっと思っていたが、黒猫のフェリスはルカや他の人に対してはそっけないが、ブルースターには懐いているようだ。
黒猫のフェリスは優雅に歩きながら、ブルースターの足元にすり寄っていた。
「懐かれているね」
「この子は特別なんです。私が唯一助けることができましたから」
「助ける? さっき話していたあの人達と関りがあるの?」
「それは知らなくてもいいことですよ。さて、大したものはありませんが私に付いて来てください」
一瞬だけルカに歪な気配を向けた。
ルカはブルースターからの警告だとすぐにわかったが、本心では私や他の人が巻き込まないように配慮してのことだろう。
「ブルースターは優しいね」
「そうですか? 私にはわかりません」
「誰も自分ではわからないよ。それに自分で言っている人ほど、自分のことがわかっていないからね」
「哲学ですね。ですが私もそう思います」
ブルースターと意見が一致した。何となくだけどわかったような気になる。彼女はちゃんと修道女だ。
けれどそれはステライト・プラネットとはまた一味違う色がある。
ルカは堂々とした背中と優しく猫に話しかける姿から勝手に想像を捗らせた。
10
あなたにおすすめの小説
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ずっとヤモリだと思ってた俺の相棒は実は最強の竜らしい
空色蜻蛉
ファンタジー
選ばれし竜の痣(竜紋)を持つ竜騎士が国の威信を掛けて戦う世界。
孤児の少年アサヒは、同じ孤児の仲間を集めて窃盗を繰り返して貧しい生活をしていた。
竜騎士なんて貧民の自分には関係の無いことだと思っていたアサヒに、ある日、転機が訪れる。
火傷の跡だと思っていたものが竜紋で、壁に住んでたヤモリが俺の竜?
いやいや、ないでしょ……。
【お知らせ】2018/2/27 完結しました。
◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
昭和生まれお局様は、異世界転生いたしましたとさ
蒼あかり
ファンタジー
局田舞子(つぼたまいこ)43歳、独身。
とある事故をきっかけに、彼女は異世界へと転生することになった。
どうしてこんなことになったのか、訳もわからぬままに彼女は異世界に一人放り込まれ、辛い日々を過ごしながら苦悩する毎日......。
など送ることもなく、なんとなく順応しながら、それなりの日々を送って行くのでありました。
そんな彼女の異世界生活と、ほんの少しのラブロマンスっぽい何かを織り交ぜながらすすむ、そんな彼女の生活を覗いてみませんか?
毎日投稿はできないと思います。気長に更新をお待ちください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる